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┗193.『戦隊学園』制作スタジオ(161-180/850)

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161 :8
2021/06/27(日) 01:43:51

「どういうことだ――?」
委員長は私たちが突然意気投合したことに驚いている様だった。

「あなたのカラーは金庫に残っていた茶色と全く同じ。お金を盗んで公一に罪をなすりつけようとしたんでしょ?」
「俺と七海はケンカしたフリしてお前を油断させたんや。敵に寝返ったと見せかけ味方に戻る、山彦(やまびこ)の術や。」
「そ、ヤッホーってね。」

「くっ・・・。」
委員長は黙り込んだ。それは罪を認めたようなものだった。
公一は委員長の胸ぐらをつかんで苦無を振り上げる。
「何で金を盗んだんや?」
「戦-1のptsを、1つ10万で買うつもりだった・・・」
「呆れた。規律を取り締まる人たちが何をやっているの?」

「だが・・・まだボクの負けではありませんよ。」
委員長は学園中に響くような大音声で叫んだ。

「江原公一がいたぞ!!助けてくれ!!やつはボクを殺そうとしている!!!」

その声を聞きつけ、校庭のあちこちからソウサクジャーのメンバー、そして忍術クラスの生徒たちが集まって来た。
この状況を見た彼らの目には、犯人である公一が追い詰められて、委員長に襲い掛かっているように見えただろう。

「おのれ江原公一、忍術クラスの恥さらしめ。神妙にしろ!」
生徒たちは一斉に変身を決めた。
カラーは忍び装束の様になって彼らを包んだ。忍者の集団が私たちを取り囲む。

委員長はクククと笑った。
「あなたたちは、退学となるのです。」
「どうかな?楓!」

「あいよー!」
楓・佐奈・豚之助が走って来た。
「呼ぶのが遅いよ!待ちくたびれちゃった!」
「七海さん!頼まれてた物、作って来たからね!」
「やっと活躍できるブヒ~!」

「よっしゃ!全員でこいつらボコボコにしたろうぜ!」
公一は委員長を突き倒した。
「くそ・・・全員共犯で退学にしてやる。こっちは30、そっちは5、勝ち目はありませんよ・・・!」
「どうかな?じゃあやってみようよ。」

私たち5人はガクセイ証を取り出した。
「変身!」

[返信][編集]

162 :9
2021/06/27(日) 02:17:05

「公一くん、これ。」
佐奈が花柄のアタッシュケースを差し出す。まるでおままごとセットでも入っているかのような可愛らしいケースだが。
「なんやねんこれ。」
「ほ、ほら、頼まれてたじゃん!うちの開発したやつ!」
ケースをパカッと開くと、中には黒光りする武器がびっしりと詰め込まれていた。

「サンキュー佐奈!早速使わせてもらうで!」

公一はそのうちの1つ、マシンガンのようなものを取り出す。
「クナイ・ガン!!」
引き金を引くと銃口から苦無が射出された。
「ぐああ!」
「いっでぇ!」
忍者たちは鋭い一撃を受け倒れる。肩や脚に苦無が突き刺さっていた。
「まだまだや!」
引き金を引き続ける。しかしカスカスという手ごたえの無い音が出る。
「何や?もう弾切れか?」
「ごめん・・・それ、3発しか撃てないから。まだ試作品の段階だし・・・」

「怯むな!」
忍者たちは寸鉄を手に忍び寄ってくる。

「ならこっちや!」
公一はマシンガンを投げ捨て、次の武器を取り出す。まるで大きなメジャーのような武器だ。
「マジック鉤縄!」
ボタンを押すと鉤縄がマジックハンドのように飛び出し、忍者たちはあっという間にぐるぐる巻きにされた。

「ブヒブヒ。」
豚之助が佐奈の肩を叩いた。
「脂ぎった手で触んないでくれる?けがらわしい。」
「佐奈ちゃん、僕のブヒ、じゃなくて武器は?」
「あんたの武器は無いから。相撲取りは体一つで戦う物でしょ?」
「ブ、ブピー!」

豚之助は猪の様に忍者の集団に突進する。
「電車道!!」


私はソウサクブラウン・風紀委員長と対峙していた。
「あなたの推理は魅力的だ。だが証拠がありませんよ!証拠が無ければボクを告発することもできまい。」
「残念だけど。」
私はスマホを取り出す。
「あなたとの会話は全てkezuriで録音してあるから。これで楓たちを呼んだわけだし、全部文章に変換されて残ってるよ。」

委員長の表情はマスクに覆い隠され読み取れない。
だがハァハァと言う荒い息遣いは、彼が窮地に追い込まれていることを物語っていた。

「ボクが負けることなどアリエナイ!!」

次の瞬間私は地面に突っ伏していた。
「うがっ!」両手両足が重い金属で自由を奪われている。敵は手錠で瞬時に私を拘束したのだ。

「あなたには黙秘する権利があります。」

敵は私の頭を掴むと、地面に擦り付けた。
「やめ――!」
「どうですか?屈辱的でしょう。ではこうしましょうか!あなたは江原公一と共謀して私を脅し、犯人に仕立て上げようとした、この事件の真犯人。これがボクに逆らった罰だ!」

