top
┗Aについて。(93-102/141)

||||||記入
102 :跡部景吾
2009/12/06 21:46

試験が近い。
ノートを見直す合間にこうして日記帳に浮気をしているわけだが、筆を取った所で何を書こうかと悩むほどに俺の日常は平坦で平和だ。
部長である俺の趣味がテニスだなんて、仕事が生き甲斐のエリート野郎と大差ない人生だな。

効率思考を持つ俺はどうしても無駄な時間が嫌いだ。
だが、矛盾して無駄な事をする時間を無駄じゃないと感じたりもする。
その時したい事は「無駄な時間を過ごす事」なのだから、それはイコール無駄じゃないって事になる。妙な理屈だが。
勿体無いなんて言葉に踊らされて外出し疲弊する方が、余程無駄に感じる。
ンな屁理屈を捏ねながら携帯を弄る生活の方が充実する日も確かにあるわけだ。

試合前の心地良い緊張感。週末、恋人の為に用意したサプライズイベント。HMVで取り寄せた、とあるアーティストの新譜。
放課後、決まって寄り道する喫茶店の、鼻腔を擽る濃厚な珈琲の薫り。
掛け時計の秒針が刻む音を聞き、それらをふと思い出す一人の時間が好きだ。
ノートの上にペン先を滑らせながら、頭の片隅でAを思う。
傍にいない時ほど、相手を近く感じるのは何故だろうか。それが妙に面白い。

恐らく、最も無駄な時間はそれを無駄だと思う心で、有意義な時間とはそれを感じる心だ。
模試は近いが、季節の香りを楽しむだけの感受性はいつでも持ち合わせていたい。
ああ、Aとキスしてえ。
集中力を奪う俗な思考こそ、俺にとっては極上の贅沢だ。

[返信][削除][編集]

101 :跡部景吾
2009/12/05 23:50

365日、繰り返す一年の中で、俺は今日の日を年間通して最も悩んでいる。
神様だか親父の精子様だか知らねえが、どうしてお前らは俺を野暮な男に作り上げたんだ。
…と愚痴りたくもなるが、遺伝子を責めても解決しねえし、学校帰りに何が欲しいか本人に訊いてみた。
以下が乙女思考な筈の恋人が望んだプレゼント。

『ネガティブ感情モロ出しで悲愴感たっぷりに日記を書いてください』
「はあ?」
『それで一晩は爆笑できます』

いや、一応は俺達、恋人同士なんだからよ…お前、もう少しあるだろ…。
揃いのアクセが欲しいとか…そういうのが…。
いつの間にかお前の中で蜜月は終わっちまってたんだな…。
俺はこんなにお前に夢中でも、お前の中の俺は家族も同然…そういう事だよな?

…こんな感じか?
冗談のつもりで言っただろう言葉が、予期せぬサプライズギフトを生み出したな、A。
嬉しくて堪らねえだろ。どうなんだ。おい。


…とまあ、くだらねえ冗談は適当にしておくとして。
二度目の誕生日だな。
去年の12月5日の時点から、今日の日を迎える事を疑わず一年を過ごしてきた。
そして予定調和のように、今こうして日記を書いている。随分と贅沢な『当然の感覚』だと思うぜ。マジに。
だが、どれだけ似ていたとしても、まったく同じ季節が二度は巡らないように、俺達も少しずつ関係が変容しているのかも知れない。
去年の今より気持ちに焦りが無く、その分、お前を深く愛している。
変わらないのは、お前は格好良くて可愛い、俺の自慢の恋人だって事だけだ。

お前はダチ連中とつるまねえから、祝ってくれる人間なんざ殆どいねえだろ。
仕方ねえから、俺が他人の分まで祝ってやるよ。
A、ハッピーバースデー。

[返信][削除][編集]

100 :跡部景吾
2009/12/01 23:50

Aの体調は順調に回復している。
骨折と言っても、左手薬指の第二関節辺りが軽くイッちまってるだけで、実際のところ、それ自体は大した事がない。
数日間の入院も頭部打撲時に起きた血管損傷(?)だかの回復の為だ。
とは言え、病院側からすりゃオマケ要素の怪我も、俺達エリートスポーツ少年には死活問題になり得るわけで、
まともな練習が出来ない事がストレスらしいアイツは、この数日で心なしか顰め面が巧くなった気がする。
しかも、それを理由に、飯だ飲み物だと俺をパシリにしやがる。この俺をだ。
亭主関白だとAはしょっちゅう俺を笑うが、今回ばかりはあの口を塞いでやりたいぜ。
爽やかスポーツ少年とは程遠いやり方でな。

