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┗1089.SSスレッド(41-60/290)

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60 :無題 第14節
2008/03/17(月) 01:08:10

>>59

観光地らしく人の量が多い。
それは、俺のような稼業の人間には歓迎できる事じゃない。
それに、服が汚れているなどという事はよくある事だし今更気にならない。
と、普段なら他を探すところだが…
この間の夜から立て続けに起こった事を考えると、早く水を浴びてスッキリしたかった。

なんとか場所を確保し、服を脱いだ。
残っていた砂がパラパラと落ちる。
服を海水のベトベト感が落ちる程度に洗う。
洗いながら見ていると、船が沈む時に引っかけたのだろう。
あちこちボロボロになっていた。
そろそろ新しい物を盗んだ方がいいかもしれない。

と、背後に人の気配がを感じた。
考え事をしてたのに疲れていたのも相まって気づくのが遅れたらしい。
とりあえず短剣を取ろうと動いた瞬間、

「キャーーー!」

女の悲鳴が木霊した。
ちなみに短剣はまだ構えてない。
何の事かと思い声の主の方を向くと、

「あ、あんた何て格好してんのよっ!」

大体自分と同じぐらい歳の少女が顔を真っ赤にしてこちらをちらちら見ていた。

(ez/W52CA, ID:XbRbXhjrO)
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59 :無題 第13節
2008/03/16(日) 02:58:42

>>58

振り返り、二人が居た方を見ると、軍服の男が血飛沫を上げながら倒れている。
女の方はいつの間にか消えていた。
周囲を見回すがどこにも居ない。
再び男の方を見ると、もう動かなくなっていた。
俺は怖くなり、逃げ出した。

「くそっ何なんだよあれはっ!」

あれから10分ぐらい走り、人の気配が無い事をいつもよりもしっかりと確認し、息を整える。
しかし、冷や汗は止まらず、まだ見られているような感じすらする。
軍の異常なまでの警戒、船の襲撃事件・そして沈没、更にはさっきの殺人・いつの間にか消えた女。
一体ここで何が起こっているんだ…

しばらく休んでた間に襲撃はなかったし、とりあえず難はさったのだろう。
安心したら服が気になった。
一応乾いてはいるが、塩分のせいでベトベトする。
どこか体を流せる川でもないかと周りを見回すと、立て札があった。

『この先クロテア湖
 幻の龍クッシーに逢えるかも!?』

そして立て札の右下から絵に描かれたなんだか良く分からない前衛的な生物が顔を出していた。
これが、クッシーとやらなのだろうか…
まあ、水を浴びれさえすれば充分だし、気にすることはない。
クロテア湖を目指す事にした。

(ez/W52CA, ID:XbRbXhjrO)
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58 :無題 第12節
2008/03/16(日) 02:02:41

>>57

目を醒ますと砂浜だった。
周囲を見回すが俺以外に人影はない。
とりあえず、体の調子を確認してみる。
所々痛むし、小さな切り傷はあるが、あんなことがあったにしては軽傷のようだ。
次に食糧を入れていた袋を見ると、
所々破けて中身も完全に塩水にやられていた。
物によっては食べられそうな物もあったが、保って2日だろう。
また何かを盗まなければならない。
しかし、それより前にこの海水に濡れてベトベトな服をどうにかしたい。
張り付いていて気持ちが悪い。
と、海岸の、岩場を挟んで向こう側から声が聞こえた。
船が沈んだ事を知った軍が救助に来ているのだろうか?
普通なら救助を頼む所だが俺はそういう訳にはいかない。
確認だけしてもし本当に軍服がいたらここから離れよう。
そう思い岩影から覗くと、2つの人影が見えた。
片方は軍服の男だが、濡れているところを見ると生存者だろう。
もう一方は髪が長いから恐らくは女なのだろう。
何か言い争っているようだがここからでは聞こえない。
いずれにしても軍服と関わっていい事などないだろう。
そう思いそこから立ち去ろうとした時、

「ぐああああああ」

男のものと思われる叫び声があがった。

(ez/W52CA, ID:XbRbXhjrO)
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57 :無題 第11節
2008/03/15(土) 23:20:51

>>56

「大丈夫かっ!」

お父さんが心配そうに駆け寄って来る。
心配させないように大丈夫と言いたかったけど、全身が痛くて息も充分に出来ない。
オマケにさっきまでなんとか耐えてたけど、耐えきれなくなり、胃の中の物が逆流してきた。
楽しいかったはずの旅が、音を立てて崩れていくようで悲しくてしょうがなかった。
とりあえずある程度落ち着いたので、再度医務室を目指そうとした。
その時、再びさっきの衝撃が船を襲った。
そして、

グギャアアアアアアアア

と、とてもこの世の物とは思えぬ叫び声が響いた。
お父さんは険しい顔をして、化け物に襲われてるかもしれない、と言った。
そして、お父さんとお母さんは、荷物の中から救命胴衣を取り出しまずあたしに着せて、自分達も着た。
丁度その時、またあの衝撃が船を襲った。
ついに船は悲鳴をあげ、壊れてしまうのは時間の問題だった。
お父さんは甲板を目指そうとしたが、あたしは嫌だと言った。
化け物が怖かった。
それでも、出口はそこしかないし、お父さんは泣き叫ぶ私を抱え甲板へ向かった。
他の人は皆、化け物から逃げるように逆方向へ向かうのでなかなか甲板に着かなかった。
やっとの思いで甲板に着くと…

