ご利用前に必ずINFOをご一読ください。
※色見本  ◇WHITE ◇WHITE2 ◇WHITE3
スレ一覧
┗1065.ラストノートがわからない(13-17/189)

|||1-|||
17 :タルタリヤ
2023/11/10(金) 13:55

🐋🏹明星の在処

魔神任務四章五幕バレ/遠く近い、嘘のような幕間鍾離先生と仲を繋ぎ直して以降、一度だけ酷く体調を崩したことがある。璃月の季節の変わり目に慣れなくて様々な疲労が起因して、珍しく全身の気だるさと頭痛に苛まれた日だった。
その時は本当に偶然なんだけど鍾離先生自身も凡人の身体に不具合が起きていて、不覚にも二人して寝込む羽目になっていた。あの時はまだ普通の茶飲み仲間だっけか。
体調不良を黙っていて無理して話した所でブツっと切れるくらいなら申し訳ないけど心配されていた方がマシ。少なくとも俺はそういうタイプ。感情の駆け引きで後から気まずくなるくらいなら殴り合いで解決した方が絶対に良い、と真顔で言う先生も多分同じ。
今にして思えば語彙が溶けるなり舌を噛むなりしてでも正直に重なり合う感情が心地好くて仲を深めようとした可能性がある。
茶飲み仲間だった頃の愛らしい呼ばわりは流石に戸惑ったけどあれも鍾離先生なりの親愛表現なんだろう。

故に俺はあの人の責務から放たれたゆとりを縫ってしまったんじゃないか、と以前考えたことがある。恋だと認めてしまっても俺はどう足掻いても先生の孤独を最期まで埋められない、世界征服を果たした後でも終わりはある。響き続ける俺の名を聞くことは残酷に思えたからだ。
都合のいい関係に収まるのが利口な俺、として出来るやり方だと当時は考えた。そうしたら鍾離先生も立場は違えど同じだ、限りある時間を俺に使って欲しくなかった───なんて言葉の割には幸せそうに笑って枕に頭を押し付けて。後は昨日乱入してもらった真意の通り。
あぁ、やっぱりこの生き物の我欲は俺のものだし俺の我欲の果てはこの生き物にある。誰にもやるものか。
そう思って水底の汚泥のように固まった意識から目を覚ます。節々から指先まで釘に打たれたみたいに痛いし頭は”ヤツ”の鳴き声でガンガンする。一つ呼吸をする度に宙の塵が肺に張り付くようで気持ちが悪い。身体に周る血は本当に潮では無く俺の血なのだろうか、生と死の狭間に何度も叩き落とされた最高の昂りの代価はあまりに大きくて。痛覚こそ俺が得た副賞ではあるものの、それはそれとして不快感はある。
但し俺の魂に掛けられた差し押さえのような札だけは汚れずに掛かったままだった。永い時を願ってしまった鍾離先生への、俺の今生一番の甘やかし。……早く身体を治して戦場に駆け出すより前に、先生に酷い化け物を見た笑い話に変えて伝えたい。
あんたが札を掛けた男は真昼にも輝く星であり、独酌の肴にしてしまいたくなる寂しさで輝く星では無い男なのだと飛び込みたくなった。
何時か経験した冬国で夜、東を睨み少し笑った日の話。
…それにしても師匠。俺をゴミみたいに投げなくてもいいだろう。いや俺は確かに強いし頑丈なんだけど。


[削除][編集]

16 :鍾離(乱入)
2023/11/09(木) 18:52


  • 🐉🔶10/29-11/09

     往生堂に勤める俺の仕事は主に璃月の未来を担う若者たちへ守るべき伝統を託す講義、堂主に任される細々とした作業や買い出し、そして仙人を送ることだ。
     璃月には人々が知る以上に多くの仙人が住んでいて、その存在を広く知られないまま永き眠りに就く者も少なくない。伝統的な送仙儀式だけではなく、静かに暮らしてきた仙人たちが亡くなったときは彼らの尊厳を守るため静かに送り出している。帰り道は決まって星が遠くに見えて少し寂しく、酒を手に夜明けまで偲んでいたのは以前までの話。この頃は毎晩どちらかの洞天で恋人と共に眠るのが習慣となって、基本的に帰りが遅い俺を迎えるのは空の洞天ではない。愛しい恋人が待っている「家」だ。

