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┗Lily.(82-91/140)

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91 :日吉若
2009/02/10 04:59

鼈甲色に光煌く髪の色、陽の光に愛された分だけ焦げた肌。
(其れが俺、)
漆黒色を宿す髪糸の色、血管の透き通る白い肌。
(其れが彼ら。)


〔 Honeycomb ≠ brunette 〕

母はとても小柄な体格で、俺を一見しては想像も出来ないであろう程の黒髪を誇っている。
対して其の母に首っ丈な父の髪の色の色素は薄く薄く、言わずもがな俺は父親似。
亦、中間職で在る兄は此の上無く、…――母の外見を受け継いでいる。体格は全く似ないけれども、雰囲気を。
曰く。
髪の色と瞳の色を除けば、色素の薄さは誰もが均一だと祖母は云う。
(然う、俺が太陽の御膝元を選んだだけなのだと。)

俺に幼馴染が居るように、兄にも幼馴染が居る。
彼女の印象ときたら眩しく暑い日差し、白い日傘。白い肌…、兄と同じ漆黒色の短く襟足の丸い髪。
レース仕込みの日傘をくるりくるりと廻しながら、道場の入り口から組み合う俺と兄の姿を眺めているような女<<ひと>>だった。
幼かった時分から常に其処に居たような存在だったから、汗の雫に濡れた髪に綺麗ねと言って思春期特有の敏感な感性の部分を突付きながら触れてくるのを厭がる術すら持ち合わせていなかった。
兄と並んで居る姿は其れは、其れは、まるで双子と見紛うばかり。

人に気安く触れられることを得手としない俺が、彼女に対しては無防備だったのを兄は善々と見ていたらしいと気付いたのは、彼が俺の右手の甲に掌を重ねて問うた其の時だった。
或る日掌を甲に重ねて、"お前は俺を嫌うかな"とあの人が困ったように紡いだ時、兎に角可笑しくて口許が弛んでしまった。
歳の離れた弟を、所謂俺を溺愛していると称賛され易い兄は本当に馬鹿だ。


気付いていたよ、ずっと前から。
二人して手を繋ぐ其の後姿が、俺と並んで居る姿よりも余程兄妹みたいだとよく思っていた。
だけど俺は、彼女に恋慕の想いを持っていた訳じゃない。



…――大事な人の大事なひとを、大切にしたいと思うのは当然のことだろうに。
【奪わないでと咬み付く程、幼くは無いってことさ。】

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90 :日吉若
2009/01/25 06:06

蝶になりて貴方に口付け
蝶になりて貴方に踊らされ
只 願うのは蜘蛛の餌食に為らぬようにと

(願うことすら、罪ですか。)
---

欲しがることを久しく忘れていた気がする。
あの眸が此方を向けば良いとか、他の名を紡ぐ唇なんて出口は縫い付けてしまえば良いとか、そういうことを想う器官が壊死してしまったんじゃないかと思う程に。生きる痛みは未だ掌に在り、残念ながら慾を食す処とは違う器官らしいのですが。凡境と言う名の迷い世界に生きる身が何も欲しがらないなんて異常じゃないか。欠けては亦満ちる月の不条理、其れを変えられぬと解っている分少しはマシだと信じていたのに。
俺の言葉や思考回路は凡庸で、だから埋もれ易く掠れ易い。特別なことなんか一個もない。詰まらない人間です。
だからこそ、赫焉色の風車に息を吹き掛ける姿に胸が詰まったりします。


拝啓、スキャンドルマンガ。
君は今日も明日も明後日も、昨夜のニュースを叫び続けるんだろう?
…一昨日の有り触れたニュースを覚えていられるような人に、為れたら良いのだけど。
【手に入らぬ事を解する聞き分けの良さなんて、欲しくない!】
---
蝶になりて貴方に口付け
蝶になりて貴方に踊らされ
只 願うのはピンセットで亡骸を見せしめられぬ事ばかり。

生まれ変わるならば蝶に。
花弁の貴方に口付けられるよう。
(然うして、蜜に、毒される。)

