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┗1089.SSスレッド(261-280/290)

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280 :アノーレ中盤まで進んだ軍師だが。(上)
2010/01/14(木) 18:48:36

アノーレ中盤まで進んだ軍師だが。

ここまで順調とは言えないものの何とかシナリオを進めてきた。
しかし、最近パメンの放置が原因で5連敗を喫してしまった。
彼らとは長い付き合いではあったが、最早やる気を失って惰性で着いてきているだけの彼らと進むのは限界だった。
私は意を決してパーティーを抜け、ソロになることにしたんだ。

なんという解放感。
進む方向も、鍛えるスキルも指示する必要はない。
更新直前に、未対応のパメンに合わせてスキルを変更する必要もない。
ソロの旅がこんなに楽とは思わなかった。

だが、逃げるために私はパーティーを抜けたのではない。全てはアノーレを攻略するためだ。

早々にフラグが合うパーティーを探し始めたんだが、これがなかなか見つからないわけ。
「アノーレメインのフラグは合わせないと無理」
話に聞いてはいたが、実際にやってみると厳しさが身に沁みる。

(ez/W52P, ID:YilQf5HxO)
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279 :大灯台4
2009/12/12(土) 15:07:40

久々に>>130>>131>>132の続きを書きます。


「あっ、人が倒れてます!」
「ガーゴイルに襲われたようだな…。おい!大丈夫か!?」

その2人の冒険者…、小柄な少女と逞しそうな男の人は私に駆け寄ると、

「これは……。シャロン、ヒールで治療出来るか?」
「はい、この程度の怪我なら」

私の背中の怪我に少女は両手をあてる。
ポワァアと温もりを感じることおよそ数分、私の背中は完全に元通りになった。

「有難うございます」

礼を言うと少女は「えへへ、何か照れます」と恥ずかしそうに笑った。

「俺はアーク、この娘はシャロン、そしてコイツは柴犬のブンタ。もし良ければ一緒に最上階まで行かないか? さっきみたいに襲われたら危ない」

アーク達と一緒なら心強い。
私は頷き、一緒に行く事にした。


つづく


…次はいつ書くか分からないので、自分の書きたい方は遠慮せず書いちゃって下さい。

(ez/W51S, ID:nMpnFGWhO)
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277 :匿名
2009/11/06(金) 18:20:09

─ハラマセ高校屋上

眼鏡っ娘「あ、あのさっ…」

男子「…何?」

眼鏡「こ、これあげる…」

男子「…これ…もしかして…弁当?」

眼鏡「ちょ、ちょっと今朝作り過ぎちゃたから、あ、あんたにあげるわっ!
べ、べつにあんたが好きとか、そーゆーんじゃ無いんだから…す、捨てるの勿体無いし…と、とにかくあげるっ!」

男子「お、俺だって別にお前の事なんか…まぁくれるっつーなら、喰ってやるし」



貧乳特化「ピー、ガッ…スネーク、そちらの様子はどう?」

巨乳特化「こちらスネーク…現在、屋上給水塔裏よ…ターゲットは10m先、2人共ベンチに座っているわ。2人の距離はそうね…およそ1m位かしら…」

貧「了解。もう少し近づけたいわね。引き続き監視お願い。こちらは次の作戦に入るわ」


男子「んぐっ!」

眼鏡「〇君、どうしたの?」


巨「あっ!まずいわ!彼、喉詰まらせたみたい!あぁ…眼鏡チャン、水筒持ってきてないわっ!」

(ez/W53H, ID:IVC4UaNqO)
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276 :匿名
2009/11/06(金) 18:18:45

