12/20
🦉一番に思い浮かぶのが、やはり俺たちが恋人になるきっかけを作ってくれたあの一言なんだが…。ずっとふたりだけの秘密にしてきたから、では最高に幸せだった結婚式の日からひとつ。ブーケを真純に投げてやる企みで内緒話をしていた時、すこしずるいが、と言った俺に、「…家族を、その、…特別扱いしちゃうのはずるくないのでは?」と少し照れくさそうに返してくれたのが心にとても深く残ってるんだ。俺たちはもう家族だよと言うたびに嬉しそうに、時に涙ぐんでいた零くんが、自らその言葉を口にしてくれた結婚式。幸せな思い出にならないはずがないよな。
🐥赤井がくれる言葉で印象的じゃないものなんてひとつもないということを前提に!僕も一番に思い浮かぶのはやっぱり想いが通じあったあの日のことなんだけど、赤井も書いてくれている通りあれは僕だけの宝物なので…じゃあおたがいの薬指に指輪をはめあった、3年前のクリスマスイブのことを書こうかな。プロポーズを後押しするように言われた「君に、なってほしいんだ。俺の家族に。」という言葉。慣れない「家族」という言葉が、まだ現実味を帯びなくて。それでも目頭が熱くなったし、幸せで、どうにも胸が高鳴って仕方がなくて。心臓が破裂してしまうんじゃないかというくらいにドキドキしたのを覚えています。結婚してもうすぐで半年。「家族」には少しだけ慣れたけど、油断しているとすぐに泣きそうになる。あいつの言葉って僕にとって魔法みたいだ。
まるでエスキモーのようにしっかりと防寒具を着込んで、手袋は二重に。僕たちが普段暮らす地域までの距離は約7360km!夫婦で北極圏に到達するという快挙を成し遂げながら、フィンランドでの新婚旅行を楽しんでいる真っ最中です。いや、あまりにも楽しすぎるな!?絶対に楽しい旅行になる!と浮かれていたけど、予想を遥かに超えてきましたよね。
ひとつひとつの出来事をじっくり書きたいと思っているけど、ひとまずこのページでは簡単に。本物のサンタクロースに対面するのもトナカイにそりを引いてもらうのも初めての体験で!ごはんをあげることもできたんですが、ちゃんと僕たちの手から食べてくれたんですよね。嬉しかったなあ。「ふふ、君が優しくてかわいいからトナカイも好きになってしまったんだろう。」と。フィンランドでも僕の恋人は通常運転です。…いや。いつもより少し浮かれているのかもしれないな。ほんとうにかわいいひとですね。
レストランの暖炉で暖まりながら食べる食事も格別でした。郷土料理っていいよな、赤井の口にも合ったようだし、色々と参考にさせてもらおう。ふふ、この先も楽しみなことがいっぱいですね。25日のデートも楽しみにしてます!フィンランドのクリスマスマーケットにはどんな物があるかな?目いっぱいハネムーンを楽しもうな。大好きだよ、秀一。愛してる。
これを書いている今、俺たちはフィンランドにいて絶賛新婚旅行中だ。実は金曜日の夜には飛行機に乗っていてね、翌日にヘルシンキ、そこからラップランドへ飛んできたというわけだ。ホテルに荷物を預けてすぐにバスでサンタクロース村に向かい、喜び勇んだ足を踏み入れたわけだが、楽しすぎる。楽しすぎる……。本物のサンタクロースとお喋りしてその際の写真や動画を購入し、トナカイそりに乗って白銀の世界を堪能し、村のレストランでフィンランド料理に頬を落としそうになり。それはもう全力で楽しんだ。
優しそうで威厳のあるサンタさんはもはや俺たちのアイドルだったな。昔は俺も信じていた、今は信じるはずもない…なかったはずの、サンタクロース。零くんとふたりで握手までしてもらって、まるで夢のようだった。はしゃぐ零くんが相変わらず世界一かわいかったんだが、俺もあんなふうだったのかな?ふふ、照れ臭いもんだな。
#どこもかしこも雪景色で寒いので
エスキモーのようなコートを新しく買って、ふたりしてもこもこしている。あれを「ライオンのたてがみみたい」と表現するのがかわいくて悶絶してしまった。俺たちは今ライオンというわけか。こんなに強くてかわいいライオンはこの世に君だけだろうな、零。
12/19
🐥大きな喧嘩という言葉に思い浮かぶ出来事はふたつ。……エッチの時のあれこれで日常生活にまで支障が出たから、たまらず逃げ出した記憶がある。その時は意地を張ってしまったけれど、「零、俺は家にいるよ」「どこにいるんだ、早く帰ってきてくれ」という怒涛のメッセージも愛おしくてたまらなかった。あの赤井秀一が必死なんですよ!かわいすぎるだろ。しかもあいつね、昼休みにケーキを買ってきてくれたんです。僕の機嫌をとろうとして。いったいどんな顔をして選んできてくれたんだろう。温かいミルクティーまで淹れてくれてね。どれがいい?いや、ぜんぶ食べてくれ、って。その日の夜に仲直りできたんだよな。
いつも仲良くいたいって思っているけれど、こういうじゃれあいみたいな喧嘩はたまになら悪くない。いつか僕がケーキを買い込んで、必死に赤井の機嫌をうかがう日がくるかもしれませんね。
🦉俺とは別の捜査を理由にして半日行方不明になった零くんに俺が怒涛のラ〇ン攻撃をしたり、セロリやピーマンや苦い野菜ジュースを持たされたあの喧嘩(?)か…!懐かしいな。零くんからもなんとか仲直りをしようとしてくれてな、うまいお弁当を作ってくれて、俺と一緒に食べる用のケーキを残してもくれた。朝、お弁当を持たせてくれる零くんのジト目と低い「……いってらっしゃい、赤井。」がむしろかわいくてたまらなかったのは内緒だ。今はもう恥ずかしさのあまり行方不明になるなんてことはないと思うが、そうだな、俺もたまにならこんな喧嘩をするのも悪くないよ。そのぶん、きっと愛が深まるだろうから。
12/18
🦉春の風を溶かしたような、ふわりと淡く色付く桜色だな。ほんのりと赤みを帯びた頬を形容する時に使われる色らしくてね、そのかわいらしさが正に俺の零くんだと思ったんだ。俺が触れると少し恥ずかしそうに、とても嬉しそうに微笑む恋人の、世界でいちばんかわいい妻の色さ。名前も日本を大切にする彼らしいし、本人も知っている通り俺は零くんがピンクを身に纏うのが好きだ。
🐥裏葉色を挙げさせてもらおうかな。あたたかみや透明感がある、やわらかくて素敵な色です。なぜこの色を選んだかというと!お察しの通り赤井の瞳の色から連想しています。イメージとしてはふたりで過ごす休日の朝。窓から差し込む心地いい陽射しをうけながら僕を覗き込んでくる時の、すこしだけ透けて見える宝石の色。大切で幸せな…穏やかで優しい、僕の恋人の色です。