     凡人として生きることを選び、烏滸がましくも使命と呼びたい責務を果たすべく日々往生堂に通っているのだが、堂主も鬼ではない。余程葬儀が立て込んでいなければ私用で休暇をとることも可能だ。「公子」にそれを伝えたら遠慮がちに俺の時間が欲しいと言ってくれた。きっと勇気を振り絞ってくれたのだろう、あまりにもいじらしく愛おしさが溢れてしまったものだから、俺は二つ返事で了承した。
     山の方へ出かけて花や鳥を愛で、璃月港の店を見て回り、講談や芝居を楽しみ、時には旅人に付き添って魔物の討伐や秘境巡りに力を貸す。以前はそうしてゆとりある時間を過ごすのが好きだった。今の俺は一分一秒を惜しみ、少しでも多くの時間を……一つでも多くの表情を彼から受け取り、同じ数だけ渡したいと願っている。

     休日が近付いてくると浮かれてしまうのは、凡人として正しい感情なのだろう。そして同じくらい彼も浮かれていて欲しいと希うのは、紛うことなき恋心だ。


    [削除][編集]

    15 :タルタリヤ
    2023/11/05(日) 23:26

    🐋🏹幸福を十枚焼く

    テウセルにも頻繁に振舞っていたスネージナヤ式クレープことブリヌイを先生が俺の部屋に泊まった日の朝ご飯に用意することがあるんだが、俺らの生活スタイルが少しズレるせいで焼きたて……一番美味い時のものを食べさせたことが無いのは、いつだって先生に本気でありたい戦士の心得的にも恋人的にもどうなんだ、と思って今日は鍾離先生の休みに合わせたブリヌイビュッフェデーと化した。
    …どうしようもなく惚れて惹かれて平和ボケしてる。今更、他の誰にだってこの時間は譲らないけどね。

    季節の果物を中心に当たり障りないもの、甘い味に飽きないように惣菜系の加工肉と野菜の面々に前日先生がお土産で預かった望舒旅館のソーセージとチーズも加えて俺が都度焼いては先生に巻いてもらったり具の組み合わせを考えてもらったり。
    でも鍾離先生のこれまでにブリヌイの馴染みが無いとなると焼き方を教えたいのが俺のお節介。少し教えただけで今の俺が培ってきた焼き加減を簡単にこなす先生は相変わらず狡かったけど。
    俺が選んだ桃の味に対して態々花言葉を言ってきて翻弄したかと思えば臆面無く虜だと告げたり、約六千年生きてきて尚見つかる俺との色々な初めてに対して楽しそうに、俺と大差ない年齢みたいに笑う。
    様々な関係性に数多の契約を結んで来ただろうに毎日初恋を楽しんでる顔で俺に触れてくれる。公子殿が日々様々な事を教えてくれたからだ、と俺が用意した具を自由に組み合わせて楽しんで浮かれがちに告げる声が甘さのある低音でつい熱が回りそうになる。
    鍾離先生の時間感覚で言えば生地が焼きあがってひっくり返すまでの時間なんて瞬きにも満たない直ぐに忘れてしまってもおかしくない事なのに、その都度宝物みたいに今の時間を撫でてくれる手つきが優しい。
    腕を動かすまでもない全能の力だって今もあるにはあるのに、凡人として俺に沿う為にぎこちなく振る舞う最初の一時が貴重で愛おしくて戦場での勝ちとはまた違う意味で俺を満たしてくれる。
    …俺だけが引き出せる鍾離先生の初体験が後何個残っているか知らないけれど、あんたが俺へ痕跡を残したがるのとは逆に俺は先生の白紙の箇所を塗りつぶしたいんだよ。具体的な数は知らないままでいい。唯俺が添えて、今見える幸福を先生と分け合えたならそれが全てだ。
    ここまで格好つけて書いたけど「あーん」にハマったらしい先生が馬鹿みたいに可愛いから普通に惚気とこう


    [削除][編集]