貧「…ったく、あのバカほんとしょうがないわねっ!巨乳チャン!グランドから水筒投げるから、眼鏡チャンに渡して!」

巨「えっ!?いくらなんでも無理でしょ?」

貧「いっくわよー!エアーーグレイブ!!うおりゃぁーー!」

巨「うわっ!術式に乗せて来るなんてっ!あっ!ヤバいっ!」

男子「ぐはぁ!」

巨「あっちゃー」

眼鏡「きゃー!だ、大丈夫?〇君!?しっかりしてー!〇君〇君…」

───

貧「あはは…そういや、そんな事もあったわねぇ…」 

眼鏡「あんたはあの頃から人の恋路、邪魔してくれたわよね」

貧「あれは貴女が水筒忘れたからでしょ?それにあれはもっと仲良くなって貰いたくてやったのよ。友情よ友情!」

眼鏡「黙れ!背中叩いて介抱すれば済んだのよっ…そしたら今頃は〇君と幸せに暮らしてたのに…うぅぅ」


炉り特化「皆さん昔から仲良しだったんですね♪」

巨「そうなのよ~あの頃は楽しかったわ~」

眼鏡「私はぜんっぜん楽しくなかったわよっ!」

(ez/W53H, ID:IVC4UaNqO)
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275 :エピローグ24
2009/06/04(木) 11:53:38

何らかの一縷の望みを託した『元からこういう家』という可能性は儚く打ち砕かれた。

マヤ「マヤ、あれよめるよー
ギルド、のりょ…あとはわかんない。」
俺「…そうだな。
のりょ、だな。
読めてるぞ。
偉いな。」
マヤ「えへへー」

その、のりょ、が微妙に深い問題だ。

とりあえず、ギルドは良いとする。
なんとなく、数日前に寝る前にオッサンと村長がそんな話をしていたような記憶が微かにあるし。

だが、あの、のりょは何なのか。

のりょ団、なのか。
俺のりょ、団なのか。
俺のりょ団、でひとまとめなのか。
とりあえず、俺の、りょ団…の可能性は低いと思う。
そう区切った場合、りょ団、とは、旅団のことになるのだろう。
だが、まさか『旅』の字が書けなくてひらがなで書くことはないだろう。
ましてや旅の字も書けない人間がギルドを立ち上げるなんて。
まさかそんな。

(ez/W61T, ID:3Cu7xFH5O)
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274 :エピローグ23
2009/06/03(水) 21:55:16

マヤの後ろで一人首を捻っている間に

マヤ「ついたよー」

目的地に到着してしまった。

俺「…」

作りは、他の住宅と変わりない家だ。
むしろ、他の住宅より小さい。
まあ、子供二人ならそれでも問題無いかもしれないが…なにか妙な物が見える。

その住宅の入り口付近、ひさしのあたりにでかでかと、看板…だろうか。
多分。
字か模様か判然としないが、字なら多分看板だ。

『ギルド 俺のりょ団』

看板だったとしても、意味が今ひとつ分からないが…俺はマヤに聞いてみた。

俺「マヤ」
マヤ「なに?」
俺「マヤの家は、昔からこうなのか?」
マヤ「ちがうよー?
ひげのおっちゃんがつけたんだよー」
俺「…そうか」

(ez/W61T, ID:3Cu7xFH5O)
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273 :エピローグ22
2009/06/03(水) 21:40:36

マヤ「?」

マヤが、疑うことのない目で首を傾げる。

俺「…う…」

…だめだ。
下手に村長を引き合いに出してしまった以上、断れそうにない。
俺はかくりと首を落とし、マヤに答えた。

俺「…あ、あー
わかった。
行くか…」
マヤ「うんー」



ぽてぽてと集落の中央通りを行くマヤの後について、村長宅から村の奥に入っていく。
やはり村は農作業に追われているらしく、住居周辺に人の姿はあまり見られない。

俺「…どこに行くんだ?」
マヤ「マヤとにいちゃんのおうちだよー」

眉を潜める。

俺(…マヤの家?
マヤの家に、オッサンと村長?)

