日記一覧
┗70.滅紫の黎明(21-25/40)

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25 :大/倶/利/伽/羅
06/29(月) 00:54


>「暫く帰らない。」

思わず唇から零れた言葉に対するあんたの反応は、存外冷静なものだった。いつもならその蜂蜜を溢さんばかりに見開いては、どうしてだと問い詰めるのに。その一言だけを告げ、踵を返して障子に手を掛けてもあんたは動かなかった。まるで引き留めるつもりなど毛頭なかったかのように。

俺が居なくなったその部屋に、昨日は誰を連れ込んだ?今夜は誰をその甘い唇で唆して誘うんだ?


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24 :へ/し/切/長/谷/部
06/24(水) 20:52


>>>85
綴られている二人のやり取りが微笑ましくてな、いつも読ませてもらっている。礼を失していることは承知で勝手に棚に入れさせてもらったつもりだったが、わざわざそちらにも並べてくれたことに礼を言わせてくれ。…ああ、そういえば読み方は一応「けしむらさきのれいめい」としている。意味はまあ…有って無いようなものだが。
これからも幸せな日々がそこに綴られていくことを陰ながらではあるが、楽しみにしている。どうか幸多からんことを。

>>>(宛先を消した痕が残されている)
俺宛てではなかった場合のことを考えて、一応番号は省いておく。並べたのが早々に気付かれてしまって少し恥ずかしいが…わざわざ言葉を残してくれたようで、ありがとう。実はああして砂糖を吐きそうな内容を書くのはあまり得意ではない上に、万が一うちのに見付かった場合はこの日記を火に焼べるか、くらいには思っているんだが…まあ折角の機会だと思ってな。
これからも一愛読者として、その日記に綴られる言葉を楽しみにしている…という一言を添えて、私信とさせてくれ。


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23 :へ/し/切/長/谷/部
06/21(日) 04:11


俺の下げ緒によく似た緋色の紐が首筋に伸びてきて、蝶を象り結わえられる。それを暫く指先で弄んだかと思うと、結び目を解いてぎりぎりと骨が軋む音を立てながら絞め上げていく。薄く開いた唇は酸素を求める様に戦慄き、顔からは血の気が失せていった。痛いのか、苦しいのかはよく解らない。ただ生理反応的に流れた涙が頬を伝って、藺草を叩く。濃く色を変えたそこに残る染みは拡がっていき、心に空いた穴を抉って拡げるかの様なその光景に虚しさを覚えた。それとは裏腹に紅潮する頬、荒く熱を帯びていく吐息、震える身体。……浅ましいと笑うだろうか。


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22 :へ/し/切/長/谷/部
06/20(土) 03:46


今にも弾けそうな程に膨らみきった瓜の青々しさ、薄桃に色付いた芍薬と水辺に咲く白百合の仄かな甘み。噎せ返りそうなくらいの湿度を帯び、蠱惑的で身体に纏わり付いてくる様な濃い密度。 きっとこの長雨が続く季節の香りを形容するならこうだ。

太陽は雲を纏ったまま稀に顔を出しては、暗く淀んだ重苦しい地上へ気紛れに梯子を下ろす。きっとあれを登ったところで、何処へ辿り着けるわけでもない。 皆が光を求めるあまり我先にと駆け上がれば重さで梯子が落ち、また空は沈黙を決め込むのだろう。


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21 :へ/し/切/長/谷/部
06/19(金) 04:48


下の記事が何故か書き直せなくなっていたので、こちらに書かせてもらう。ばとんは失礼ながら>>>60から拝借して、やらせてもらった。

…奴について書いたのはこれが初めてだな。彼奴は文字を読むのがあまり好きではないから、こうして書いていても見付かることはないだろうと踏んでのことだ。…まあ、誰が得するんだというような事ばかりを書く記事になるが、俺には契りを交わした相手が居る。それも恋仲になってから半年程してから、…まあ、無論口約束ではあるが…伴侶として添い遂げると誓った、わけだが。

今まで書いてきた記事には彼奴の面影の欠片も無いが、これからはたまに書くかも、しれない…その、何だ、もっと色々書こうと思ったが俺には無理だ……。

*
とりあえず思い立って本棚を作ってみた。


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