スレ一覧
┗311.《ポケモン二次創作》もう終わったことだから。もう全部壊すから(101-120/148)
▼|
前|
次|
最初のレス|
最近のレス|
検索|
書き込み|
更新
101 :げらっち
2022/10/01(土) 13:26:10
>>98 いや、説明上手かったよ!
そんなに卑下する必要ないと思います。ちゃんと書けてることは賞も取ったことで実証済み。
クロのラナに対する思い入れがとことん変態で好きです。
コウがラナの分の制服などを買いに行き、ばあちゃんが半額にしてくれているシーンも好き。
やさしい。
[
返信][
編集]
102 :げらっち
2022/10/01(土) 13:32:06
バルタザールはkuzuだけどセブンは好き…
ベリーさんはもっと自信を持っていいと思いますよ。
面白いし、何よりあの量の小説を書けるのがスゴイ。冒頭のみの更新で辞めてしまう人も多いですから。
いっぱい書いてりゃ成長も早いし、実際書いている中に成長が現れていると思います。
というわけでスピンオフは読むか迷っていましたが読まないことにします(オイ
[
返信][
編集]
103 :ベリー
2022/10/01(土) 13:45:12
うわああありがとうございます!
スピンオフはね……ふざけ倒してる奴と真面目な奴が入り交じってるので……
コラボはバリバリ伏線貼ってるけどリクシチュエーションはただのご都合主義とか……
因みに正規品(最期の足掻き)がしっかり出てくるのが今のところコラボしかないって言うね……
ふざけ倒してる所で伏線貼んなやと自分を殴りたいです
うん。うん(?)
自信持てるように頑張ります……
[
返信][
編集]
104 :ベリー
2022/10/02(日) 20:07:24
第一章 フジ
『バチバチッ』
隣の電灯から少し火花がちる音が聞こえる。隣に自動販売機があるベンチに座っている青年は、静かに紙パックのジュースを飲んでいた。
「ちょっ、探したぞ?!」
すると、曲がり角から赤髪につり目をした、不良のような少年が走ってくる。青年は静かに紙パックを握りつぶし、ゴミ箱に投げた。
「マオ、よく分かったな」
「分かるか! ヒウン中探し回ったんだからな!」
青年は怒っているマオの様子をみてケラケラと笑う。青年はゆっくりと立ち上がる。
黒色に戻ってきたが、まだ白髪気味な不気味に光る髪。切れ長の目は地の底から這い上がったような赤い瞳。鼻筋が通り、ガタイが良く、服越しでもその体格の良さが分かる。
身長も高く、どこか近づいては危険という雰囲気を纏っている血気盛んな青年は言った。
「じゃあ、行こうか。レイをぶっ壊しに」
その様子を見て、マオは楽しそうな、寂しそうな顔をした。
「あぁ、"ぶっ壊しに"行くか」
◇◇◇
挿絵 cdn.wikiwiki.jp
[
返信][
編集]
105 :ベリー
2022/10/02(日) 20:09:22
─現在─
《レイ》
「うおおぉぉっ!」
私は素手で紫のポケモンに殴りかかる。ポケモンは不気味な顔で舌なめずりをしたかと思うと、スカッと拳が空を切る感覚がする。居るはずのポケモンに拳が当たらなかった。嫌、"透けていた"
「いっだぁぁ!」
私のポケモンに当たらなかった拳は思いっきり地面にぶち当たり、ついでに手首から『ゴキっ』という鈍い音がする。
「ゲン……ゲンッ!」
「ぁっ、えっと、イーブイアイアンテール!」
しかし、休む隙を与えないと言う硬い決意をしたように見えるポケモンは両手から紫色の玉を放つ。
多分シャドーボールだ。私は考える前に口が動き、イーブイに指示をしていた。
イーブイは私が指示する前からアイアンテールを打とうとしていたため、私の指示とイーブイの行動が一緒になる。
私の判断が遅い。ー秒でも判断が遅れると死んじゃう……
そう何回も実体しながらも全く能力は上がらない。その事実に唇を噛みながらも、体制を整える。
手首がものすごく痛いが、今はそんなこと考えてる暇はない。
私は手首を動かせるように無理やり手首を回して筋肉を温める。
あの謎のポケモンには私の物理攻撃と、イーブイの電光石火が効かない。なぜだか知らないけど技でも無さそうだから多分体質的な物だと思う。