最後に見たのは両親の微笑みだった。

私は海へと投げ出された。

>>58

(ez/W52CA, ID:XbRbXhjrO)
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56 :無題 第10節
2008/03/15(土) 22:47:51

SSじゃなくなりつつありますねぇ…>>55

翌朝、目が醒めて外を見ると、まだ外は薄暗かった。
それから暫くして起こしに来たお母さんが苦笑気味に、
「いつもこうだといいのに」
と、言っていた。

2、3日前まで天気が悪かったので心配だったけど、
空は快晴海は平穏、絶好の船旅日和だった。
あたしはお父さんとお母さんの後を追って船に乗り込んだ。

船は各地の港を巡り、停泊時間の長いところでは、その間に街を探索したり、土地の物を食べたりした。
とても楽しかった。そんな旅が始まって2週間余りが経った。
船は“ふろーりあしょとう”という所に向かっていた。
そこは、旅の目的地であり、そして…

ずっと旅行の間ずっと晴れていた空が崩れ始めた。
波も高くなり、今までの快適だった旅が夢だったかのように船が揺れた。
怖かったけど、お父さんがもうすぐ収まるから大丈夫だよと言ってたから怖くはなかった。
でも、暫く待っても収まるどころか酷くなる一方だった。
あたしは揺れに耐えきれず酷い船酔いになり、両親に連れられて医務室へと向かう事になった。
その途中、

ドーーン!!

波とは明らかに異質の衝撃が船を襲い、あたしは壁に叩きつけられた。

>>57

(ez/W52CA, ID:XbRbXhjrO)
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55 :無題 第9節
2008/03/15(土) 21:48:02

>>50

いつも忙しかったお父さんが、久しぶりに“ゆうきゅうきゅうか”でしばらく休めるから家族で旅行に行くことになった。
あたしは、すごく嬉しかった。
お父さんは、偉い軍人さんで家にはあまり居なかった。
月に一度ぐらいしかないお休みの日でも、度々“じょうかん”って人から呼び出されてお仕事に行っていた。
あたしは、お父さんのお休みを奪う“じょうかん”さんが嫌いだった。
でも、
「上官さんが協力してくれたからお休み貰えて、旅行にも行けるのよ。」
と、お母さんが言っていたので、少しだけなら許してあげてもいいかなと思った。
楽しい旅行を想像して、出発の前の日には眠れなかった。
なんと言っても初めての旅行だ。
ワクワクが収まるワケがない。
まだ、あたしが小さい頃に何回か行った事があるらしいけど、覚えてないからカウントには入れない。
お母さんに、「もう遅いから寝なさい」と、言われて仕方なく布団に入ったけれど、全然寝れなかった。

>>56

(ez/W52CA, ID:XbRbXhjrO)
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54 :匿名
2008/03/15(土) 20:13:40

>>52,53 GJ!次の展開に期待!

(ez/W52P, ID:hiP5sL4YO)
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53 :無題-異説?-第10章◆DEP4IVx7X6
2008/03/15(土) 19:53:43

>>52
「偉そうな奴なぞ助けても得にならんしな」
「ちょっと…わかったわよ、悪かったわよ。えぇーっとそうだ!助けてくれたらいいものあげるわよ!!」
必死な叫びの中に、気になる単語があった。
イイモノ…
「いいものってなんだ」
「いいものって言ったらいいものよ!とにかく助けて…っああ!!」
悲鳴のような叫びと同時に縁から手が離れてしまう。
ガシッ…

咄嗟に俺はその手を掴んだ。
「しっかり、捕まってろよ…」
俺の声に、必死に頷き、握った手に力がこもる。
「どあぁああ!!」
「きゃあああ」
女を、宙に浮かすような勢いで船へと引き戻す。
バタン!!
女ごと床に倒れこむ。
「ったたた…」
「いたたた…」
なんとか、無事なようだ。
「で、いいのってなんなんだよ」
「そんなことより、急がなきゃよ!」
はぐらかされたのかとも思ったが、どうやら船が沈んでしまう寸前のようだ。
さて、どうにか船から脱出しなければ…

(ez/W43SA, ID:yw5JMQHyO)
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52 :無題-異説?-第9章◆DEP4IVx7X6
2008/03/15(土) 19:50:25

>>50
「いやあああ~」
と、甲板の先の方から、ところどころから聞こえてくる怒号に紛れて悲鳴が聞こえてきた。
普段ならば、気にも止めなかっただろう、そんな悲鳴に、何故か近寄ってみることにした。

「た、助けて…」
船の揺れで飛ばされたのか女の子が必死に縁に捕まっていた。
「…」
かわいい、というよりはつり目の気の強そうな女だ。 俺は踵を返し、脱出の準備にとりかか…
「ちょっと!!」
後ろで声がする。
俺に気がついたか。
しかし、非常事態だ。他人がどうなろうが知ったことではない。
「ちょっと、あんた!待ちなさいよ!!」
「…?」
何だよ、というように、思いっきりやな顔をしてやった。
「あんたね!!乙女が助けを求めてるんだから助けなさいよ!何よ、その嫌そうな顔は!!」
大変な状況のわりによく喋る女だ。
>>53

(ez/W43SA, ID:yw5JMQHyO)
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51 :リレーしちゃう◆DEP4IVx7X6
2008/03/15(土) 19:45:34