意味が分からない。
オッサンがいるなら、村長はなるべくマヤの家には近づけないような気がするのだが、それが全員揃ってマヤの家にいる。

(ez/W61T, ID:3Cu7xFH5O)
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272 :エピローグ21
2009/06/03(水) 21:17:05

俺「…どうかしたのか?」

なんとはなしにごまかして、マヤに用件を話すよう促す。
マヤは、あっと気づいたように頷いて答えた。

マヤ「ひげのおっちゃんが、おいちゃんをよんでこいって。」
俺「…オッサンが?」

オッサンの用事なんてどうせロクでもないだろうから行きたくないのだが、お使いに寄越されたマヤに無駄足を踏ませるような真似も気が引ける。

なにかいい理由はないかと模索し

俺「…ああ…
俺、村長のじっちゃんにお仕事のお礼受け取りにいかなきゃなんねんだけどな。」
マヤ「じっちゃん?」
俺「うん。
マヤからお願いされたお仕事、終わらせたからな。」

村長をダシに断ってみる。
集落を出る前に村長とだけは会って金を受け取るつもりだったのは本当だ。
嘘は言っていない。

マヤ「じっちゃん、ひげのおっちゃんといっしょだよ。」
俺「…なにぃ?」

(ez/W61T, ID:3Cu7xFH5O)
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271 :エピローグ20
2009/06/02(火) 18:31:54

会いたい気持ちなど1mmもないが、部屋の前にもしオッサンがいるならさっさと相手をして追っ払わない限り出ていけない。

俺は、渋々扉に声をかけた。

俺「入れよ。
開いてる。」

かけられた言葉に反応してがちゃりと扉を開けたのは、オッサンではなくマヤだった。

マヤ「おいちゃん、おきてるの?」

予想と違う顔に、少し混乱する。
マヤもこの小さな集落では一応労働力だから、この時間は働いているはずだ。

言葉に迷っていると、マヤが部屋の様子を見て続けた。

マヤ「…どっかいくの?」
俺「…ん?
んん…」

もしオッサンだったら見えないように体の陰に荷物を隠したのだが、マヤからは見えてしまったようだ。
まあ最もオッサンだったら見つけられても人中に中指とか打ち込めば黙るから構わなかったのだが、マヤ相手ではなんとなく返事に困ってしまった。

(ez/W61T, ID:3Cu7xFH5O)
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270 :エピローグ19
2009/06/02(火) 16:22:31

怪我が癒えたのは数日後

俺は、ベッドから起きられるようになって、早々に集落から出て行くつもりだった。

毎日毎日村娘が人を好奇心丸出しに新アミューズメント扱いしてロクに心休まる時がないし、一刻も早くオッサンと縁が切りたかったからだ。

そう思って、起きるなり支度を始めて、昼も回らないうちからさあ出て行くぞという頃、部屋がノックされた。

俺(…誰だ?)

毎日昼頃まで寝ていると皆知っているから、午後を回らず訪ねてくる者は殆ど無い。

それでなくとも、開拓農家は忙しいのだ。
午前から慌ただしく働いている。
午前中から暇なのは怪我人だけだ。
だからこそ、村娘の襲来を恐れず寝ていられたのだが…

俺(いや…違うな)

暇なのは、ロクに働かない中年もだ。
しかし、ここ一週間ほどは顔を見せていない。

一週間何をしていたかは知らないが、そのままなら訪ねてくるのはオッサンくらいのものだということになる。

(ez/W61T, ID:3Cu7xFH5O)
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269 :エピローグ18
2009/05/31(日) 21:01:39

同道する理由がなくなり、別れを妨げる理由はない。

そして、同道すると不利益が出る。

村長「…独自にギルドを立ち上げる、ぐらいしかないかなあ。」
オッサン「ギルドを?
自分でか?」
村長「ああ、別に規制されてはないが…最大手が軍営だからな。
完全に稼ぎで勝ち目が無い状況でギルドを立ち上げるなんてのは、世間的に見たら本物の馬鹿か軍に楯突こうとする不穏分子の拠点か、まあロクな目で見られないだろうが。」