しかし、イーブイの一部の攻撃、石や砂は当たる。
イーブイの技は砂かけ、電光石火、かみつく、アイアンテール。電光石火は効かないけれど、かみつくをするとポケモンは異様に嫌がる。
まずはすばしっこい紫のポケモンを固定して、イーブイのかみつくを当てないと。
ここで私が完全な指示側に行く訳にはいかない。
「イーブイ電光石火であのポケモンを錯乱!」
私は瞬時に思いついた作戦を実行しようとする。
イーブイは私の指示の通りポケモンの周りを走って錯乱している。あのポケモンにとっての一番の脅威はイーブイの"かみつく"だ。そのためイーブイの方が注目の度合いは高い。
私はその様子を確認すると愚直にポケモンに突っ込んだ。愚直にと言っても全力で足の筋肉を使って走った。
「ゲンッ?!」
私もこの施設に来てから筋力が上がって足も早くなった。ポケモンの不意を付けるぐらいには。
そして、拳を一振するが、やはり透ける。
しかし、ここで慌てた顔をしてはいけない。冷や汗をかきながらも私は笑顔でポケモンに目を合わせる。
ポケモンは何かに気づいたという顔をして、私と間合いを取ろうと後ろに下がるが、周りをイーブイが走っているため必要以上に私から距離を離せない。
私は何か切り札があるような笑顔をしているが、私自身にポケモンへの打開策等全くない。かと言ってそれを相手に悟られてしまうと私という戦力が無くなるため、ずっと目を合わせて笑っているのは『こちらにはまだ秘策があるぞ』と思わせるためのブラフである。
しかし、そんなことを知らないポケモンは私への警戒を高める。そんなポケモンに私はひたすら殴り続ける。空気を殴ってると同じだが、そこら辺はアーボとの特訓で慣れてしまった。
なのにポケモンは私の拳を必死でかわそうと頑張っている。
するとポケモンは両手で何かを構える。さっきのシャドーボールと同じ構えだと思った私は予め体を横に移動させておく。すると、私がいた場所を物凄い勢いでシャドーボールが通り過ぎる。
怖……あれに当たってたら私動けないよ
そう思ってシャドーボールが通り過ぎた所を見ていると、ポケモンが私の影の中に入った。少し隙を見せてしまったためまんまと入られたが、逃げられた訳では無い。そして、この時を待っていた。
[
返信][
編集]
106 :ベリー
2022/10/02(日) 20:09:39
「イーブイ!」
私はイーブイに声をかける。イーブイも何かを察したようで私に近づいてくる。そして、私は作戦を悟られないように必死でそこら中を走り回っていた。『まるで何かに怯えているように』
すると、私の影からなにか黒いものが出てくる。
「イーブイ今……ぐはっ!」
するとイーブイはその黒いものに勢いよく"かみつく"喰らわせる。しかし、ポケモンの動きが早かったため私はポケモンの拳をもろに食らってしまう。
なんだっけ、これ、シャドーパンチって技だったと思う。
一応顎は痛いが、イーブイのお陰で鼻血が出るぐらいで私はそんなにダメージが無く済んだ。
「ゲンガッゲンゲロッ!」
ポケモンは必死でイーブイを離そうとするもイーブイは絶対ポケモンを離さない。私は背中にある殴ったら割と痛そうなポケモンの骨を掴む。
「うぉっと、うりやぁっ!」
そのポケモンの骨が結構重く、少し私は怯むが踏ん張って勢いよくその骨をポケモンの腹部に当てる。
この骨で戦えれば話は全く違ったのだが、如何せん私の筋力が乏しいためポケモンとの対面にこの骨を使えない。あくまでトドメ用である。
「ゲゲンッ……」
ポケモンはその場で倒れる。そして、私はそのポケモンに馬乗りになって、骨を構えた。
ポケモンは動かない。というか動けない。私はそれでも勢いよく骨を振ろうとするが……
『トレーナー……さん……』
「ッ!」
直線に、タイミングが1番悪い時にそのポケモンの『意思』が伝わってきてしまった。ポケモンは死にたくないといった必死な表情で涙を流している。
そこで、私は骨を持つ力を抜いてしまった。
どうしたらこのポケモンを、助けられる? 嫌、違う、私はこのポケモンを殺さないといけなくてッ!