と、いうわけで(どういう)
>>50の続きを思い付いてしまったので勝手に自分なりのを投下しちゃいたいと思いまース。

(ez/W43SA, ID:yw5JMQHyO)
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50 :無題 第8節
2008/03/15(土) 03:02:23

>>49
「…か……さ……」

┣゙┣゙┣゙┣゙┣゙

突然の揺れと大きな音に目を覚ます。
何か夢を見ていたような気がするが思い出せないし、それどころではない。
何があったのか分からないがただ事ではないだろう。
俺は近くで震えている奴に何があったのか聞いた。
そいつの話によると、甲板で見たこともない化け物が大暴れしているようだ。
一応、確認しに行こうかとも思ったが、この揺れ方だと船はそう長くは保たないだろう。
と、なるとやる事は一つである。

ガタッ

振動で崩れた箱を押し退け食料品などを気密性の良さそうな袋に詰める。
そして、同時に浮きそうな物を探す。
すると、近くに丁度良さそうな空の酒樽があった。
そして、その二つを担ぎ上げ外に出ようと思ったが、ある物が目に入った。
拾い上げてみると、飾り付けのないブレスレットだった。
普段なら目もくれないものだったが、何故か無視出来なかった。
それを右手に填めると鈍く光ったような気がした。
ってそれどころではない。早く逃げないと。
船ね軋みはもう限界が来ている事を報せていた。
荷物を再び担ぎ、甲板へ向かってかけ上がった。
甲板にたどり着くと同時ぐらいに船が真っ二つに裂けた。

>>55
異説>>52

(ez/W52CA, ID:XbRbXhjrO)
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49 :無題 第7節
2008/03/15(土) 01:50:23

>>48

しかし、ここからは今までのようにはいかないだろう。
船着き場は道幅が狭いし、見通しが良すぎる。
どうするのか猫の方を見ようとするが、いつの間にか居なくなっていた。
人の気配がしたので、積み上げられた荷物のそばに隠れて周囲を見回したが、何処にも見当たらなかった。
仕方ない、戻ろうかと踵を返そうとすると、港の方から人の倒れる音がした。
その音のした方を見ると軍服のやつが倒れていた。
そしてその向こう側に人影と小さな影、さっきの猫だろうか?
二人の影は軍服の奴に近づくと雷のような光を放ちながら、それを薙ぎ倒していた。
そしてそのまま船の物資搬入口へ駆け込んだ。

状況は良く分からないが、船に乗り込むには好機だろう。
迷うことなく搬入口へと飛び込んだ。

そして、適当な荷物の影に隠れて出航の時を待った。
さっき、あのような事があったので、貨物室に検査が入るかと内心心配していたが、どうやら大丈夫だったようだ。
まあ、猫に弾き飛ばされたと人に話しても信じて貰えないだろうし、自分でも夢だったとしか思えないだろう。
実際見た俺も見間違いだったんじゃないかとおもうぐらいだ。
一体何だったんだろうと思ったが、ひとまず安全を確保できたせいか急に眠くなってきた。
どうせ港に着くまでする事はないんだ。
寝るとしよう。


>>50

(ez/W52CA, ID:XbRbXhjrO)
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48 :無題 第6節
2008/03/15(土) 01:14:09

>>44

どうするか考えていると、何かの鳴く声が聞こえた。

「にゃ~」

周囲を見回すと近くの路地で猫が毛繕いをしていた。
近づくと体をすり付けてきた。
どうやら人に慣れているらしい。
毛並みもいいし、飼い猫なのかもしれない。
撫でてやると、気持ちよさそうに目を閉じノドを鳴らした。
かわいいので以前盗んだ肉で作っておいた干し肉をやってみた。
しかし、すぐには食べようとせず、こちらの顔を見ていた。
俺が食べるよう促すと初めて肉に噛みついた。

と、何かに気付いたように港の方を向いた。
何かあったのかと思いその方向を見たがただ港が見えるだけで、何か変化があるようにはみえなかった。
と、足下の猫は突然港の方に走り出した。
少しだけ行くとこっちを振り返り「にゃ~」と鳴いた。
最初、礼でも言ってるのかと思ったが、暫く経っても動かない。
再度鳴くので、近づいてみるとまた港の方へ走り出した。
それを見てこっちが止まるとまたこっちを見て「にゃ~」と鳴く。
ついて来いと言ってるのだろうか?
まさかそんなはずはと思いながらついて行ってみた。

しばらく追いかけてみると、徐々にに港に近づき、軍服どもに見つかる事なく船乗り場近くまで行く事が出来た。


>>49

(ez/W52CA, ID:XbRbXhjrO)
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47 :芯海の英雄(ヒーロー)第一話(2)
2008/03/14(金) 23:00:34

>>46
「で、で、でっかいプポル?」
何とか倒れた馬車の残骸から這い出した俺の目に映ったのは独特の丸っこいフォルム、愛らしい瞳のプポルそのものだった

ただソイツを見下げることが出来るかどうかという点が違っていた


「忘れてもらっては困るな」


いつの間にそこに上ったのやら、オッサンが腕を組みつつ馬車の残骸の上に立っていた
「この島でもう使ってしまうのは不本意だが…仕方ない!!Shape My Own Destiny!!」

オッサンはそう叫ぶや否や、胸の前の短剣の形をした首飾りを高々と掲げ、馬車の残骸から飛び降りた
オッサンの体が光に包まれ、気がつけばその体は昔の特撮ヒーローのような衣装をまとっていた
「いくぞ超亜獣!」
オッサンはそう叫ぶと颯爽とその巨大プポルに襲いかかった

…しかし
「プううううポおおおおおっ!」
ペシッ

…余りにあっけなくオッサンは地に墜ちた
ちょっと年の差を感じさせるあの衣装もまた短剣の首飾りにその形を戻してしまった

「プうポぉ?」
遂に巨大プポルがその大きすぎる瞳をこちらに向けた

――やられる!