決まりだ。
傷が治ったらランドリートに戻り次第即座に解散だ。
オッサンと一緒にいる理由はなにもない。

俺(…あァ、面倒くせェ…

…これで、やっと、面倒事も終わり…だな…)

腹が決まると、安心からか眠気が襲ってくる。

このまま話を聞いていたって、どうせなんの解決もすまい。

俺は、抵抗せずまだ癒えない体を睡魔に任せた。



オッサン「ふーむ
ギルドかー」
村長「いやだから、聞いてる?」

(ez/W61T, ID:3Cu7xFH5O)
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268 :エピローグ17
2009/05/31(日) 20:47:20

だが

オッサン「ええ…
旅団加入できないとなると、マジで野盗かオイ。」
村長「…というか、仕事が無ければ普通に野盗を始めてしまいそうな辺りが加入審査落ちそうな理由だと思うんだがな…」

俺は、それ以降殆ど聞いていなかった。

俺(…まあ、どうもこうもねーよな。
俺にはもう関係ない話だ。)

別に大した話じゃあない。
困るのはオッサンで、俺ではないからだ。
つまりは、オッサンをそこらに適当に放り捨てれば良いのだ。

俺(組みたいなんて一度も思ったことねーしな…)

たまたま放ってはおけない理由があったから同道しただけだ。
その理由も無くなった。

オッサン「だからって、タタキもやらずにまともな依頼なんてそう無ェだろうし…」
村長「…やっぱり、国元でもそんな感じか。
まあ、いいがな…
うーん、しかし、そうなるとなあ…」
オッサン「なんか手があるのか?」

(ez/W61T, ID:3Cu7xFH5O)
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267 :エピローグ16
2009/05/31(日) 17:56:05

オッサン「そんな。
わざわざ島まで来て、ロクに仕事もないままなんて俺ぁどうすりゃいいんだよ。」
村長「そこまで知らんが…
軍だって慈善事業をしているわけではないだろうしなあ。
そりゃある程度加入基準くらいあるだろう。」
オッサン「弾かれたヤツぁ、どうしてんだ。
帰るのか。」
村長「そうする者もいる。
が、大抵はそんな金があればこんな島には渡って来んからな。
食いつめて野盗が関の山だ。」

そうして、最終的には旅団加入が成った冒険者向けの依頼となるワケだ。
就業斡旋と仕事を生み出す実に効率的な仕組みとも言えるが、なんだかゴミ処理のような情け容赦ない冷徹なシステムのようにも感じる。
改めてきちんと説明され、背中が薄ら寒くなった。
公式できちんとしているとはいえ、やはり軍の作ったシステムである。

(ez/W61T, ID:3Cu7xFH5O)
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266 :エピローグ15
2009/05/31(日) 17:42:31

俺「…なんだよ。」

さっきから歯切れの悪い村長の本題だ。

少し置いて、村長がぽつりと言った。

村長「…旅団加入、通るかな。」
俺「…なに?」

どういうことだ、と聞く前に、村長は一つ頷いて続けた。

村長「まあ…モグリの仕事をしてしまった、というだけなら、若いお前だけならきちんと話せばなんとかなるかもしれんがな…」
俺「…おう。」
村長「…そっちの君は、いい加減いい年だろう。
それで、非公式要請を受けた前歴までつけてはな…」
オッサン「…な?!
お、俺か。」

言われてみればそうだろうといった感じだ。
物も知らない年齢の者ならまだしも、ある程度年のいった者が公式な手順が踏めないともなると、軍としてはそんな者を構成員に加えたくはあるまい。
冒険者の管理という意味もあるとはいえ、明らかな厄介事を懐に入れたりはしないだろう。

(ez/W61T, ID:3Cu7xFH5O)
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265 :エピローグ14
2009/05/30(土) 12:58:33