「なァ。」
「ン?」
委員長は、声を掛けられ振り向く。

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163 :10
2021/06/27(日) 02:17:53

「地獄に落ちろや!!」

公一は忍び刀で委員長を打った。
「ぎゃあ!」
「永字八法!!」
滅多打ちにする。
「不意打ちとは卑怯――」
「卑怯は忍者の常套手段や!それに人に罪をなすりつけるお前の方が卑怯やないんか!?それに七海に手ぇ出す奴はな、」
顔に首に胴に手に足に刀を打ち付けボコボコにする。

「この俺が許さへんで!!」

委員長は変身を解かれ倒れる。全身が痣だらけになっていた。
「いだいよぉ!」
「本当は殺してやりたかったんやけどな。そもそもは手前の問題や。金さえ返せばええことにするわ。二度とすんなや、したら殺す。」
委員長は縮こまって何度も首を縦に振っていた。


「公一・・・!」
「うりゃ!」
公一は次の一刀で私を拘束していた枷を両断した。

「どうしたの?人が変わったみたいに。」

「え――あ、ああ!」
この瞬間公一は我に返ったようだった。
「わああ怖かった!!何やってんやろ俺、わけわかんないねん。夢中になって――」

「私のために熱くなってくれたんだ。ありがと。」

公一はえへんと咳払いすると突然私に覆いかぶさって。
「え?」
「本当わけわかんないねん!でも今しかできひん気するから今しとくわ!」

公一は私にキスをした。

私はちょっと、ドキッとしてしまったのだけれど。

「マスク越しにすんなバカ!」


つづく

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164 :げらっち
2021/06/27(日) 02:38:25

マスク越しってのは、戦隊のマスク(2人とも変身したまま)ってことですよ~

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165 :げらっち
2021/06/27(日) 16:28:29

次回予告
佐奈&豚之介主役回!ついに巨大兵器登場!

See you next time ByeBye!!(おジャ魔女の真似がしたいだけ)

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166 :暇人大魔王
2021/06/27(日) 18:26:03

まさか七海と公一の組み合わせとは想定外だったな

設定大好き人間からの質問です
固有技や必殺技もカラーと同じく校長から与えられるものなんですか?それとも自分で好きに作れる?

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167 :げらっち
2021/06/27(日) 18:47:15

七海×公一
佐奈×豚 です。

付与されるのはカラーだけなので(実際はそれも生まれ持った色を具現化しているだけ)、あとは能力次第で装備を変えたり技を作ったりできるよ。
七海が練習もしてない技を実戦でいきなり使ったりするのはフィクションならではの省略なので深追いしないようにしましょう(おい)。

CGRの時と同じにならないよう気を付けているが…

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168 :黒帽子
2021/06/27(日) 20:22:09

CGRの時と同じようにならないってどういうところだ?

豚ノ助を作劇上邪魔だから退場させる、とかやらかしそうで怖いけど

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169 :げらっち
2021/06/27(日) 21:06:11

CGRと同じパターンにならないようにってことです。
顔文字などの表現は一切禁止しているし。

豚之助は必要だぜ
巨大化のキーキャラになるぜ

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170 :げらっち
2021/06/27(日) 22:18:49

巨大化はCGRでも散々苦慮したので今回も書くのに時間かかるかも…
消化試合にならないようにはしたい。
現実的にしようとすると無理があるので、もうちょっとギャグ色を強くするとすんなり落とし込めるかもしれぬ。

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171 :黒帽子
2021/06/27(日) 22:48:46

アリエナイザー方式に怪重機というデカレンジャーのシステムがいかに画期的で優秀だったかわかっちゃったね

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172 :げらっち
2021/06/28(月) 17:40:58

なんかアイデアがうじゃうじゃ湧き出して来たので戦-1では10戦隊と戦うことにします。
今のとこホームランジャーとソウサクジャーの2戦隊のみ。

第6話は相撲×巨大兵器の意外な取り合わせに注目だっ

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173 :黒帽子
2021/06/28(月) 17:52:41

○○ジャー以外の名前って認められないの?
作者が壮絶なゴーバスターズアンチだが

ジャッカー電撃隊、バトルフィーバーJのこともなかったことにするのか

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174 :げらっち
2021/06/28(月) 17:54:06

>>173
よく読んでくれ、既にエリートファイブやジュウキマン、ピカソマンなどが登場している。

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175 :黒帽子
2021/06/28(月) 18:09:25

あーマン型とファイブはいたのか
で、ジャッカーとバトルフィーバー、ゴーバスターズは?

