┗拝啓、愛しのペリカンウナギ殿。(359-368/368)
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368 :跡部景吾
2012/10/05 14:28
昨日は俺の部屋に姪っ子が誕生日を祝いに来てくれた。
以前からの約束だったンだが、とその前に。
実は先週はプラシシとの約束が有ったが、台風まで酔わせちまったらしい罪な俺が帰宅出来ない関係で延期になった。早目に次の約束を取り付けてェ所。丸井にもな。
さて、昨日の記録だ。前頁は流れてからの編集にする予定。
待ち合わせの時間は遅めの予約にしておいた筈だが監督に捕まって、俺の部屋に呼んだ時には未だ制服の侭だった。
彼奴からは誕生日のプレゼントを。
中身は米の国の鼠夫婦のペアマグカップだった。
チョイスが矢張り女子だなァと当たり前過ぎる事を改めて実感。
片方が浮いちまうと話したが、どうやら杏は初めから自分のカップとして計算していた様だ。
彼奴が俺の家に来た時に使うとの事なンで、俺も生徒会室には持って行かずに家用のカップとしておろした。
俺からは遠征土産に、彼奴のリクエストのテディベアを。
120cmサイズにピンクのリボンをつけてみたが、実際杏のベッドが狭くなる事請け合いだな。今度はベッドでも買ってやるか。
それからおまけに、ピンクトルマリンとダイヤのペンダント。トルマリンには癒し効果があると店員に言われて即決。
チェーンの色には悩んだが、ピンクゴールドで良かったな。己の審美眼が怖いぜ。
そのまま彼奴は泊まって行ったが、橘はどう思っているやら。
俺はレギュラーミーティングで戻って来たのは深夜だったンで、彼奴はすっかり寝入っていたッつう健全さ。
次の約束は別の奴を行かせる事になったが、楽しかったぜ。昨日も有難うよ。
因みに猫夫婦からは大人の玩具詰め合わせを貰った。
0.03とか使わねえよ有っても。
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367 :跡部景吾
2012/09/20 12:57
帰国。
後編集。
Memo
・大方予想通り
・嬉しいニュース
・骨っこの登場率
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366 :跡部景吾
2012/08/30 18:47
猫が俺をベタ褒めしてやがって気持ち悪ィから、多分明日はオレンジが降る。
…有難うよ、猫。
いつ会っても嫁以外見えてねえ猫はもう孫に囲まれて大往生でくたばれといつも思う訳だが、そう云う彼奴だから俺に付き合ってくれてンだろう。
何度も書いたが、頑なにもう恋はしないと思っている訳じゃねえ。現に彼奴に惚れてからのこの数年、別に操を守って来た訳でもない。
唯、彼奴と会った時の様な衝撃を受けた事が一度も無いッつうだけの話。
>「本気は、本気の奴にだけ」
彼奴の全てを、渇望した。
元より根無し草として生きて来た俺は、恋人を持った経験すら無い。
そのスタンスを崩す程欲しいモノは、矢張り世界にひとつなんだろうよ。
――そんな相手を見送った俺の虚無感を埋めてくれたのは友人で、何も訊かない猫だった。
猫の言う様なナイーブな所は無いと思うが、確かに寂しいだの何だのと口にするのは不得手だ。それを見通されてたのは癪だが。
何時か又、姫と四人で会おうぜ。
出来りゃァ桜の下で。五分咲き程度の花見が良い。
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365 :越前リョーガ
2012/08/29 22:37
はァい、辛気臭い跡部の記事だと思った？残念、リョーガちゃんでした！
……凄っげェ嫌そうな顔してる跡部が目に浮かぶが、ハジメマシテの人はハジメマシテ。バトンなんかでお目汚ししちまった事のある奴は仲良くしてネ。いつもデレデレ菜々子の隣に這いよる猫とは俺の事だぜ。