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89 :日吉若
2009/01/18 21:40

海賊が水平線を取り囲んでいた頃のことです。
彼等は何もかもを攫ってく、口許に薄い微笑を湛えて優しい抱擁に慾海を隠して。
だから虹の麓には望まれるべき物全てが在るんですよ。
御存知、でしたでしょうか。


ところで。
海が揺れる度に現れる白い波は、
まるで少女のレースのワンピースを連想させるとは思いませんか。
---

此の間、久方振りに検索を致しましたらば。
こんな世界の端*っ*こで我儘の過ぎる断片を綴る日記が幾つかの方々の目に留まっていることを知りました。
検索自体が一年近く行っていなかった上に溢れんばかりの日記が存する中でそういうことが在るのは意外過ぎたのですけど、兎に角そんなことも在るのだなと。
極度の鶏な性格故に各人に声を張り上げたりはしませんが、貴重な一頁に名を上げて頂いたことは有り難く。そして鶏な癖に何故こんなことを言い出したかと言えば、年明けの初めの頁にて名を呼ばれていたことに吃驚したからで、…然う、貴方ですよ。其処の(此れ以上は言うまい。…解る、でしょ)。

代わりに、以前ちらりと言葉を交わした人たちが目の届かない遠くに行ってしまったことを知りました。
此れは時間の総質量の法則に似ていますね。飛行機や新幹線を使って「節約」しても、映画を観て時間を埋めてしまう、アレに。


>cremate*L/i/l/y
何時か、夢の通い路にて逢いましょう。
>>花*葬

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88 :日吉若
2009/01/12 06:36

誰にも解けないであろう
問い掛けを持った
俺の低い体温に
溶け込む答えをくれたひと。

〔 Honeycomb Opening 〕


本当に、随分と過去の話。
あの頃は今以上に(今だって相当、捻くれてはいるけれども)、世界には自分と、其れ以外のものしか居なかった。
何が欲しいかと言われたらば其れだけで胸が一杯で、何も欲しくならないのが常で、其の癖自分は酷く率直に「何が欲しい」かと訊いてしまうのだけれども、兎に角そんな性格を知らずに決して何が欲しいかと問わない人がいた。
代わりにしつこい位に、何か足りない物はと、今日の御機嫌はと問う人だった。其れ自体にも癒されて、結局は何も言えなくなってしまった訳だけど。何時も想像も出来ない贈り物をくれたから。
何時の間にか自分を傷付けない人なのだと、懐いてしまった。
既に、世界は表情を変えていたのに。

共に過ごす時間が増えれば増える程切なくなって、息苦しくって、きっと此の儘隣で眠ったら死んでしまうんだろうと思う夜が増えて増えて、頬の内側に流れる悲哀に耐えきれなくなった頃。

傷付けたかった訳じゃ無いんです。
唯、寝かし付けようとする仕草があんまりにも優しくて、…心を奪う貴方が憎かった。憎くて憎くて、終わりが見えないことにすら厭がって問いを投げた。そりゃあ、もう、見栄も意地も全部捨てて。そんな決死の覚悟にあっさりと答えをくれた貴方に、嗚呼もう一生勝てないよって降伏論。空気の冷たさに浸食され易い身体は、きっともう其の温かさを忘れない。

四角い箱庭で俺を育ててくれた、唯一の──…
【悪戯に傷付けたって其の綺麗な人は、優しく微笑んで有難うと言ったのだ。】

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87 :日吉若
2009/01/02 23:00

(星を買う為の金貨を一枚、二枚。)
小さな小さな金色の惑星を買ったらさ、隣に寝転ぶ振りをして思い切り腕を伸ばしてみたりして。
然うして惑星を一周して指先同士がくっ付いたりしたら、なんて素敵なんだろうって思う時が在る訳で。
黄昏時の真っ赤な太陽の光も届かない場所だから、熱を孕む頬を隠したりなんて出来ないけれど。
けれど、隠したりする必要も無いでしょ。

其れは明日を約束することに等しく、酷く非生産的な行為。


天体は何時までも御身の傍らに。
(だけど未だ、金貨が足りない!)

happy new year.