(ez/W51T, ID:xHXGyh/cO)
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46 :芯海の英雄(ヒーロー)第一話
2008/03/14(金) 22:33:56

―特に代わり映えのない人生だった


そんな自分を変えたいと乗り込んだフローリア諸島だったが結果は大して変わらなかった

ある日偶然立ち寄った酒場で変な二人組と喧嘩になったところにこれまた変なオッサンが余計なお節介をしてくれたお陰で今軍の護送用の馬車の中にいる

――コイツがスキルなど使わなければここまで軍に目を付けられることもなかったろうに…

俺は精一杯の恨みを込めた目付きでソイツのことを睨み付けた

その時だった

「プうううポぉぉぉぉお」
「な、何だアレ?う、うわぁぁぁ」

およそプポルの物とは思えないその重低音の唸り声が響いた後地響きとともに馬車(ryが倒れた


「もうランドリートでも超亜獣が?早すぎる…」

隣りにいた件のオッサンが何かをブツブツ呟いていたが、俺にそれを気にしているような余裕は無かった
何故なら


続けるかも

(ez/W51T, ID:xHXGyh/cO)
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45 :匿名
2008/03/14(金) 21:36:22

>>41
これはwww
モエス(*´д`*)

>>44
展開に期待してしまうぜ

(i/F904i, ID:ta5pmmdfO)
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44 :無題 第5節
2008/03/14(金) 19:41:00

>>43

このところこの島は様子がおかしかった。
各街の警戒が強くなった気がする。
最初は俺や、“同業者”の影響かと思ったが、それにしても異常だった。
駐屯地の無い場所でも軍服が10人単位で居るし、特にここ、ラースナウアに至っては50人は居るんじゃないだろうか…。
冒険者に混じって“軍服”と呼ばれる軍の標準装備である鎧を着た人間がひっきりなしにうろついている。
それは港の方へ行くとより顕著になる。
こうやってフードで顔を隠していないと即座に捕まるだろう。フードを深く被っていても怪しまれないのはどこぞの宗教のお陰だろう。
俺は神なんて信じちゃいないが、こういう時は神に感謝したくなる。

とにかく、ランドリート島はどこも警戒が厳しくなっているし、その原因が何であれ仕事がやりにくい事には違いない。
それに、初心者をターゲットにするにしても、この前の夜の事があるし暫くはゴメンである。
だからといって島の外に出ようにも船は軍や、軍属の冒険者しか利用できない。
八方塞がりだった。

>>48

(ez/W52CA, ID:XbRbXhjrO)
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43 :無題 第4節
2008/03/14(金) 18:31:45

>>42

俺は内心焦っていた。
数回斬りかかったが、相手に当たりそうにない。
戦闘は苦手だとは言ったが素早さには自信がある。
敗走した事は少なくないが、ここまで当たらないのは初めてだった。
それどころか、こちらの攻撃をかわすのに相手が剣を使う事すら稀だった。

「糞ッ」

間合いを取り心を落ち着ける。
こちらの息が上がり始めたにも関わらず、向こうは微動だにしていない。
今の所相手は仕掛けてこないが、もしそうなったらこちらの負けは決定的だろう。
と、その時

「おーい、オリ…」

さっきまで寝ていた冒険者たちが異常に気付き目を覚ましたのだろう。

「ちっ」

もう逃げるしかない。
おれは相手に背中を向け、キャンプがあった方に疾走した。
前方に3、4人の姿が見えたが、戦闘体制を取ってないので、構わず突っ込んだ。
うち一人に体当たりを喰らわせ、怯んでるうちに逃げた。
しばらくして背後を確認すると、気配はもうなかった。
何とか逃げられたか。
いや、逃がして貰えたのだろうな…
>>44

(ez/W52CA, ID:XbRbXhjrO)
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42 :無題 第3節
2008/03/14(金) 18:09:53

>>31

今まで場所を変えて盗みを繰り返してきたが、所詮は小さな島である。
噂が流れるのは早いし、盗みをするポイントも限られている。
最近ではどこも警戒が厳しくなり、おいそれと盗みに入れるような状況ではない。

と、なると旅を始めたばかりの冒険者を狙うしかない。
冒険の危険さをまだよく分かっていない彼らは警戒心が薄いし、もし戦闘になっても負ける事はまずないだろう。
欠点は持ち物が少ない事だが、食いつなぐ分には問題ないだろう。

そう思い、夜を待って適当なキャンプに狙いを付け、“仕事”を開始した。
眠っている冒険者たちは、俺に気付く事なく寝息を立てている。

(ちょろいもんだな)