村長「それでいて、貧しい集落だから報酬も小鬼を数匹追っ払う相当だが…冒険者が見れば実質的に内容は小鬼の巣を潰すことだと一目で分かる筈だ。
誰も請けやせんよ。」
俺「…だからって、ガキに依頼させるってのも…コスくねえか…?」
村長「む。
いや、本当は、村の衆で自警団を作り、その余った人間で依頼をやらせただけなんだがな。
まさか、冒険者という人種に子供を思いやって貧乏クジを引く奇特な人がいるとは思わなかったのだよ。
そんなつもりはなかったんだが、悪いことをしたな。」

なんだが普通に謝られ、自分の青臭い判断が急に気恥ずかしくなってきた。
この村長はどうもじんわりと底意地が悪い。

返事もせずに黙っていると、村長が再び口を開いた。

村長「…まあ、そんな理由でやむなくモグリで依頼をしたワケだが…」

(ez/W61T, ID:3Cu7xFH5O)
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264 :エピローグ13
2009/05/29(金) 19:31:38

村長は特に反応せず、オッサンは全く思い当たらない様子で俺を見返す。

俺「…アラセマ通さない仕事は…モグリ?」
村長「ああ。」

こっくりと村長が頷く。

俺「…今回の仕事は?」
村長「通していない。」

俺は、思わず村長に掴みかかった。
それを体を傾けるだけでひょいとかわし、村長が椅子を立って距離を取る。

村長「落ち着け。
傷に障るぞ。」
俺「うるっせェ手前コルァァ!!
何考えてんだ!!
知ってて依頼しやがったのか?!」
村長「まあ、知ってはいたが…なんというかなあ。」

村長が、ううむと髭を撫でる。

村長「…一応依頼は出したんだがな。」
俺「じゃあなんで待たねえんだよ」
村長「当時は、実際に姿を現した小鬼は数匹だけだ。
とはいえ虚偽申告をするわけにもいかんからありのままを申告すると、文面からは単に小鬼数匹を追っ払うだけになってしまう。」
俺「…」

(ez/W61T, ID:3Cu7xFH5O)
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263 :エピローグ12
2009/05/29(金) 19:17:38

オッサン「…なんだ?
なんの話?」
俺「…これからどうするって話をしてたんだよ。」

うむ、と一つ頷き、村長が話を続ける。

村長「仕事を探すということは…ランドリートに戻ってから、旅団加入するってことだろう。」
俺「…旅団?」

村長が言うには、旅団というのはアラセマ軍営の冒険者ギルドのようなものだという。
準軍属となり、週一回働きにより金銭支給が行われる。

同時に準軍属となることで、アラセマ軍経由で各種依頼を受けることも可能になるそうだ。

村長「…まあ、要するに芯海じゃあ旅団加入が実質義務になっているということだ。
意識の上でも、アラセマ通さない仕事を請けた連中は軽い犯罪者のようなイメージを持たれる。」
オッサン「へー
そいつは便利だなあ。」
俺「…なに?」

オッサンがぬほほんと感心した声を上げる傍ら、俺は引っかかるものを感じ口を挟んだ。

(ez/W61T, ID:3Cu7xFH5O)
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262 :エピローグ11
2009/05/29(金) 12:27:27

その時

オッサン「オウ起きたか若ェの!!」

ドバン!!と部屋の扉が開かれる。
入ってきたのは、妙ににこやかな包帯を巻いたオッサンだった。

オッサン「オウ手前、長ェお休みだなオイ!」
俺「…うるせえなあ」

中年の無遠慮な大音量は傷とカンに障る。
しかし、今は動くことまままならないので不本意ながら生かしておく。

オッサン「バッカ野郎、俺を見習え!
見ろこの大怪我!!
これでももうピンピンしてんだぞ?」
俺「…ハン。
どうせ気が抜けて気絶した時ちょうど頭ン所に石でもあったんだろ。」
オッサン「えっちょっそ、そんな事ない筈ですよ??」

何故かオッサンがあからさまにうろたえ始める。
どうしたのだろう。
適当こいたのだが当たったのだろうか。

村長「…仕事なあ。
分かるんだが…」
俺「あん?」

村長がなにかチラとオッサンを横目で見ながら話に割り入った。

(ez/W61T, ID:3Cu7xFH5O)
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261 :エピローグ10
2009/05/26(火) 21:00:55

村長「…知らないか?」
俺「知らない。」

本当に知らない。
素直にふるふる首を振ってやると、村長はなにやら困ったようにううむと唸って俯いてしまった。

俺(…なんなんだよ…
俺なんかしたか…?)