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86 :日吉若
2008/12/31 23:30

【肌を生地で覆い隠す 処 女 性 】

似合うようになりたくて、其の箇所だけ太陽の光を避けさせてみたり流水に浸してみたりした。
煌めく陽の光が眩しくて、手を伸ばしても星が届かないなんて信じたくなくて。
何時だったか、数百年だか数千年に一度だけ見れる流星群をベランダからずっと眺めてた。嗚呼。
幾度も流れ星が右から左へ、上から下へ、何処からか何処かへと消えて行くのを、唯々。
あの時何を願ったのか、俺は今でも覚えています。
あの頃の俺は酷く不安定で幼かった。
(其れを腹立たしい、とは思うけれど恥ずかしいとは思いません。)
流れ星の勢いに負けないようにと口にした、
今は其の拙さすら愛おしいから。
…ねぇ、俺は今でも願い事を言う練習をしています。
名前を呼ぶだけで胸が痛む、あの痛みだけがリアルです。


肌が冷たい風に晒されないように。
黒い生地で光からも覆う。
見られちゃいけない、其の色は。
…――名前を呼ぶ最中の胸の痛みの中に在る。

【だけど、肌を隠した生地の下爪を赤く塗った 娼 婦 性 】
---

(someone,)
少しずつ、強くなりました。
其れが単なる強がりだなんて、…
誰だって、麻痺しただけとは思いたくないものですよ。
何時までも今日が良い年だったと思えますように。

# 今夜は星がとても綺麗でした。
# 其れが、真実です。

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85 :日吉若
2008/12/25 02:50

嘘や偽善を閉じ込めた色取り取りのジェリービーンズ、
闇夜に撒いて囮にしたら其の隙に切手の貼られていない世界中の手紙を攫って往く。
(奴*は*大*怪*盗*な*の*さ。)

ツリーの天辺に落ちた星は溺れる魚に恋した蜘蛛の涙。
糸を廻らせキラキラした想いを一日だけ、捧げましょう。

キャロルを口遊む声が重なる、
>> Merry * Christmas


明日は優しい想いだけを、糸で包んで抱き締めていて。

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84 :日吉若
2008/12/13 03:00

興味在る類の物だったので配布場所依り拝領。
…口の悪さは看過され、たし。

『††吸血鬼パロバトン††』
#作成/属,性詐欺は蜜の味。仁王雅治。
#このバトンは吸血鬼の俺が御前サンを獲物にするっちゅう。吸血鬼パロバトンじゃ。
#町のルール厳守で答えてくんしゃい。
#ギャグ・エロ必須じゃよ(ニヤニヤ)

>1.御前サンは俺に狙われた哀れな獲物じゃ。御前さんの名前は?
哀れな獲物に名前は不要、…食べ辛くとも良いのなら、日吉若とでも御呼びをば。

>2.(ガブッ)っと…美味い血じゃのぅ。さてと、俺の今夜の喉の渇きは潤ったけぇ…言い忘れてたが血を吸われたモンは同族(吸血鬼)になるナリ。吸血鬼になった感想は?
嗚呼 息が出来ない、
首筋を伝う己の血にすら欲情しそうなのに
細胞が壊死して夜の世界を生きて逝く。
肌に残った牙の痕が憎らしいのは、きっと
唯の獲物として命を終わらせてくれなかった貴方の所為。

>3.今夜中に誰かの血吸わんと灰になるんじゃが、御前サンは誰ンとこに吸いに行くんかの?御前サンは半端モンの吸血鬼じゃけ、最初に吸ったモンの血しか受け付け無くなるんじゃ。吸ったヤツの名と関係教えんしゃい。
何時も昼の如く煌めく無数の蝋燭の明かりを灯す邸宅へ。
今は太陽に愛されることのない此の身体と同じく、
陽の光りを知らないような瞳を持った彼の処へ行くんです。
…ねぇ、ところで蝙蝠よりも歪な形をした羽根の使い方を俺は知らない。
(蝋燭の明かりに照らされた表情を見詰めながら灰に為りたい、)