そして難なく食料を盗み、その場から離れようとした時、背後に気配を感じた。
振り向くと男が立っていた。
暗いので姿はよく見えない。
しかし、やる事は決まっている。
戦闘は得意ではないが、初心者に負けるような俺ではない。
腰から短剣を抜いて構えると、月光を反射して鈍い光を放った。
それを見てか、相手も剣を構えた。
>>43

(ez/W52CA, ID:XbRbXhjrO)
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41 :◆YHV5QUClLQ
2008/03/14(金) 14:57:22

>>34-40
のじゃロリと聞いて今回はホノエメインにしてみますた
微妙に暴力的表現があるので、苦手な人はスルーしてくだせぇ
勢いで書いたから表現が変なところがあるかも…

主の意見だがリレー小説は別に問題ないとおも
ただ、やるなら題名はつけて欲しい

てかのじゃロリの言葉遣いむず(ry

(Win/MSIE, ID:pC8aj+WQ0)
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41 :◆YHV5QUClLQ
2008/03/14(金) 14:57:22

>>34-40
のじゃロリと聞いて今回はホノエメインにしてみますた
微妙に暴力的表現があるので、苦手な人はスルーしてくだせぇ
勢いで書いたから表現が変なところがあるかも…

主の意見だがリレー小説は別に問題ないとおも
ただ、やるなら題名はつけて欲しい

てかのじゃロリの言葉遣いむず(ry

(Win/MSIE, ID:pC8aj+WQ0)
42 :無題 第3節
2008/03/14(金) 18:09:53

>>31

今まで場所を変えて盗みを繰り返してきたが、所詮は小さな島である。
噂が流れるのは早いし、盗みをするポイントも限られている。
最近ではどこも警戒が厳しくなり、おいそれと盗みに入れるような状況ではない。

と、なると旅を始めたばかりの冒険者を狙うしかない。
冒険の危険さをまだよく分かっていない彼らは警戒心が薄いし、もし戦闘になっても負ける事はまずないだろう。
欠点は持ち物が少ない事だが、食いつなぐ分には問題ないだろう。

そう思い、夜を待って適当なキャンプに狙いを付け、“仕事”を開始した。
眠っている冒険者たちは、俺に気付く事なく寝息を立てている。

(ちょろいもんだな)

そして難なく食料を盗み、その場から離れようとした時、背後に気配を感じた。
振り向くと男が立っていた。
暗いので姿はよく見えない。
しかし、やる事は決まっている。
戦闘は得意ではないが、初心者に負けるような俺ではない。
腰から短剣を抜いて構えると、月光を反射して鈍い光を放った。
それを見てか、相手も剣を構えた。
>>43

(ez/W52CA, ID:XbRbXhjrO)
43 :無題 第4節
2008/03/14(金) 18:31:45

>>42

俺は内心焦っていた。
数回斬りかかったが、相手に当たりそうにない。
戦闘は苦手だとは言ったが素早さには自信がある。
敗走した事は少なくないが、ここまで当たらないのは初めてだった。
それどころか、こちらの攻撃をかわすのに相手が剣を使う事すら稀だった。

「糞ッ」

間合いを取り心を落ち着ける。
こちらの息が上がり始めたにも関わらず、向こうは微動だにしていない。
今の所相手は仕掛けてこないが、もしそうなったらこちらの負けは決定的だろう。
と、その時

「おーい、オリ…」

さっきまで寝ていた冒険者たちが異常に気付き目を覚ましたのだろう。

「ちっ」

もう逃げるしかない。
おれは相手に背中を向け、キャンプがあった方に疾走した。
前方に3、4人の姿が見えたが、戦闘体制を取ってないので、構わず突っ込んだ。
うち一人に体当たりを喰らわせ、怯んでるうちに逃げた。
しばらくして背後を確認すると、気配はもうなかった。
何とか逃げられたか。
いや、逃がして貰えたのだろうな…
>>44

(ez/W52CA, ID:XbRbXhjrO)
44 :無題 第5節
2008/03/14(金) 19:41:00

>>43

このところこの島は様子がおかしかった。
各街の警戒が強くなった気がする。
最初は俺や、“同業者”の影響かと思ったが、それにしても異常だった。
駐屯地の無い場所でも軍服が10人単位で居るし、特にここ、ラースナウアに至っては50人は居るんじゃないだろうか…。
冒険者に混じって“軍服”と呼ばれる軍の標準装備である鎧を着た人間がひっきりなしにうろついている。
それは港の方へ行くとより顕著になる。
こうやってフードで顔を隠していないと即座に捕まるだろう。フードを深く被っていても怪しまれないのはどこぞの宗教のお陰だろう。
俺は神なんて信じちゃいないが、こういう時は神に感謝したくなる。

とにかく、ランドリート島はどこも警戒が厳しくなっているし、その原因が何であれ仕事がやりにくい事には違いない。
それに、初心者をターゲットにするにしても、この前の夜の事があるし暫くはゴメンである。
だからといって島の外に出ようにも船は軍や、軍属の冒険者しか利用できない。
八方塞がりだった。