…しかし、風邪でも、怪我でも、不自由な相手の無防備状態ってのは、どうしてこうもそそるんだか。
出来ないと解った途端、普段以上に欲しくなるのが悲しき人間の性ってヤツか?
俺が理性の男で助かったな、A。感謝しろよ。
そして感謝するついでに、ドジッ子キャラアピールの手段を見直せ。
学園祭を葬式にするつもりか、テメエは。

[返信][削除][編集]

99 :跡部景吾
2009/11/27 07:33

思い掛けない自由を得ると、人はそのスキマの中で必要以上に饒舌になるのかも知れない。

お前がいないこの数日間、俺は随分と社交的でいる。
暇潰し、退屈凌ぎ、そんな名目の元に、不足した『他人』の言葉を捜しているような気分だ。
寂しさとは違う、物足りなさに似た形容し難い感情がある。
俺の自由とは、お前との不自由な関係にこそ在るのかも知れない。
お前がいないこの部屋で、俺は愛すべき真っ白な自由を手に入れて、それを不自由に持て余している。
理由もなく、今日は一人で過ごしたいとお前に零している時こそ、俺は最も自由を満喫しているんじゃないのか。
何となく、そう思った。

A。夜を消費する為、今回釣り上げた魚は中々に味がある男だ。面白い。
お前がいる生活の中で時間が空く事なんざ殆どねえし、こういう機会にプラベの人間関係を新規開拓するのは多分良い事だろ。
その話をお前にしてえんだよ。
で、それが届かねえから、こんなクソつまらねえ日記を数日間も書いちまったんだよ。解るか?


…しかし、たかだか骨折した程度で入院するとは思ってなかったぜ。
カルシウムが足りてないんじゃねえのか。後輩のクセに年寄り臭えな。
俺がボランティアで老人介護してやるから、さっさと不自由を運んでこい。

[返信][削除][編集]

98 :跡部景吾
2009/11/26 23:37

二丁目、Aが世話になってるらしい不二より。
気付いたらって事なんで、気付いた今、暇潰しに使わせて貰う。
バトンを回答するのも久々だ。


>>【愛に捧げるバトン】<<
>  制作 / 月.と狼
>  回答は自由な発想で思う存分書き綴れ
>  町の規約を遵守すること

# まずは、名前と属性を宜しく。属性は不明ならばスルーしてくれ
跡部景吾。恋人と自分大好き属性。

# では、早速質問だ。現在、愛しいと思う存在は居るか?恋人・親友等の枠組みには囚われず考えてくれ。
静かな海で漂いまくって残り少ない日記の更新を完全に忘れている俺の後輩。日吉若、二年。恋人だ。

# その相手とは、どの様な距離にいると思う?御前自身が今感じている侭、或いは将来的に望む距離を教えてくれないか
セックスは嫌がらないクセに、風呂場で脱がそうとすると抵抗する程度の距離。
将来の事なんざ知らねえよ。

# ちなみに、相手を花に例えるならば?何処にどのような佇まいで咲いているのか、想像力を膨らませ描写してみて欲しい。
ンな事言われてもな。中学男子の俺が花の種類に詳しいわけないだろうが。
考えるのがダリイから勝手にテーマ変えるぜ。色彩ならスモーキーブルー。飲み物ならカフェオレ。
…だがまあ、そうだな。どうしても花に拘るなら、ヤツのイメージはアイスランドポピーにするぜ。
「花言葉」「高潔」のワードをビ,ルゲ,イツの検索エンジンに引っ掛けたところ、一番上に表示された。
つまり、そういう事だ。

