日記一覧
┗86.美しく残酷にこの世界から去ね(6-10/36)
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10 :
歌_仙_兼_定
05/28(木) 04:06
>「やぁ歌_仙君、よくきたねぇ…歓迎するよ?」
時間は遡って1時間程前。僕は櫻の元を離れて3日くらい歩いた。
歩くのには慣れているからねぇ。馬でもあった方がいいのかもしれないが
どうやらこの「時代」は馬ではなく四角い箱が移動手段らしい。
一度来た道を忘れるほど愚かでもないが都会に一歩入ったところで僕は限界を感じた。
匂いが雅じゃない。戦場の腐臭よりもいただけない。
内裏のようだ。見目は華々しいのに内実はさながらだ_ん_ての地獄めく…何で知っているんだろう。
長い時間いると危険だと思った僕はふらふらと郊外を目指した。
僕のいる山の方角とは正反対だったが気にはしない。とにかく空気が綺麗な場所にいきたかった。
都会から3時間ほど歩いただろうか。小高い丘を見つけたその上には立派な家屋。
領土かもしれないからその家には近づかず、流れる小川の前で腰を下ろした。
三日間飲まず食わず寝ずに歩いたのが幸いしてか大分疲れた。この身も疲れるんだねぇ。
僕は不思議と夜目が効く。緩やかな流れの中に寝ぼけたイワナが水面を打つ。
季節は初夏。まだ水は冷たい。都会ずぎず、田舎すぎぬこの場所は心地いい。
…少しばかり遠くに行き過ぎた。頭がぐらりぐらりと揺れる。
夏始まって間もないのに体溜まった疲れが熱となって僕を蝕んでいく。
そんなときの、気配。6つ。何だろう、頭が痛い。
#いいんですか…之_定? ■■なくて
蠱惑的な声が頭に響く。誰だ、知っているような、知らない様な。
夏虫が鳴いているのに、桜が散る幻視。…嗚呼、疲れているなと思って。
立ち上がったら僕は既に立っていたらしく。
バランスを失って石につまずき小川に落ち、ついでに意識もイワナに食べられた。
>>11
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9 :
に_っ_か_り_青_江
05/27(水) 14:32
>時々夢を見るんだ。川底の夢。
>背中を向けた君が水流の中にいる。
>声をかけても君は振り向かない。
>近づく
>二人きりの名前を読んでも振り向くことは無い
>近づく
>「僕が分からないのかい?」
>返事は無い
>手首をつかむと、錆び切った鉄の感触。脆く手の中で壊れてしまう。
>魚が君の顔をついて、君の首があり得ないくらい曲がる
>割れた顔の中、いや体全体は…魚たちの住処になっていて
>君は川の砂と同化していくんだ。
>何時しか「君」を追った眼は
>「君」に興味を無くしていく
>君の温度も感情も存在も掻っ攫っていく
>僕の心の傷すらも癒し
>僕を君から離していく
かの刀の行く先は
>時鳥ですら知る由も無し
>>10
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8 :
歌_仙_兼_定
05/27(水) 14:14
#グロ注意
食べる。食べる。食べる。
僕の肌が襟や袂が、汚れていく。
切り殺したのは二人。
大きな背負い物をしている男女二人。
機動には自信が無いがこれくらいなら楽にこなせた。
腹が減っているわけではないのに彼らの腹を開いて
僕は食べている。新鮮だが血の味が強い。
内容物が雅ではないし、何より袋からあふれ出した液体で火傷してしまった。
桜の下で長く眠れば治るから問題は無いけれど。
二人分を腹に収めると眠気と怠さで僕は櫻の根元に横になった。
苦しくはちきれんばかりであった腹が通常の様に空き、
汚れていたはずの僕の身体も清められていく。
桜がより一層、妖しい光を帯びた気がした。
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7 :
歌_仙_兼_定
05/27(水) 10:45
#自分のことほどよく分からない。
悪夢を見る。内容は一切覚えていない。
唯、夕焼けがとても綺麗だった、ような気がするんだ。
過去の記憶というのかい…僕のそれは穴だらけだ。
小_夜は知っているが、顔も誰なのかもよく分かっていない。
一緒に居たことは覚えている。けれどやはり曖昧だ。
なぜなら僕は今一振りだから。
…流れる川の音、耳に吸い込まれる風の音…これらを表現できるものが欲しい。
本が読みたいよ。金子がないから買えないのだけれどねぇ。
#「嗚呼…本が読みたい…。」
冷たい川で水を浴びながら僕は誰にも知れぬ独り言を漏らした。
……
>「……。」
>>8 【グロ回注意】
>>9 回避
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6 :
歌_仙_兼_定
05/25(月) 18:22
#桜の花びらは美しい
あの男のせいで人の気配が嫌になった僕は幹を枕に桜を仰いでいた。
少なくともこの場所に「人」が来た形跡はない。
だから、此処はとても落ち着いた。あまり好きではないけれどね。
ひらりひらりと落ちる花びらを空中で掻き回す。一度回りながら上昇したかと思えば同じスピードで落ちていく。雅だね。
風が吹く
蒲公英の綿毛のように散華する、桜。
其れでも不思議と花びらの数が減った様子はない。
全く奇怪な桜だ。できれば関わり合いたくないよ。
#僕は文系だから
観測者でありたいのさ。
>>7
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