>>48

(ez/W52CA, ID:XbRbXhjrO)
46 :芯海の英雄(ヒーロー)第一話
2008/03/14(金) 22:33:56

―特に代わり映えのない人生だった


そんな自分を変えたいと乗り込んだフローリア諸島だったが結果は大して変わらなかった

ある日偶然立ち寄った酒場で変な二人組と喧嘩になったところにこれまた変なオッサンが余計なお節介をしてくれたお陰で今軍の護送用の馬車の中にいる

――コイツがスキルなど使わなければここまで軍に目を付けられることもなかったろうに…

俺は精一杯の恨みを込めた目付きでソイツのことを睨み付けた

その時だった

「プうううポぉぉぉぉお」
「な、何だアレ?う、うわぁぁぁ」

およそプポルの物とは思えないその重低音の唸り声が響いた後地響きとともに馬車(ryが倒れた


「もうランドリートでも超亜獣が?早すぎる…」

隣りにいた件のオッサンが何かをブツブツ呟いていたが、俺にそれを気にしているような余裕は無かった
何故なら


続けるかも

(ez/W51T, ID:xHXGyh/cO)
48 :無題 第6節
2008/03/15(土) 01:14:09

>>44

どうするか考えていると、何かの鳴く声が聞こえた。

「にゃ~」

周囲を見回すと近くの路地で猫が毛繕いをしていた。
近づくと体をすり付けてきた。
どうやら人に慣れているらしい。
毛並みもいいし、飼い猫なのかもしれない。
撫でてやると、気持ちよさそうに目を閉じノドを鳴らした。
かわいいので以前盗んだ肉で作っておいた干し肉をやってみた。
しかし、すぐには食べようとせず、こちらの顔を見ていた。
俺が食べるよう促すと初めて肉に噛みついた。

と、何かに気付いたように港の方を向いた。
何かあったのかと思いその方向を見たがただ港が見えるだけで、何か変化があるようにはみえなかった。
と、足下の猫は突然港の方に走り出した。
少しだけ行くとこっちを振り返り「にゃ~」と鳴いた。
最初、礼でも言ってるのかと思ったが、暫く経っても動かない。
再度鳴くので、近づいてみるとまた港の方へ走り出した。
それを見てこっちが止まるとまたこっちを見て「にゃ~」と鳴く。
ついて来いと言ってるのだろうか?
まさかそんなはずはと思いながらついて行ってみた。

しばらく追いかけてみると、徐々にに港に近づき、軍服どもに見つかる事なく船乗り場近くまで行く事が出来た。


>>49

(ez/W52CA, ID:XbRbXhjrO)
49 :無題 第7節
2008/03/15(土) 01:50:23

>>48

しかし、ここからは今までのようにはいかないだろう。
船着き場は道幅が狭いし、見通しが良すぎる。
どうするのか猫の方を見ようとするが、いつの間にか居なくなっていた。
人の気配がしたので、積み上げられた荷物のそばに隠れて周囲を見回したが、何処にも見当たらなかった。
仕方ない、戻ろうかと踵を返そうとすると、港の方から人の倒れる音がした。
その音のした方を見ると軍服のやつが倒れていた。
そしてその向こう側に人影と小さな影、さっきの猫だろうか?
二人の影は軍服の奴に近づくと雷のような光を放ちながら、それを薙ぎ倒していた。
そしてそのまま船の物資搬入口へ駆け込んだ。

状況は良く分からないが、船に乗り込むには好機だろう。
迷うことなく搬入口へと飛び込んだ。

そして、適当な荷物の影に隠れて出航の時を待った。
さっき、あのような事があったので、貨物室に検査が入るかと内心心配していたが、どうやら大丈夫だったようだ。
まあ、猫に弾き飛ばされたと人に話しても信じて貰えないだろうし、自分でも夢だったとしか思えないだろう。
実際見た俺も見間違いだったんじゃないかとおもうぐらいだ。
一体何だったんだろうと思ったが、ひとまず安全を確保できたせいか急に眠くなってきた。
どうせ港に着くまでする事はないんだ。
寝るとしよう。


>>50

(ez/W52CA, ID:XbRbXhjrO)
50 :無題 第8節
2008/03/15(土) 03:02:23

>>49
「…か……さ……」

┣゙┣゙┣゙┣゙┣゙

突然の揺れと大きな音に目を覚ます。
何か夢を見ていたような気がするが思い出せないし、それどころではない。
何があったのか分からないがただ事ではないだろう。
俺は近くで震えている奴に何があったのか聞いた。
そいつの話によると、甲板で見たこともない化け物が大暴れしているようだ。
一応、確認しに行こうかとも思ったが、この揺れ方だと船はそう長くは保たないだろう。
と、なるとやる事は一つである。

ガタッ

振動で崩れた箱を押し退け食料品などを気密性の良さそうな袋に詰める。
そして、同時に浮きそうな物を探す。
すると、近くに丁度良さそうな空の酒樽があった。
そして、その二つを担ぎ上げ外に出ようと思ったが、ある物が目に入った。
拾い上げてみると、飾り付けのないブレスレットだった。
普段なら目もくれないものだったが、何故か無視出来なかった。
それを右手に填めると鈍く光ったような気がした。
ってそれどころではない。早く逃げないと。
船ね軋みはもう限界が来ている事を報せていた。
荷物を再び担ぎ、甲板へ向かってかけ上がった。
甲板にたどり着くと同時ぐらいに船が真っ二つに裂けた。

>>55
異説>>52

(ez/W52CA, ID:XbRbXhjrO)
52 :無題-異説?-第9章◆DEP4IVx7X6
2008/03/15(土) 19:50:25

>>50
「いやあああ~」
と、甲板の先の方から、ところどころから聞こえてくる怒号に紛れて悲鳴が聞こえてきた。
普段ならば、気にも止めなかっただろう、そんな悲鳴に、何故か近寄ってみることにした。