以前から365は奪い取るっつー約束だったンで、此処は俺がB奪取しておきまシタ。
跡部はまァ見ての通り暗いッつうかコ＊ミュ＊障っつうかもー何つーか御前そんなンでどーすンの、ってカンジなんだケド。
ま、俺の目から見てもイイ男だと思うぜ。
跡部クンてば姫のコトばっかりだケド、案外ナイーヴなトコあったりするのよネ。
ンでそう云うの一切口に出さねェズルイ野郎でもあンだケド、ソレはソレで跡部なりに甘えてくれてるっつーコトなんだなァって気付いたのが…ひいふう…何年前だ？
跡部との付き合いはかれこれ7年、嫁とも7年。
俺と菜々子の付き合いって、御前が居なければ成り立たなかったトコロありまくりだからサ。
これでも日々感謝してンのよ、これでも。
何かアレだな、普段口に出して言わねェコトって結構勇気要ンのな。此ン位菜々子には毎日でも言ってンのに。
取り敢えず、ま、これからも楽しみにしてますッつーコトで。
9月20日辺りは此の日記も盛り上がンだろうなァと思いつつ、この辺で御暇。
>これからも宜しくネ、跡部クン。
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364 :跡部景吾
2012/08/29 15:02
薔薇園で杏と会う。
折角の御要望だったが、流石にこの暑さでは見応えのある花は見られなかったのが残念だ。薔薇は夏に弱い花だからなァ。
因みに要望の一つ目は薔薇園に行く事、もう一つは薔薇の花束。色は悩んだが、杏の好きなピンクを。温室咲きしか用意出来なかったのが残念と言えば残念な所だ。初夏か秋の、薔薇の盛りだったら良かったンだがな。代わりと言っては何だが、屋敷の薔薇園をプレゼントした。丁度去年、俺が温室にキングサイズのベッドを入れたばかりだ。天窓から星が見えるンで、悪くないぜ。
ピンクの薔薇の花言葉は色々あるが、「美しい少女」。
喜ぶかと思って教えてやったが反応は今一つだったな。「何時になるか」と言っていたが、俺は御前に似合いの花言葉だと思って選んで来た心算だ。
此の間の時計も早速身につけていたが、似合ってたぜ。
俺の写真を撮ると言う杏の希望は勿論汲んでやったが、あまりにも携帯ばかり見てやがるから途中で取り上げた。実物の方がいい男に決まってンじゃねえの。
写真は古くなる。「実物」が古くなると言う奴も居るが、俺に関しちゃ常に「今」が一番輝いてる様に生きているンで其れは無い。つまり老人になった頃、俺が人生で最も美しい時期を迎える計算だ。どんな生き方をして来たかッつうのは、きっと俺の皺に刻まれていくだろうからな。
…会話の内容は書かずにおこうと思ったが、猫に宜しく伝えて欲しいと言われた事だけ。
次回こそ俺の贈ったドレスを着てくれると期待してるンで、何処がいいか。芝居でも観に行くのも良いが、まァ杏の行きたい場所が有れば叔父様は其処に合わせるぜ。今日も有難うよ。
…そう言えば薔薇園には、プラシシとも行った事があったな。あの時は確か帰る前に、枯れた白薔薇を貰った。「生涯を誓う」と書かれた文字に笑った覚えがある。薔薇の嫌いな姫君が、否が応でも頭に浮かんだ。
俺のこの感情は本当に、呪いなのかも知れねえ。どうか百年の眠りに就いた姫が、目を覚ました時に寂しくねえ様に。その一瞬の為ならば、百年間一人で待っていてもいい。――どんなに寂しくてもいい。
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363 :跡部景吾
2012/08/28 06:34
無理に幸せを探す必要は無ェ。
探していた青い鳥が家の中に居たり、ルビーの靴を履いても「おうちがいちばん」だったりするものだ。
よく「無くして初めて気付く」ッつう話があるが、御前が居るのが当たり前だった事なんてなかった。
側に居てくれる事が奇跡なのだと知っていたから、毎日感謝を伝えていた。
……だが今になると、もっと伝えて置けば良かったと思わないでもない。