    14 :ニィロウ
    2023/11/03(金) 03:13

    🪷💃🏻あのねとタイミング、ふたり

    そろそろアルハイゼンさんが来るかな、と思って捲るお気に入りの思い出の厚みが大変だけど嬉しくて、また話をする度にきっと少し増えてなんでもない瞬間の重なりに二人でびっくりしたり笑ったり。
    両手に乗せられる大きさの幸福が積もって、私の中で暖かい色合いだけで詰めた花束みたいになるんだよ。きっとこの日記もいつか花束になるのかな。
    …そうなってくれたらいいな。アルハイゼンさんが興味をひかれて捲る沢山の本の一部に、ほんのちょっとでも私の席が貰えたらいいなと思うんだ。「君の為に用意した席」が本棚にも欲しいなんて流石に欲張りかな…。
    >>
    冒険者協会のお知らせを見てスネージナヤ出身、今は璃月で長期滞在しているらしい友達が特別ひゅっとした気配を感じてアルハイゼンさんアルハイゼンさん、これってどうなっちゃうの!?ってアルハイゼンさんが帰って来ないうちに慌てて声を掛けに行っちゃったのはちょっと反省…。
    大胆な事は聞きに行って無いけど断片でもきっと楽しみにしていたことだと思うし、ちゃんと戒めにして書いておこうと思う。聞かなかったから言わなかっただけ、そもそもアルハイゼンさんが優しいからだと思うけど、こういうのが苦手な可能性も沢山あるよね。
    頭より先に身体が動いてしまうのも職業病?なのかな、アルハイゼンさんが私より忙しく夜まで頑張って来ているのを知ってるのに、何でか伝えたいことがあると直ぐに駆け出してしまうんだ。尾が揺れてるって言われても誤魔化せられないね…。
    先走ってでも正直に、まっすぐあなたに何でも伝えたい。でも限度はきっとある。ちゃんと書いて忘れてしまわないようにして、寝る寸前でもごめんなさいをしておかないと。
    ……こんな事を少し不安がるくらい恋しているんだなぁ、私。
    >>
    「感じたことや触れた物事について俺に共有しようとしてくれる気持ちが嬉しい」なんて……あ、アルハイゼンさんに甘やかされるのまだ慣れない…。……でも嬉しいや。今日も大好きだったよ、おやすみなさい。


    [削除][編集]

    13 :リオセスリ
    2023/10/31(火) 20:24

    🐺⛓️我欲は南瓜の匂いがする

    ※魔神任務最新話バレ含

    根本的な話としてヌヴィレットさんは淡白に見えて色んなもんを燻らせてる人だ。
    最初に話し掛けた頃から思っちゃいたが、自分のやるべき事を優先させ過ぎる所為かそもそも人の営みに不慣れな所為か───人の上に立つ者としちゃそりゃあ利口だろう。だが生来を思えば多少慣れない陸地に立っている以上窮屈な事をさせてないか、不敬の類だとしても不自由を強いていないか人並みに心配してたんだよな。
    蓋を開けてみて分かったのは七割杞憂、二割惚れた弱み、一割今後に期待。些かの上から目線は俺の正直な所感って事にしておいてくれ。
    時間がある時に旅人に同行した地脈異常の秘境で今日までは狼耳と尻尾が生えちまってるんだが、慣れない割には存外悪くない。理由?ヌヴィレットさんが重たいジャケットの隙間から出してくれたしなやかな竜の尾と絡めるとなんとも言えない安心感がある以外何かあるのか。
    照れた顔を見せるのを恥じらうくせに、「体温も触れ方も声色も何もかも愛おしいから一層響いてしまう、求めた以上に満たしたい」なんて、目に入れても痛くない可愛い恋人から口説き文句を丸めた尻尾と合わせて言われてみろよ、真っ当な男なら普通にやられるだろ。
    慣れない癖に欲しがる。理性的なあんただからこそ不意に力加減を違えて抱き締めたりキスをしたがったりそれ以上が止められたくなかったり、その綻びを遅々として差し出す仕草が可愛いつったらまた敵わない、なんて顔を見せられない調子で首筋に擦り寄ってくれるのかね。──いや、逆か?あの人の場合慣れないからこそ浮かぶままを出せるのか。純粋な生き物だしな。

    ついさっきまでヌヴィレットさんがメロピデ要塞まで降りてきて書類の授受がてら少し話せてたんだが、来月オフが増える代わりに末が凄まじく忙しいっつーのはどうなのかね……。
    あの人の多忙は勿論分かってるし無理もして欲しくないんだがそれでも水上から几帳面な文字が届く度、ご丁寧な声がけが来る度にらしくなくにやけるのはお互い様だ。多分な。
    看護師長につつかれ倒されるのも承知で水龍の鬣で編むマフラーとやらをいつか俺にくれるって言うのも、冗談半分と分かれどホリデー前の子供みたいにそわつきかねない程度にはあんたに焦がれてるんだよ。


    [削除][編集]

    |||1-|||
    [戻る][設定][Admin]
    WHOCARES.JP