# 愛おしさがこみ上げるのはどの様な瞬間だろう。思い付く侭に、障りがなければ経験談でも聞かせてくれないか。
アイツが傍にいる時。若しくは傍にいない時に。

# 相手との関係を良好に保つ為に、日常に於いて何か心掛けていることはあるか?
風呂場で脱がそうとしない事。

# 大切なその存在の心や身体が弱っている時、御前ならばどうやって彼(彼女)を癒す?
本人にして欲しい事を訊く。
…ような性格ゆえに、俺は癒し系になれないわけだが。

# 最後に、御前から愛しい存在へとプレゼントをするならば、何を贈りたい?
本人に欲しいモンを訊く。
…ような性格ゆえに、俺はヤツから野暮だと罵られる。

# 回答御疲れ様、貴重な話を聞かせてくれて有難う。では、最後にこのバトンを数名に回して貰おうか。
ミレニアム懸賞問題並みの超絶難易度課題を出すのはやめろ。
最近、誰の日記も読んでねえんだよ。
……と見せ掛けて、二丁目のクールでパインなピースオブケイクに。
タイトルが目に入った時、元ネタが両方解った。多分な。

[返信][削除][編集]

97 :跡部景吾
2009/11/25 00:20

最近、ジローと話すのが面白い。

寝る事とサボる事以外に脳味噌を使わない単細胞かと思っていたが、
退屈凌ぎの相手にアイツを選んでみたところ、思った以上に打てば響く男で驚かされた。
能ある鷹は何とやらってヤツか?
オツムの出来が良いというよりは、俺とアイツの感性の相性が案外良かっただけという気がしなくもないが。
ともかく、二週間に一度(俺基準だと相当話してる方)は、ヤツと俗なテーマで盛り上がっている。
例えば、女の趣味だの、男の趣味だの。…男の趣味だの。
(恐らくジローは先天性のゲイだ。生まれる国と時期を間違ったな)
テニスのプレイスタイルや得意とする技術から性格が判断出来るという話を監督から聞いた事があるが、
素直な癖に斜め上な返事をする辺り、確かにアイツはマジックボレーな男だと思う。

ジローは面白い。ゲイだがな。

[返信][削除][編集]

96 :跡部景吾
2009/11/24 00:38

未だ飽き足らず、Aを求めている。
その内容は恋愛のルーチンワークだ。並んで飯を食らい、時々セックスして、そのまま寝る。
それ以外は特に何も求めちゃいない。
『他人』に最も求めているものは『他人』だ。

A、お前は知れば知るほど『他人』だな。
初めて部活でお前のツラを拝んだ時、自分と同じ匂いを感じた。
言葉を交わしてすぐに、感性のアンテナが近い事を理解した。
だが、俺がお前を完全に理解する事も、またその逆も、100%有り得ないだろう。
勿論、それを虚しく感じるっつう話じゃないぜ。
むしろ健全で結構じゃねえの。合わせ鏡な関係なんざ、俺の価値基準でいくとナルシスト野郎の変態オナニーみてえなモンだ。
だからそうじゃない。本質に触れ合う事に価値を感じてはいるが、基本的に理解はいらねえ。
お前もそうだろ。無条件に受け入れる事が出来るなら、多分それでいい。
お前が『他人』じゃなきゃ、惹かれる事は絶対になかった。
受け入れ合う喜びを、そしてその稀有の価値を知る事もなかった。


俺達は互いを互いに語り過ぎてる。これを手紙かと訊かれりゃ、書き綴った俺自身ですら答えはノーだ。
俺の言葉なら、お前は全部知ってんだろ。
だからこれは記録だ。いつか読み返した俺達が『あの頃』を笑う為の。
観察対象、お前時々俺。タイトル『恋愛とは一種の中二病である』
これ、自由研究のテーマに使えねえか?夏休みは多分長いぜ。

[返信][削除][編集]

95 :跡部景吾
2009/07/22 02:23

深夜。雨音がきっかけで目を覚ます。

雨の夜が好きだ。
外部世界を遮断したかのような錯覚が堪らなく良い。
学校での立ち回りが派手な分、プライベートで引き篭もり願望が開花するのかも知れない。
愛しきワーグ,ナーのサ,バリッシュ盤は晴れの夜の為として、雨の日はピアノスケッチなドビ,ュッシーが聴きたくなる。
閉塞感の中で味わうそれは、雰囲気も相俟って春雨との調和が実に美しい。
絶対音感なんて洒落た才能には全く恵まれず、ヴァイオリンもピアノも昔から楽譜と睨み合う事ばかりだったが、雨の夜ばかりは得ずに済んだ幸福を思う。
とまあ、こんな過ごし方を雨の夜の理想として生きてきたわけだが、
10数年の人生をバッサリ斬る鬼畜な後輩の出現で、コレクションしたLPレコードの山は一晩にして実家送りとなった。