自己評価の低い彼奴の為に、御前が居てどれだけ救われているかを。
…「詮無い事」だと、御前は笑うだろうか。
毎日空を見上げる。
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362 :跡部景吾
2012/08/27 21:53
こんな時御前ならどう言うのだろうと考えるのが常だ。
ただ生憎と彼奴の思考回路は俺に到底読み切れねえから、何かの意味を為すものでもねえ。
これは俺に染み着いた癖みてェなモノで、特に改める心算も無い。
以前はその行為に理由があった。
彼奴の日記を受け継いだからには、彼奴「らしく」在る必要があると思っていたからだ。
…だが、その必要は無い事を知った。
俺は俺だ。俺にしかなれねえ。
何度も忘れようと努めた彼奴へのこの想いも、俺の一部だ。もしかしたら全部かも知れねえな。
――どうしてこんなに愛しい。
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361 :跡部景吾
2012/08/26 01:05
俺の帰宅に一番に気付いてくれたらゐ吾とは、恐らく町で会った回数はそう多くねえと記憶している。…にも拘わらず、駆け付けてくれたアイツの「茶を淹れてやろう」ッつう厚意に対し「茶葉はディンブラ、ミルクは低温殺菌、不味い紅茶は認めない」と初っ端から宣言する。
しかしそれに対して憤るでもなく「ソイストロ／ベリークリームフラ／ペチ／ーノじゃ駄目なのか」と言うアイツは流石だと思う。何よりもそれは茶ではねえ。
空気は読むモンではなく吸うモノだと思っている俺は、そんな考えだからこそ猫に例の絵文字をつけられてしまった自覚はあるものの特にそれを直す気もない。
要するにあまり長い時間を過ごした訳でなくともそれを許してくれるアイツの懐の広さが嬉しかった。
それから、嬉しいサプライズも。
相談をしていた時に「過多想い。も都合がつけば」と話していたが当日迄連絡がつかず、今回は会えないものと思っていたがまさかの「顔出し可」との連絡が。しかも恋人サン同伴と来る。
初対面の相手に行儀良くしねえとと思っていたが、恐らく俺は相変わらずだった。
ところでアイツとは毎度かなりの時間を空けて会うが何故かいつもそんな気がしねえ。プラシシ共々柔らかい空気がそうさせンじゃねえかと思っている。
久し振りの再会なのにビーカー珈琲を覚えていてくれた事、実は驚いていた。
俺も月下美人の花を見る度、過多想いを思い出す。
以前姫に同じ事を言われて、何故か嬉しく感じていた。
恋人サンとは殆ど話せなかったのが残念だが、またゆっくり言葉を交わせりゃ幸いだ。
最後になるが、長野県民には申し訳無かった。
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360 :跡部景吾
2012/08/22 15:59
杏と俺の自室で。…こう書くと疚しい事でもありそうだが、誓って健全なデートだったと言って置く。
昼の待ち合わせ、家の車で杏の家まで迎えに。久し振りの逢瀬だが色々と変わってねえ様で安心した。
変われないと本人は言っていたが、変わる事がいい事なのかは俺には分からねえ。
アイツは何時も「夏の終わりは、変われなかった寂しさで息が苦しくなる」と言っていた。
――変わらなくても、きっと成長の形はあると何処かで俺は思っている。もしかしたら、そう望んでいるだけかも知れねえ。自分が変われないだけだ。
俺の家では、プールへ。自宅にプールがあるのはうち位だと言ってやがったが、まさかそんな事はねえよな。
水着は俺が用意しておいた中から、ピンクのビキニをチョイス。
ワンピースタイプしか着ないッつう事を見越して、セパレートしか用意しておかなかったンだが。
胸元は多少なりとも成長していたが、由美子サンとは比べるな。良くも悪くもキャリアが違ェ。女としての。
