日記帳 【弐】
┗46.水面に沈む、唐紅(181-185/189)

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185 :煉_獄_杏_寿_郎
07/15(木) 17:27



うーむ、書いている間に書きたいことが増えたり状況が変わってばかりで、ここに記すのを見送ったり、書き直したりが続いているなあ。あまり待たせるのも何なので、とりあえず少しずつ書いておこうと思う。君に少しでも、伝わるように。
この頃はすれ違ってばかりいたように思う。俺としてはあまりそう感じていなかったのだが、いつも二人で過ごす時間に起きて居られなくて悔しい気持ちと、任務状況が悪化の一途を辿っているからか、気持ちが疲れていてな。君が不安な時に、その気持ちを抑え込もうとして少し簡潔になる言葉も理解はしていても、やっぱり少しさみしくて、何も言い出せなくなっていた。本当はもっと君を好きだと伝えたかったのに、受け止めて貰えないことが怖かったのだと思う。だから自分のことも気付かないフリをして、笑っていた。君が遠くなってしまうようで、でも傍に居られるならそれでも耐えられると思ったんだ。本当はそんなはずはないのに、君を失わずに済むのなら何だって出来る……そう、思っていた。実際にはほんの少し素っ気なく感じたくらいで、君の心が離れてしまったのではないかという疑惑が一瞬浮かんできた。その一瞬の気持ちが心にぽつりと小さな染みを作っていて、疲れた時にじわりと広がっていく。君に手を伸ばそうとしては、届かないことを恐れてその手を握り締めた。きっと届くのに、ちゃんと君はそこに居るのに、触れられないことが怖かったんだ。

そんな調子ではあったが、どんな瞬間も君は愛しくて可愛かった。名前を呼ぶ柔らかな声も、眠たげで無防備なその表情も、どんな君も俺にとっては特別で、一等大切な宝物だ。本当はもっと笑顔にさせてあげられたらよかったのだが、任務ばかりで恋人らしいことも、全然出来ていなかった。いつも過ごしていた時間が目に見えて減ってしまっても、目まぐるしい日々の中では立ち止まる時間さえ与えられなかった。折角迎えた非番もうたた寝ばかりで、改めずとも申し訳ないな。いつもすまない。ただでさえ疲れていたのに、君の全身から溢れる癒しの気配にころっと眠ってしまうばかりだ。

昨夜も髪を乾かしている間に寝ていたようでな、朝起きたら髪の毛がえらいこっちゃだった。前に願掛けで髪を伸ばすかどうかとここに記したことがあったが、言ってはいなかったけれど、実際にあの頃から伸ばしている。願い事も君のことだ、もう大丈夫だと思えるようになったら断髪式だな。その日を楽しみに、これからも君に寄り添って生きていきたい。俺は君に好きでいてもいいかなんて訊いたりしないし、勝手に好きでいる。君を知ったあの瞬間から、君を好きじゃない俺なんて存在していない。それはこれからも変わらないし、傍に居られなくなる日が来るなんてことも考えない。

浅い気持ちで想っているわけではない。
責任を持っていたい。


つまり、毎日反省中だな!!



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184 :煉_獄_杏_寿_郎
06/17(木) 06:00