>4.セッ/クス事の血は最高ナリ。御前サンもヤりながら吸ってみては?味はどうかの?(ククッ)
触れることすら躊躇われる。
半端者の俺ですら、甘い鼓動の囁きにきっと浄化されてしまうから。
せめて窓硝子に映った姿を観ることが出来るなら右手で充分です、どうせ半端者の身分。

>5.美味そうに食べるの…俺にも味見させてくんしゃい。
心地の良い月の世界の此の彼岸から、
現世<<うつしよ>>の煉獄へと続く道へと旅立ちたいならね。
独占欲が酷いんです、俺。

>6.おっと、その子は御前サンにメロメロみたいじゃ。どうする?
俺と一緒に灰に為りませんか、
最後の朝陽が見たくて堪らない。
けれど、置いていくつもりも無い。

>7.吸血鬼には吸血鬼ハンターが付きモンじゃ…誰になら狩られていい?
獲物は"獲る"+"モノ"、…何時か俺が赤い液体を欲して我慢出来なくなった其の時は、如何ぞ此の腕の中に。
狩られる振りをして、抉って。

>8.俺はニンニクと十字架が弱点じゃ(嘘)御前サンの弱点教えてくれんかの?
棘の無い花。
…嘘、ですよ。

>9.お疲れサン。この質問で最後じゃ。半端モンの御前サンに特別。能力与えるぜよ…何がいい?
古びた棺桶で眠るのは、厭なんです。
純白に包まれた天蓋付きのベッドで眠る特別を頂戴。

>10.話してるウチに腹が減ってきたナリ。次の獲物は誰じゃ?名前教えてくんしゃい。

赤い首筋から垂れ流した血液が、鎖骨の窪みに湖創り出したなら。
其処に沈めて差し上げるのは奇麗な真珠、
太陽に近付き過ぎて焼け死ぬイカロスの二の舞は御免だから
気の済むまで媚薬の香を焚いた蝋燭の館で溺れないかい。

# …――さあ、宝探しを始めよう。

---
好きな映画を彷彿とさせる。
楽しかったです。

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83 :日吉若
2008/12/10 23:48

>> 真夜中*シャンデリア*ハッピーエンド



自分には関係なんか無いって思ってた、思いたかった。
生まれたばかりのあの日の儘で、慕った顔を見た時だけは甘えた声で啼けば良いと。
然う、思いたかった。

想いが届かないのならと刃を仕向けたとしても、結局は毒林檎の恩恵で愛しいハートは其の儘に。
冷たい身体に、沸騰したキスを注いで
あの頃の儘。あの頃の儘。

──…硝子の棺に閉じ込めて。

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82 :日吉若
2008/12/06 00:00

# 昨日が無ければ、今日も無かったって本当に?


御誕生日は祝辞等では無く、一種の制約の場なのかもしれない。
恋人、友人、知人、友人の友人、…思い出の中の住人。
おめでとう、と祝っている振りをして、自分は此処に居るのだと主張する為に。繋がりを、確固たる物にする為に。
或いは、其の日に生まれていなかったらば出逢うことすらなかったかもしれない不安を、恐怖を、拭い去りたいだけなのか。
(見知らぬ誰かが、今の君の、俺の、居場所を奪っていたならば?)

パーティ開いて、音楽鳴らして、贈り物を用意して。
楽しいことに紛らせて やって来る暁の戸惑いの払拭を。
(有難うって、口にするまでが何時も長いんだ。)

【其の瞬間がなければ、言葉を交わすこともなかったのかな。】

+ 街中の俺が、幸福な時間を過ごせていましたように。
  …魅せてやろうぜ、下剋上。
---

嗚呼、喜んでしまったんだよ。
嬉しいと思ってしまったんだ。
哀れな弾丸乙女とでも、呼んでくれ。

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