『なんですか、その曲。空気が重いです』

うるせえ。テメエの愛の方が重い。




ベッドから起き上がり、Aの隣をそっと抜ける。
雨音にかき消されるような控えめな音量でAが好きなアーティストの、中でも一番好きだという曲を流す。
振り返りベッドを一瞥するが、依然、Aが起きる気配は無い。
A曰く『子猫の爪のような声をした男』が同じ歌詞を延々とループさせて歌う。
何度聴いたところで、俺は好きにはならないし、別段嫌いにもなっていない。

デスクを前にワーキングチェアに腰を下ろした後、もう一度振り返り、今度は名前を呼んでみる。
返事はない。

布団が規則的に僅か膨らむ様を見て、生きているな、と思う。
好きでも嫌いでもない音楽が、誰の為でもなく延々流れ続ける。
日記を綴る合間に、また時々声を掛けてみる。
返事はない。
返事はない。
返事はない。
Aが熟睡している事が解る。
俺は、あぁ曲変えてえなとか思いながら、本日三杯目のコーヒーを口に運ぶ。
そうして夜が更けていく。

本当に雨の夜が好きだ。雨が降っている事は関係ない程に。

[返信][削除][編集]

94 :跡部景吾
2009/07/20 20:57

『俺が屍.人化したら』の質問に『赤い水一升瓶分飲む』という相手の即答。
相変わらず俺達はアホだ。

屍.人。
どうやら連中は人間として過ごした時間の中で習慣化した行為に倣って行動するらしい。
俺達なら、登校、部活、ベッドの中に引き篭もり、っつうパターンが一番妥当な予想図か?
ラケットを振る。飽きれば寝る。溜まれば行為に耽る。それだけの生活。
知性と引き換えに未来の杞憂を手放し、プログラミングされたかのように朝から晩まで同じ行動を繰り返す。
世間的には不幸なアクシデントも、人によっては至上の僥倖というわけだ。
終わりがない事が終わりなら、『その時愛している事実』も永遠だろう。

…っつう感じの内容の薄いもしも話で、昨晩は数十分を浪費した。
あぁくだらねえ。平和な日本(具体的に差すなら俺のパーソナルスペースを中心とした日本)万歳。
屍.人化しちまったら脳を甚振る事すら出来やしねえ。
どうせならAの誘い文句にシナプスを狂わせて、自らの意志で知性を手放してみてえモンだ。

A、明日はバト.ロワで二人が生き残る確率を割り出してみるか?
最初からありもしないリセットボタンを、ベッドの中で何度も押そうぜ。

[返信][削除][編集]

93 :跡部景吾
2009/07/18 22:49

Aが出掛けている間に日記を一冊に纏める作業でも。

スケジュール帳にすら『Aの作った飯が不味い』などと走り書きしている自分の残念さに絶望する。
巷じゃオトメンなんて言葉が流行っているらしいが、俺の場合はメンズの要素なんざなしにただの乙女だな。
思考回路の花畑っぷりに声を出して笑っちまった。
痴呆だ何だと、物忘れの激しい性質を自虐ネタに使う事には慣れているが、これは本当に覚えがない。
部誌の前ではAの存在を忘却の彼方に放置するべきか?
忍足、心の閉ざし方を教えろ。

にしても500ページは流石に遠い。
高い山ほど登りたくなるのは男の性だが、このペースで進むと何年掛かるんだか解りゃしねえ。
この言葉が届くであろう499ページ目のお前の料理の腕前はどんなモンよ?
2年か3年か、…いや、俺のサボリ癖が悪化してりゃ5年後でもおかしくはないが、流石に『ヨークシャープティング?犬ですか』とは言ってねえよな。
その答えを500ページ目で聞かせてくれ。


5年後、10年後のお前を、今日もここから愛してるぜ。

[返信][削除][編集]

||||||記入

[Home][設定][Admin]

[PR]♪テニミュ特集♪(携帯リンク)

WHOCARES.JP