「た、助けて…」
船の揺れで飛ばされたのか女の子が必死に縁に捕まっていた。
「…」
かわいい、というよりはつり目の気の強そうな女だ。 俺は踵を返し、脱出の準備にとりかか…
「ちょっと!!」
後ろで声がする。
俺に気がついたか。
しかし、非常事態だ。他人がどうなろうが知ったことではない。
「ちょっと、あんた!待ちなさいよ!!」
「…?」
何だよ、というように、思いっきりやな顔をしてやった。
「あんたね!!乙女が助けを求めてるんだから助けなさいよ!何よ、その嫌そうな顔は!!」
大変な状況のわりによく喋る女だ。
>>53

(ez/W43SA, ID:yw5JMQHyO)
53 :無題-異説?-第10章◆DEP4IVx7X6
2008/03/15(土) 19:53:43

>>52
「偉そうな奴なぞ助けても得にならんしな」
「ちょっと…わかったわよ、悪かったわよ。えぇーっとそうだ!助けてくれたらいいものあげるわよ!!」
必死な叫びの中に、気になる単語があった。
イイモノ…
「いいものってなんだ」
「いいものって言ったらいいものよ!とにかく助けて…っああ!!」
悲鳴のような叫びと同時に縁から手が離れてしまう。
ガシッ…

咄嗟に俺はその手を掴んだ。
「しっかり、捕まってろよ…」
俺の声に、必死に頷き、握った手に力がこもる。
「どあぁああ!!」
「きゃあああ」
女を、宙に浮かすような勢いで船へと引き戻す。
バタン!!
女ごと床に倒れこむ。
「ったたた…」
「いたたた…」
なんとか、無事なようだ。
「で、いいのってなんなんだよ」
「そんなことより、急がなきゃよ!」
はぐらかされたのかとも思ったが、どうやら船が沈んでしまう寸前のようだ。
さて、どうにか船から脱出しなければ…

(ez/W43SA, ID:yw5JMQHyO)
55 :無題 第9節
2008/03/15(土) 21:48:02

>>50

いつも忙しかったお父さんが、久しぶりに“ゆうきゅうきゅうか”でしばらく休めるから家族で旅行に行くことになった。
あたしは、すごく嬉しかった。
お父さんは、偉い軍人さんで家にはあまり居なかった。
月に一度ぐらいしかないお休みの日でも、度々“じょうかん”って人から呼び出されてお仕事に行っていた。
あたしは、お父さんのお休みを奪う“じょうかん”さんが嫌いだった。
でも、
「上官さんが協力してくれたからお休み貰えて、旅行にも行けるのよ。」
と、お母さんが言っていたので、少しだけなら許してあげてもいいかなと思った。
楽しい旅行を想像して、出発の前の日には眠れなかった。
なんと言っても初めての旅行だ。
ワクワクが収まるワケがない。
まだ、あたしが小さい頃に何回か行った事があるらしいけど、覚えてないからカウントには入れない。
お母さんに、「もう遅いから寝なさい」と、言われて仕方なく布団に入ったけれど、全然寝れなかった。

>>56

(ez/W52CA, ID:XbRbXhjrO)
56 :無題 第10節
2008/03/15(土) 22:47:51

SSじゃなくなりつつありますねぇ…>>55

翌朝、目が醒めて外を見ると、まだ外は薄暗かった。
それから暫くして起こしに来たお母さんが苦笑気味に、
「いつもこうだといいのに」
と、言っていた。

2、3日前まで天気が悪かったので心配だったけど、
空は快晴海は平穏、絶好の船旅日和だった。
あたしはお父さんとお母さんの後を追って船に乗り込んだ。

船は各地の港を巡り、停泊時間の長いところでは、その間に街を探索したり、土地の物を食べたりした。
とても楽しかった。そんな旅が始まって2週間余りが経った。
船は“ふろーりあしょとう”という所に向かっていた。
そこは、旅の目的地であり、そして…

ずっと旅行の間ずっと晴れていた空が崩れ始めた。
波も高くなり、今までの快適だった旅が夢だったかのように船が揺れた。
怖かったけど、お父さんがもうすぐ収まるから大丈夫だよと言ってたから怖くはなかった。
でも、暫く待っても収まるどころか酷くなる一方だった。
あたしは揺れに耐えきれず酷い船酔いになり、両親に連れられて医務室へと向かう事になった。
その途中、

ドーーン!!

波とは明らかに異質の衝撃が船を襲い、あたしは壁に叩きつけられた。

>>57

(ez/W52CA, ID:XbRbXhjrO)
57 :無題 第11節
2008/03/15(土) 23:20:51

>>56

「大丈夫かっ!」

お父さんが心配そうに駆け寄って来る。
心配させないように大丈夫と言いたかったけど、全身が痛くて息も充分に出来ない。
オマケにさっきまでなんとか耐えてたけど、耐えきれなくなり、胃の中の物が逆流してきた。
楽しいかったはずの旅が、音を立てて崩れていくようで悲しくてしょうがなかった。
とりあえずある程度落ち着いたので、再度医務室を目指そうとした。
その時、再びさっきの衝撃が船を襲った。
そして、