「……イーブ……イッ!」
そう迷っているとイーブイがポケモンに噛み付いた。ポケモンはただ、何も言わず静かに紫の煙となって消えてしまった。
消えた……いや、このポケモンは、何も残さず跡形もなく死んだ……
「また、殺せなかったのか」
すると、後ろからアーボとアーボックがやってくる。私は何も言えず唇を噛んでアーボを見つめた。
ここに来てから長い時間が経った。カレンダーが無いため詳しくは分からないが、自分の計算ではもう1年と二、三ヶ月ぐらいは経っている。
その中で私はポケモンに一度もトドメをさせていない。
「来い」
アーボは厳しい鋭い目で私のことを見る。これはおしおきコースである。しかも結構酷めの。
私は恐怖という感情を押さえつけ『それ相応の対応だ』と言い聞かせながらアーボに着いて行った。
◇◇◇
挿絵 cdn.wikiwiki.jp
[
返信][
編集]
107 :げらっち
2022/10/02(日) 20:59:29
怪しいマオ…
スパルタなアーボ…
[
返信][
編集]
108 :ベリー
2022/10/04(火) 21:00:05
>>107
本編の今後の展開の伏線入れてしまう……こういう所本当に自分の悪い癖です……
[
返信][
編集]
109 :ベリー
2022/10/08(土) 00:06:01
「あぁぁ……」
外傷はない。怪我は少ししかしてない。しかし、筋肉を使いすぎて体を少しでも動かすとミキミキという音がする気がして痛い。
ついさっき、アーボのお仕置コースを受けて来たところである。内容は……あまり言いたくない。
『ジリリリリ』
すると、ガラスドーム中に電子音のようなチャイムが鳴り響く。これは仕事終了の合図の音で、この音が鳴ると皆休むために屋敷に戻っていく。
「……今日はここまでにするか」
え、まだお仕置続ける気だったの? 私これで終わりだと思ってたんだけど?!
そんな抗議兼疑問を出すほどの余裕が無かったためただ不満な顔をするしか無かった。アーボは私の不満顔に気づいても無視してアーボックと屋敷に戻っていく。
私もイーブイを抱えてアーボの後ろに続いた。
◇◇◇
この屋敷は大きすぎて間取りはまだよく分かってないけれど、よく行くのは屋敷の中にある5つの広間の内の1つである。広間……と言っても一軒家にある広間のような広さではなく、もっと大きい……人が千人ぐらい入る大きな部屋。ステージのような場所があり、私は初日職員さんにそこへ雑に投げられた。
私達がよく行くのはCという広間。仕事場から最も近い広間で仕事人の間では人気のらしい。基本的に仕事人の間の強さで何となく行く部屋は決まるらしいが、私はアーボの知り合いということでCの広間に居ることができている。
いつかこの部屋にふさわしい強さを自分で持たなきゃ!
そう、希望を持ちながら通路を確実に一歩づつ歩いていく。でなければピラミッドにスカウトされることなんて出来ない!
そう思っているといつの間にかCについていた。
扉をくぐって中の様子を見る。生臭くカビ臭く……この世の異臭の全てを詰め込んだような匂いが微かにする。この匂いにも慣れてしまった。
窓も家具も無く、あるのは乱雑に置かれた荷物。荷物と言っても小さな布切れがほとんどをしめている。しかし、他人の布切れを盗むと殺し合いに発展する。布切れたった一枚でだ。言葉にできない酷い環境だが、一年で私は慣れてしまった。
『ドサドサドサッ』
すると、ステージの方で天井から垂れた布袋が逆さになって、中身の生活必需品や食料が落ちてくる。
と言っても、生肉や果物含む全ては包装されていないため、たまに落ちてくる布類は血や果汁でベタベタだし、生肉や果物も腐りかけのため不衛生超えて毒物である。
しかし、そんな物を掴み取るため人々は必死でステージに食いついた。仕事人同士の殺し合いは余程のことがない限り禁止という暗黙の了解があるため、命の危険は無いが、この支給品をつかみ取れないと明日生きていけない。
というか、人の布切れ一枚を盗むのが余程のことと認識されている事が虚しくて仕方がない。
[
返信][
編集]
110 :ベリー
2022/10/08(土) 00:06:18
私はイーブイを安全と思われる場所に置いて、全力疾走で支給品の山へ走った。
アーボとアーボックはそんな私をみて後ろでくつろいでいる。一人と二匹の分の食料調達も私の役目だ。アーボ曰く『私の特訓』だそうだが、絶対楽したいだけだ!