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176 :げらっち
2021/06/28(月) 18:26:30

ジャッカーとかを模したのは…どうかな

今後戦う戦隊(予定)

相撲戦隊ドスコイジャー
配信戦隊ジッキョウジャー
呪術戦隊ミコレンジャー
竜宮戦隊シンカイジャー
天功戦隊ゴマジシャン
文具戦隊モノレンジャー
三ツ星戦隊シェフレンジャー
UFO戦隊タキオンジャー

名前だけならいくらでも思い付くぞぅ

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177 :暇人大魔王
2021/06/28(月) 18:28:55

あー...ネタバレされたw
なんでも戦隊になってるの俺すごい好き
キッチンジャーとか

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178 :げらっち
2021/06/28(月) 18:30:12

やっとこの小説のコンセプトが理解されるようになったか。
じゃあコーナーでも設けよう。

【戦隊の名前募集!】

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179 :暇人大魔王
2021/06/29(火) 16:54:13

じゃあ遠慮なく。

『歴史戦隊ヒストリジャー 』
過去のあらゆる戦隊の戦闘データを駆使し最善の手を打つ。
『大地戦隊シンリンジャー』
山育ちの5人による戦隊。使う技や武器も森由来。
『獄炎戦隊フレアスター』
全員赤系だが濃さが違ったりオレンジが混ざってたりする。もちろん火器を使った戦法で熱血揃い。

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180 :げらっち
2021/06/29(火) 16:57:39

おー…採用するかは不明

>>148
天堂茂のエリートファイブは全員が赤の戦隊だお
決勝で当たることになるよ(これもネタバレ)

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[管理事務所]
WHOCARES.JP
173 :黒帽子
2021/06/28(月) 17:52:41

○○ジャー以外の名前って認められないの?
作者が壮絶なゴーバスターズアンチだが

ジャッカー電撃隊、バトルフィーバーJのこともなかったことにするのか

148 :5
2021/06/18(金) 02:26:18

「変身。」
天堂茂と4人の男たちはガクセイ証に呪文を吹き込み、変身を遂げた。

「レッド戦隊エリートファイブ!」

「嘘・・・。」
戦隊と言えばふつう色とりどりである。だがそれは真っ赤な壁を見ているようだった。

5人全員が赤の戦士だった。

「どうだ、驚いたか?僕たちは先日の考査で学年1~5位を獲った、エリートだけの集団なんだ。その全員が、エースの資質を持つという赤のカラーを有する者だ。そしてエースの中のエースである僕は・・・」

天堂茂は珍妙なキメポーズを取った。

「エリートワン!テストで1位を獲ったのはこの僕だ。」

「テストがどうしたっていうの?あんなのお試しみたいなもんじゃん!実技無かったし!」
楓は唇を切ったのか血を垂らしながら叫んだ。

「じゃあお前は何位だったんだ?落ちこぼれの名がよく似合う、伊良部楓。」

「・・・499。」
「え?」
悪いと思ったが私は聞き返してしまった。1年生の総数は500だったはずだ。
楓は涙目になっていた。どうやら本当に499位だったらしい。
「安心して楓。私は500位だったから。」
「ま、まじ?」
「まじ。」
というかその時はまだ入院中でテストを受けられなかったのだが。不参加で0点、つまりビリだ。

「ひゃっはっは!本当に落ちこぼれの集団のようだな!!」
天堂茂は笑い転げた。それにつられて他の赤の4人も笑う。
「それにお前らには赤が居ないじゃないか。赤が居ない戦隊など有るものか。お前らは戦隊でも何でもない、唯のゴミの寄せ集めなんだよ。」

「くたばれや!」
ヒュンと言う音。公一が手裏剣を打った。
「わあ!」天堂茂は悲鳴を上げた。私は手を伸ばし、親指と人差し指でピッと手裏剣をキャッチした。
「七海!何で邪魔すんのや!!」

「あなたを退学にはさせたくない。」
刃を直接つかんだため、指先がじわっと熱くなった。血が滲み出る。
「挑発に乗っても無意味だよ。みんな、こいつのことは無視しよう。」

「では戦隊ではないと認めるんだな?色彩の無い、小豆沢七海。」

天堂茂は私に詰め寄る。
「じゃあさ、こうしようよ。」
私はさっきポスターで読んだ催しを思い出した。


「オチコボレンジャーは戦-1グランプリで優勝するから。そうしたら私たちの方がすごいって、証明できるよね。」


その時天堂茂の冷笑は最高潮に達した。
「ぎゃっはっはっはっ!!!!聞いたか!今のは全校に放送して聞かせてやりたいくらい、傑作だったぜ!優勝は僕たちと相場が決まっているだろう。お前らは初戦敗退がいいとこさ。」

天堂茂は「いくぞ」と他の4人を率いて部屋を出て行った。
扉が閉まると、私はその扉に向けて手裏剣を力強く打ち込んだ。