眠れないから、君から貰った手紙を読み返していた。いつも優しい君の言葉は、いつだってするりと俺の心に入ってくる。俺は君のようには出来ていないと思う、そういう所も尊敬しているんだ。俺は何でも君には話してしまうから、ちょっとした言葉でも胸にちくりときたら言ってしまうし、言い方も上手ではない。それでも、俺が勝手にさみしくなっただけなのに、君は俺の気持ちに寄り添ってくれた。俺は君に、ほんの少しも距離を置かれたくない。物理的な距離よりも心の距離が許せない気質なので、今後も『俺のことは気にしなくていい』みたいな言葉には全て異議を申し立てる所存だ。
以前に、俺が君に振られるのではないかと思っていた時期があっただろう?あの頃は君の体調が落ちていて、それを俺に言えずに居た頃で。君はそんな自分の心を抑え込んでいて、心が遠くなったみたいでな。強がる事も悪いことじゃない。だが、恋人に対してそれは要るのか?と俺は思うのだ。他の誰に見せられなくても、俺だけには見せて欲しいし、俺も君だけに見ていて欲しい。今はそういう心の距離も近くなって、すっかり安心しきっている。歩み寄ってくれた君のおかげだ、本当にありがとう。いつも俺の言葉を大切にしてくれて、気持ちや考え方、感じ方も共有出来て嬉しい。ここに記すのが好きなのも、君が俺の居ない時に見付けて、俺を感じてくれるのが嬉しいからだ。少し時間差にはなってしまうが、君を大好きな気持ちがまたひとつ君へと届くのかと思うと、何だかわくわくしてしまうんだ。

これを君が見付けるのはいつだろう?眠気眼で開いた時だろうか、息抜きがてらに手にした時だろうか……宇_髄、今日も君のことが大好きだ。もっと一緒に過ごせたら嬉しいが、君の寝顔も大好きだから焦れたりさみしいとかはないんだぞ?君が傍らで立てる、静かな寝息も。触れるとひんやりさらさらと美しいその髪が流れる様も、心地好い心音も、よく馴染む体温も。そのどれもが愛おしく、眺めているだけであっという間に夜が明けてしまうんだ。君の仲良し瞼も愛しいしな、どんな姿も可愛くて仕方がない。
可愛いで思い出したのだが、先日のあれだ。今までも何度かあったと思うのだが、君が柔らかく名前を呼んでくれる時の声が好きなのだ。眠る前によく聞くというか、俺だけに向けてくれる特別な音だからか、えらい勢いで気が緩んでしまってな?任務前なのに寝所でのような気の緩み具合に、我ながら驚いたものだ。顔に出ないからそのまま任務に出掛けたが、心の中では君が愛しくてえらいこっちゃだった。

俺にはそういう可愛げがなくてな、名前もあまり柔らかく呼べていない。力強さには定評はあるのだが、なかなか……君は愛嬌があって本当に可愛い、どこをとっても俺の好きで出来ている。どうしてこんなに好きなのかわからないくらい、君の全てが堪らなく愛おしい。もっと上手く言えたらよかったのだが、俺以外にあまり理解されたいものでもない。君の可愛さを知るのは俺だけだろう?他者など許さない、誰であろうとも。だから宇_髄、格好良い君で居てくれ。俺以外には愛らしい所は見せないで欲しい。俺の前でだけ、気を緩めて欲しい。そう強請っても、いいだろうか。

狂おしいよ、君を好きになればなる程に。
どんどん君を縛りたくなる。


俺だけのものにしたい、
君の全てを。


……俺だけのものにしたいんだ、宇_髄。う_ず_い、



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183 :煉_獄_杏_寿_郎
06/10(木) 01:37



書きたいことが溜まり過ぎて、途方に暮れている。久しぶりになるとダメだな、やはりこまめに綴ってこその日記である。最近は任務状況が悪化していて、なかなか筆をとる事も出来ずにいた。何度か途中までは綴るのだが、近況を書こうとすると普段よりも身も蓋もない感じになってしまってな、諦めた!!