そんないつもの不満を心に押さえつけ大きな肉の山を漁る。体感だが、支給品の六十%ぐらいは謎の生肉が占めている。三十%が果物や野菜、十%はその他である。
だから、ある程度の腐敗が進んでない肉を掴み取りアーボの方に投げる。無事に届けられたかなんて確認しない。アーボなら私が投げたものならどんな下手な投げ方でも受け取れるからだ。
最近は少しの反抗心に抗えずアーボの顔面に当たるように投げているつもりだが、多分当たったことは無い。
とりあえず肉は投げ終えたため、後は果物、野菜である。肉だけでも生きてはいけるが、果物や野菜を取らないとお腹が痛くなったり、便秘になったり、頭が働かなり、精神的に潰れるのが早くなってしまうらしい。
なんか ショクモツセンイ?と、びたみん? が大事らしいがよく分からない。
野菜は今回根菜が二本見つかっただけで少なかったが、果物はある程度投げられた。その時チラッと見えたが、アーボの顔面に当たりかけたモモンの実は軽々とアーボックに受け止められていた。くそうっ。
あとは期待はしてないが布類を探してみる。ここまで来ると支給品の山も山でなくなり、床が見え始める。一通り見たが布類はなかった。私は諦めて人の山から抜けてアーボの元へと戻る。
支給品の山が無くなっても人の山は無くならない。食料の奪い合いや、支給品があった床を舐めて飢えをしのごうとする人の集まりだ。
私もこのままだといずれああなるのでは無いかと毎回怖くなる。
「安定して食料が取れるようになったな」
そう言ってアーボは謎の肉塊を食いちぎった。アーボックとイーブイも私が投げた食料を食べ始めている。
先程までのアーボへの不満が一気に消え、褒められてちょっと嬉しくなってしまった私は、口角の緩みを隠しながら食料を食べ始めた。
「相変わらずレイはちょろい」
「なぁっ! どこが!」
心外なことを言われ食べるのを一時中断してアーボの方へ視線を向けるが何事も無かったようにアーボは肉を貪っている。
私も不服ながらも食べ始める。
不味い……所々カビが生えているのか苦いし、口の中に生臭さがブワッと広がる。
初日は食べなかったけど食べないと動けないから嘔吐しながら無理やり胃に入れてたっけ。今も不味いけど慣れてしまった。ここの人達はこれが当たり前と思って生活してると考えると……怖い。
◇◇◇
挿絵 cdn.wikiwiki.jp
[
返信][
編集]
111 :ベリー
2022/10/08(土) 00:06:50
「イブイ」
すると、食べ終えたイーブイが私の服を引っ張りステージ方向に視線を向ける。
そこには図体がデカい男性達が三人、部屋の角を囲むように見つめている。大丈夫かな……もしかしたら何か落ち込む事があったのかも?
私はそう思って男性達の元へ向かうと、男性達は部屋の角を見つめていたのではなく、少年の腕を引っ張っていた。
「えっ、あっちょ」
私は反射的に男性の腕を引き剥がして少年の前に立った。
「あ? ガキ……あ、お前アイツの所のガキじゃねぇか!」
「……? アーボのこと?」
「そうそう」
最初は少しイラついた表情を見せた男性だが、私の顔を見た途端自分の姪に接するような態度を取り始めた。
私はこの人達のことを知らないけど……多分アーボの知り合いかな。
「どーしたんだ嬢ちゃん。獲物の取り合いなら受け付けねぇぜ」
「ああ、早いもん勝ちなんだ。すまんな」
「そっ、そーじゃなくてっ!」
私は獲物を取りに来た訳では無い。なんというか、条件反射で出てきてしまったというかなんというか……
説明ができない。
「仕事人同士の争いは厳禁じゃ……無かったの?」
「あんなぁ嬢ちゃん。俺達の言う仕事人ってのは、ココに来てからある程度生き残ったヤツを指す。けど、コイツは今日入ったばかりのようでな」
男性が少年の方を指さす。私も自然と少年の方に視線を向けた。少年は三歳程の本当に幼い子だった。黒髪にルビーのような真っ赤な瞳で結構顔は整っている。
「仕事人とは言えないってこと? でも、お兄さん達も昔はこの少年と同じだったんでしょ? そんな子を……」
「あんなぁ、嬢ちゃんよう。ここは弱肉強食だ。弱くてもある程度自衛は出来なきゃなんねー。コイツは明らかに弱いのにこの部屋に迷い込んだ。それが運の尽きだ」
「誰だって間違いは……」
私の意見は場違いであることは分かる。ここは弱肉強食で情も倫理も道徳も無い。無慈悲で残酷な場所。だけどさ、この少年見てるとココに来る前の私を思い出してしまう。自分勝手だけど、この子を守りたいと思ってしまった。
「甘えたことを言ってるんじゃない」
すると怒りに近い低音の声が鳴り響いた。男性達の声じゃない。この声は、アーボだ。
「おぉ、久々だなレ……」