グギャアアアアアアアア

と、とてもこの世の物とは思えぬ叫び声が響いた。
お父さんは険しい顔をして、化け物に襲われてるかもしれない、と言った。
そして、お父さんとお母さんは、荷物の中から救命胴衣を取り出しまずあたしに着せて、自分達も着た。
丁度その時、またあの衝撃が船を襲った。
ついに船は悲鳴をあげ、壊れてしまうのは時間の問題だった。
お父さんは甲板を目指そうとしたが、あたしは嫌だと言った。
化け物が怖かった。
それでも、出口はそこしかないし、お父さんは泣き叫ぶ私を抱え甲板へ向かった。
他の人は皆、化け物から逃げるように逆方向へ向かうのでなかなか甲板に着かなかった。
やっとの思いで甲板に着くと…

最後に見たのは両親の微笑みだった。

私は海へと投げ出された。

>>58

(ez/W52CA, ID:XbRbXhjrO)
58 :無題 第12節
2008/03/16(日) 02:02:41

>>57

目を醒ますと砂浜だった。
周囲を見回すが俺以外に人影はない。
とりあえず、体の調子を確認してみる。
所々痛むし、小さな切り傷はあるが、あんなことがあったにしては軽傷のようだ。
次に食糧を入れていた袋を見ると、
所々破けて中身も完全に塩水にやられていた。
物によっては食べられそうな物もあったが、保って2日だろう。
また何かを盗まなければならない。
しかし、それより前にこの海水に濡れてベトベトな服をどうにかしたい。
張り付いていて気持ちが悪い。
と、海岸の、岩場を挟んで向こう側から声が聞こえた。
船が沈んだ事を知った軍が救助に来ているのだろうか?
普通なら救助を頼む所だが俺はそういう訳にはいかない。
確認だけしてもし本当に軍服がいたらここから離れよう。
そう思い岩影から覗くと、2つの人影が見えた。
片方は軍服の男だが、濡れているところを見ると生存者だろう。
もう一方は髪が長いから恐らくは女なのだろう。
何か言い争っているようだがここからでは聞こえない。
いずれにしても軍服と関わっていい事などないだろう。
そう思いそこから立ち去ろうとした時、

「ぐああああああ」

男のものと思われる叫び声があがった。

(ez/W52CA, ID:XbRbXhjrO)
59 :無題 第13節
2008/03/16(日) 02:58:42

>>58

振り返り、二人が居た方を見ると、軍服の男が血飛沫を上げながら倒れている。
女の方はいつの間にか消えていた。
周囲を見回すがどこにも居ない。
再び男の方を見ると、もう動かなくなっていた。
俺は怖くなり、逃げ出した。

「くそっ何なんだよあれはっ!」

あれから10分ぐらい走り、人の気配が無い事をいつもよりもしっかりと確認し、息を整える。
しかし、冷や汗は止まらず、まだ見られているような感じすらする。
軍の異常なまでの警戒、船の襲撃事件・そして沈没、更にはさっきの殺人・いつの間にか消えた女。
一体ここで何が起こっているんだ…

しばらく休んでた間に襲撃はなかったし、とりあえず難はさったのだろう。
安心したら服が気になった。
一応乾いてはいるが、塩分のせいでベトベトする。
どこか体を流せる川でもないかと周りを見回すと、立て札があった。

『この先クロテア湖
 幻の龍クッシーに逢えるかも!?』

そして立て札の右下から絵に描かれたなんだか良く分からない前衛的な生物が顔を出していた。
これが、クッシーとやらなのだろうか…
まあ、水を浴びれさえすれば充分だし、気にすることはない。
クロテア湖を目指す事にした。

(ez/W52CA, ID:XbRbXhjrO)
31 :無題 第2節
2008/03/13(木) 12:07:09

>>30
生きるにはそれしかなかった。
世の中のルールなど興味ない。
そんなモノに従っていては一週間掛からず死んでしまうだろう。
俺がルールを守らないのではない、ルールが俺を外に追いやった。
所詮、食うに困らぬ肥えた奴らの決めた一方的な物でしかない。

だからやめない。
食い物を盗り損ねて空腹に耐えなくてはならなくても、
ミスして捕まってタコ殴りにされても、俺にはそれしかないから、それしかできないから。

荷物を纏めながら次の行き先を考える。
どうしようか…

>>42

(ez/W52CA, ID:XbRbXhjrO)
30 :無題 第1節
2008/03/13(木) 11:25:20

この作品は作者の脳内で起こったことであり、実際のみんクエの人物、事象、団体とは一切関係ありません。


「こらっまてっ」

待てと言われて待つ馬鹿はいない。
背中から飛んでくる怒号や凶器を避け、俺は街の外へ逃れる。
5分程してして後ろを振り返るとさっきまで追ってきていた連中の姿はもう無かったので警戒しつつ止まる。
周囲を確認したあと耳を澄まして音を聞くと、風と鳥の声だけが聞こえる。
人の気配は感じられない。
完全に逃げ切れた事を確認するとその場に座り込むと“戦果”を確認する。

肉5個にパンが2枚、218zidに薬草が2枚。
今日はまずまずのようだ。
肉をかじりzidはその辺りに投げた。
金になど興味はない。
どうせ、店には軍からの手配書が回っているだろうし、食料がなくなれば盗めばいい。

それが俺の日常であり、生き方だった。>>31

(ez/W52CA, ID:XbRbXhjrO)