困られても、こっちも困ってしまう。
仕方ないので、頭など掻きながら俺も黙っている。

一体、村長はなにが言いたかったのだろうか?

村長「…これから、どうするんだ。」
俺「ん…?」

口を開きあぐねているのを破るように、村長がそう聞いてきた。

俺「…特に予定はないけど…
島、来たばっかりだったんだよ。」
村長「ほう」
俺「だから、まあ…仕事探すためにも、怪我直ったらランドリート戻るよ。
それまでは、今回の報酬頼りだろうな。」
村長「そうか。
報酬な。」

(ez/W61T, ID:3Cu7xFH5O)
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[闇レクへ][設定]
WHOCARES.JP
130 :大灯台
2009/04/04(土) 22:36:49

私は薄暗い大灯台の内部を歩いていた。

ガタッ

(…!)

後方から物音が聞こえた。
振り返り音が聞こえた方を目を凝らしてよく見る。
そこには石像に仮の命を宿したモンスター、ガーゴイルが一体居た。
ガーゴイルは赤い瞳でこちらを見据えながら、静かに佇んでいる。

(一体だけなら余裕だ)

私は敵を倒すべく、腰の剣を抜いて、

バキボキッ!

何かが砕ける音を間近で聞いた。

「がぁあっ…!?」

背中に走る衝撃と共に、私の身体が5mほど前方へ吹っ飛ぶ。
床に転がった私が見たのは、もう一体のガーゴイル。

(…っ、二体……!?)

前方の敵に気を取られていて、気付かなかった。

二体のガーゴイルはドシンドシンとこちらに迫ってくる。

(ez/W51S, ID:nMpnFGWhO)
131 :大灯台2
2009/04/04(土) 22:38:20

(…やばい)

私は立ち上がろうと足に力を込めた。
が、背中に激痛が走り、呻き声とともに床に倒れる。
さっきの一撃で背中の骨が数本砕けたようだ。

ドシン…ドシン…ドシン…

逃げる術が無い私には、ガーゴイルの足音が死へのカウントダウンに聞こえた。

…ドシン…ドシン

だんだん迫ってきていた足音が止んだ。

顔を上げた私が見たものは、腕を振り上げている2体のガーゴイル。
ガーゴイルがその拳を振り下ろせば私の頭蓋骨は砕け、一瞬で屍に変わるだろう。
死を覚悟した私は目を閉じた。

(………………………あれ?)

しかし、いつまで経ってもガーゴイルの拳が襲いかかってこない。
ゆっくりと瞼を開くと、そこには…

「ワフッ」

一匹の柴犬がお座りしていた。


…取り敢えずここまでです。
いつか続き書きますが、いつになるか解らないので、小説投下する方はこの後に気にせず投下して下さい。

(ez/W51S, ID:nMpnFGWhO)
132 :匿名
2009/04/05(日) 11:12:23

柴犬の後ろには、首が半ば取れかけている二体のガーゴイルが地に伏していた。
(柴犬に助けられるとは…情けない…)
「ワンッワンッ」
(こいつは心配してくれてるのかな…?)
「ワンッワンッ」
(…こいつに賭けてみるか)
「お前…誰か人を連れてきてくれないか?」
「ワンッ」
そう言って、柴犬は階段を降りていった。どうやら伝わったようだ。

しばらくして、2人の冒険者と、先程の柴犬が走ってきた。

(i/P01A, ID:VTxqJ/YCO)