「アーボだ。忘れるな」
男性が何か言いかけたが、その前にアーボが遮るように言葉を重ねた。アーボは私の倍の身長をしている。だから、私の前に仁王立ちして睨みつけられた。
「何やってる。レイ」
「少年が……襲われてたから……」
あまりにも圧が強すぎて声が萎んでしまう。この場ではいけないことなのかどうかはあまりよく分からない。けれど、反射的に悪いことをしたという意識が頭に染み込んでしまっていた。
「レイ。お前はコイツを助けたとして、守れる力は持ち合わせているのか?」
「もって……」
「ポケモン一匹も殺せないお前が?」
「……」
◇◇◇
挿絵 cdn.wikiwiki.jp
[
返信][
編集]
112 :ベリー
2022/10/08(土) 00:07:10
私は何も言えなかった。唇を噛んでただ悔しくアーボを見ることしか出来なかった。守る力は無い。だからといって、ここで少年を見捨てて良いのだろうか? 見捨ててもきっと私にはなんの問題も無い。むしろアーボの圧から逃げることができるし、守る方が労力が要るため明らかに見捨てた方が楽である。
分かってる。そんなのは分かってる! けど!
ここで少年を見捨てたらここで私は本物の『バケモノ』になってしまう気がして……
「シャァ」
するとアーボックが来てアーボに何かを言っていた。アーボックはアーボに向けて発言していたため『意思』は読み取れなかった。
「それも一理あるが、しかしそれではレイが……」
何かアーボとアーボックが話し始めている。私はこの間に何かしでかしたら問答無用で少年と引き剥がされると思いじっとしていた。しかし、男性も私と同じようにじっと突っ立って居る。
「……お兄さん達は何もしないの?」
「ん? 出来ねぇよ。レ……アーボの目の前で何かやらかしたら溜まったもんじゃないからな」
「そうそう」
三人の男性はお互い顔を見合わせて頷き合う。意味が分からず私は首を傾げる。この人達もアーボに助けられたのだろうか?
私が理解してないということを察したのか一人の男が教えてくれる。
「アーボはな。この施設で一番強い……と言われてるんだ。実際に戦ったことは無いが一目で分かる」
「仕事人の争いを止めるヤツは大体アーボだしな」
「だからアーボのお気に入りの嬢ちゃんにも軽い気持ちで手出しは出来ないんだ」
「そー……だったんだ……」
この男の人達は仕事場に居る仕事人よりも理性的で優しく私に教えてくれた。悪いことをしてる人はもっと常識を逸してる態度をすると思ってたけど……
違う。この人たちにとって、少年を襲うのは悪いことじゃなくて、『普通』の事なんだ。むしろ、この人達からみて常識を逸してるのは……
「すまんお前ら。今回は少年を見逃してくれないか?」
「ん、それはどういう事だ? アーボ」
「俺もこの少年を使う。対価はこれでも問題は無いか?」
アーボはそう言うとポケットから布タオルを取り出した。それは支給品にたまに混ざってる布切れとかじゃなくて、ちゃんとしたタオル。ちゃんと縫った跡があるタオルだ。
「マジでか! 全然やるよ! あんがとなぁー!」
「おいコラ待てって!」
男達の中の二人はそう言って広間の向こうの方へ行ってしまった。アーボの手にあったタオルも取られており、一応交渉成立ということになる。
「……アーボ。お前はそれでいいのか?」
「必要と思ったまでだ。レイと、そこのヤツ。行くぞ」
男達の中で残っていた男性がアーボに聞いたが、アーボはそうサラッと答え、私達が食料を食べていた所へと戻った。私は慌てて少年を連れて、男性にお辞儀をしてアーボについて行った。
「おっと、嬢ちゃん!」
「へ?」
すると男性に声をかけられた。アーボの強さを先程教えてくれたため、私にとって悪い用事とかではないと思うけど……
「お前さんも名前があるのか?」
「えっと……レイ! 私はレイだよ! お兄さんは?」
「ここのヤツらに名前なんてねぇよ。じゃあ達者でな!」
そう自虐のような事を言って、男性は二人の男性の元へと戻って行った。なんで名前を聞いたのだろうか? 礼儀とか? いや、でも仕事人に基本名前は無いんだよね。そんな礼儀とかあるのかな。物珍しさとか? まあいいか。
私は少し疑問に思いながらも直ぐにその疑問を捨て少年と元居た場所に戻った。
「二代目レイ……なんてな」
男が微かに。本当に微かにそう呟いた。普通では聞こえないようなか細い、声に出してるか出てないかギリギリの声で。
しかし、この一年で五感が研ぎ澄まされた私はその声が聞こえていた。だが、特に気にも止めなかった。
[
返信][
編集]
113 :げらっち
2022/10/08(土) 02:16:36
3代目との出会いだ!