後はお年玉と誕生日プレゼント、あげていなかった分も込めて少しだけ奮発した物を。
選んだのはショ／パー／ルの腕時計。会う約束が決まってから、インペ／リア／ーレをプレゼントとして用意した。
恐縮していた様だが、喜んで貰えて叔父様としては何よりだ。因みに俺の足は影でなくとも長いぜ。
杏の事はアイツに頼まれていたが、今ではそんな事は関係なく大事に思っている。
プラシシの日記にも書かれていたが、別段俺は「アイツの友達」という気持ちで仲良くしている訳ではない。ただこれまで碌に交友関係に気を遣って来なかった報いか、おそらくそういう風に映っちまう部分が有るのかも知れねえな。
アイツの頼みならば確かに何でも聞くだろう。ただ俺は俺のプライドを持って、仲良くしてくれる友人と付き合っている。其処にアイツは関係無いのだと、プラシシは気付いてくれていた様で安堵したンだが。
この日記についても、「もう俺の日記だ」と杏に言われて喜ぶ俺が居る。
アイツの文字を無くしたくない一心で始めた日記だが、今は俺にとっても大事な一冊になった。
時間は掛かるだろうが、書き切ってみたいと思う。
分厚くなったノートを捲る時、切なくとも喜ばしくいられる事を信じて。
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359 :跡部景吾
2012/08/13 10:50
今日はプラシシとカフェで会う。以下、宍戸表記。
ざっと一年半ぶりの町だったが、変わらず綺麗な様子に安堵する。
練習試合が多く時間の融通がきかない俺に合わせてくれた宍戸に感謝しつつ、ミルフィーユを食いにオープンカフェへ。
かなり久し振りに会った筈だが、一ヶ月か其処ら会ってねえだけの友人同士みてェなノリだった。テンションはかなり上がってたンだがな。
近況報告をしつつ、練習試合で行った国の料理話だの。各テーブルで各々味付けッつうのは同じメニューを頼んでも違うものを食っているみたいだと云う意見に至極納得した。
メニューは宍戸がミルフィーユ、俺がチーズケーキ。甘い物は不得手なんで、アイツが二品で悩んでいたら選ばなかった方を頼む心算で居たが即決だった。宍戸は攻めるのが早かった様で何より。好きそうなケーキを訊ねてチーズケーキで落ち着いた。
後は珈琲か紅茶かで悩んでいたが、今日の雰囲気に合わせて店の奴がお勧めを選んでくれるらしい。面白そうなのでそれにしたが、後々凄まじく後悔する羽目になる。
まず俺には「イワシ水」を。漂う生臭さはテロに他ならなかったが、出されたものなンで一応は飲んだ。結果として飲めない事は無かったがこれは俺の感想でしか無ェし、延々生臭さが続いたので絶対にお勧めしねえ。
宍戸には古井戸で汲んで来た白湯。井戸で汲んで来た癖に水ッつうのが意味不明だったが、殺菌の為に沸かしたのではという事で飲んでみる。普通にいけたらしい。結局俺達が頼んだ中ではコレが当たりだった。
口直しにもう一つずつ注文した所、俺には「甲羅」。しかしこれは禍々しい見た目の割りに案外悪くなかったな。
宍戸には「粉悪秘胃」が。己のトラウマを目の当たりにした俺はアイツの胃を心配して「飲むな」と思わず言っちまったが、ケーキを半分こしようと言うアイツから「俺はこっちでいい」と珈琲を引き寄せた。負けず嫌いなのかも知れねえ。
アイツの話もした。元気だったと、近い内に知らせられたらと思う。
途中で空気の読めねえ監督から呼び出しがあった所為で急ぎ足になっちまったが、予約しておいたミルフィーユ30個を土産として押し付けた。パーティー出来そうとか言ってやがったが、あの程度なら普通に食えるだろう。
久し振りなのに気まずさを感じさせない宍戸が有難かった。
スナ＠フキンとよく言われる俺だが、帰って来られる場所がある事に甘えている自覚は充分にある。友人に感謝を。
宍戸、今日は有難うよ。
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