アーボとレイ、結構仲良い!
カビ生えてるの食べられるのか!
アーボはレイの2倍の身長…アーボ2m以上ある?
ドラマの作り方が上手い。
しかし細かい点で疑問がある。奪い合いはご法度なのに奪い合っている点、ポケモンを一匹も殺せないとされるアーボが一番強いとされる点などだ。
それと今に始まった事ではないが、アーボとアーボックという名前が少しいやかなり紛らわしい…アーボはアーボックの進化前だ…
あとは誤字脱字も少々…
そして絵柄好き。殺伐としてる割に可愛らしいw
[
返信][
編集]
114 :ベリー
2022/10/08(土) 09:45:11
>>113
わあああ!毎度毎度ありがとうございます!嬉し泣きしながら見てます!
自分もそろそろ戦隊学園の感想を書きに行く……予定です。(主人公ちゃんを描いて見たけど中々出せない人)
レイとアーボは達腐っても……ねぇ。(ネタバレ回避)
※仕事人は特殊な訓練(?)を受けています。皆様は決して腐った生肉は食べては行けません。死にます()
ドラマの作り方上手いですか?! あ、ありがとうございます……
奪い合いじゃなくて、ご法度なのは殺し合いですね。布切れ一枚奪うと殺し合いが起きるため、レイ達は人の布を盗むことはありません。
今回少年はアーボが物々交換で平和に収めたためなんの問題もありません。
ポケモンが殺せないのはアーボじゃなくて、レイだ…… もしかして誤字脱字とかで『アーボがポケモンを殺せない』的な文書いてるのかもしれない…… ちょっと見直してきます。
誤字?! 今回誤字は読み込んで修正したから無い……はず。自分未熟なので誤字脱字の所覚えてれば教えて頂けませんでしょうか……すみません。
アーボとアーボック確かに見にくい……
ポケモンの名前の表記だけなにか強調する物をつけてみようと思います!
わあああい!絵柄褒められた!ヤッタァ!
[
返信][
編集]
115 :げらっち
2022/10/08(土) 15:24:38
読んでくれてありがとう!
戦隊学園の絵見せて…見せて…
あ、殺せないのレイだ…ねぼけてたので間違えたようだ。すまぬ…
誤字は「一歩づつ」だけど、今調べたら、実は「づつ」でもOKらしい(但し現代ではずつがメジャー)。
謎の肉塊…ポ○モンでは
[
返信][
編集]
116 :ベリー
2022/10/08(土) 16:17:34
>>115
なん……だと?!
小3の時に『少しずつ進む』って書いてたら祖母に『ずつちゃう!づつやドアホ!』って言われたからそれからずっと『づつ』使ってた……
あのババア……((((感謝してます育ててくれてありがとう。筑前煮大好き
アンマァシ自信ないデスケド……感想書く用(?)のスレに貼ってミマス
謎の肉塊……なんだろうねぇ(^ω^)
[
返信][
編集]
117 :ベリー
2022/10/08(土) 16:49:28
quiz-maker.site
終わ壊クイズ作って見ました……
誰もやらねぇと思ってるので唯の自己満です()
[
返信][
編集]
118 :げらっち
2022/10/08(土) 18:10:40
未カンニングで100点満点(ガチ)
画像(png) 57.0KB
[
返信][
編集]
119 :ベリー
2022/10/08(土) 23:41:36
うわあああ!え?!凄ありがとうございます(嬉しい感情がごちゃごちゃ)
オンバーンとかよく分かりまね?! オンバーンと分かるように細かく描写したつもりですが『オンバーン』という名前は書いてなかったので……
あぁりがとうございます(´;ω;`)
[
返信][
編集]
120 :げらっち
2022/10/08(土) 23:46:41
>>95にオンバーンと書いてあるぞい
何問か間違えたと思ったが大丈夫だったw
最後の質問チャーフル×4wwww
[
返信][
編集]
▲|
前|
次|
最初のレス|
最近のレス|
検索|
書き込み|
更新
[
管理事務所]