考えても仕方がない事だしな、話はそれで終いだ。



さて、毎日愛しい恋人の話でもしておこう。最近、身近な者に倦怠期?というか、そういう感じの話をされたのだが、世の恋人達はそのような状況になるものなのだろうか。毎日同じ事の繰り返しで――と聞いたが、まるで同じ日などないだろう?それに、そんな風に当たり前の日常と呼べるほど恋人が寄り添ってくれているのに、何故感謝出来ないのかと不思議でな。その者がどんな日常を送っているのか知らないが、恋人への関心が薄れる事は俺にはないのでわからないし、相手から大切にされる事を求めるのではなく、自分から与えられる人の方がずっと生きるのが楽になると思う。俺は待っている事は嫌いではないが、自分から愛情を注いでいたいから足りない部分を数える事は苦手かもしれない。相手にも生活があって、その中で自分にどれだけの時間を割いてくれるかも相手次第なわけだろう?貰えるだけで幸せなものなのに、足りないから嫌になるのか?そりゃあ、一秒でも長く共に過ごしたいだろうが、叶わなくとも想いは募る……少なくとも俺はそうだな。だからといって否定もしない、俺には他人様の恋愛なんて関わりのないことだ。ただ、こんなに恋人に夢中な俺にはその気持ちを理解してやれないので、なかなか話を聞くのも上手く出来ていないと思う。そういう倦怠感がある時に余所見をしたりするのだろうか?恋人が一番素敵に決まっていると俺が嘘偽りなく言えるのも、恋人が俺にとっての運命だったからに過ぎない。

そんな経験、そうあるものでもないだろう。

実際に、俺は宇_髄以外を特別に感じた事はない。個として認識出来ないから誰が素敵とかもよくわからない。皆が素敵な人なのも理解はしていても、俺には宇_髄しかわからない。宇_髄の音と色、匂い、温もり……宇_髄を形作る全てが愛おしいのも、その全てに触れたいのも、君を愛しているからだろう。

愛しているんだ、ずうっと。
君しか見えない。


……もっと、君が欲しい。俺の腕の中で眠ってくれ、

ずうっと。



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182 :煉_獄_杏_寿_郎
05/30(日) 02:25



先日から皆に負担を掛けてしまっている。非番だった甘_露_寺が差し入れを持って駆け付けてくれて、俺の任務を一つ代わってくれたり。昨日は伊_黒が俺の地区を回ってくれると言ってくれて、俺を非番にしてくれたり。明日は冨_岡も俺の地区に手伝いに来てくれるようだ、俺の任務を少しでも減らそうと皆が力になってくれていて、不甲斐なく思う気持ちも無いとは言えないが、それ以上にとても嬉しく、また誇らしく思う。皆が強く、優しい者達だ。

俺も同じ責務を担う者として、これからも励んでいきたい。


任務以外だと、恋人の存在が大きい。傍に居るだけで張り詰めていた気持ちも和らぎ、力が抜けて、楽に息が吐ける。人と居ると細かい所まで気になって勝手に相手に合わせてしまうので、なかなか落ち着く事もないのだが、宇_髄と居る時は頑張らない自分で居られて、ひどく安心する。宇_髄に対して我儘放題に振舞って居るとかでもなくてな、恋人に対してする事って無意識的なものが多いから、疲れたりしないのだと思う。他の者には動きや技の頃合いを意識して合わせるけれど、宇_髄にはそうでもないな。何となく、お互いがどんな状態だとか、こうしたいのだろうってものがわかる感じで……わかるか?そういう空気感とかも自然で、好きな所のひとつでもある。

相変わらず、毎日ずうっと好きでいっぱいで、何度言葉を重ねても毎回感動するくらいに嬉しくて、幸せで。同じ気持ちを共有出来ているから、不安もない。喉だけとはいえ、珍しく俺の不調だから宇_髄の優しさが一等心にしみる。細やかな気遣いも、寄り添ってくれるあたたかな心も、朝までぐっすり眠れるように祈っていてくれたり、見守っていてくれるのもわかるから、それも嬉しくて、そわそわしてしまった。俺の不調なんて滅多にないから、こういう時に傍にいて貰うのも嬉しいのだと、初めて実感した。
いつも傍にいてくれて、支えてくれてありがとう。前に言っていた君の誕生日のあれ、実はもう活用しているんだ。あの話をした時から早く使いたくてそわそわしていてな?それで直ぐに使うことになったというか、使いたくて決めたというか。俺にとって特別がまた一つ増えて、君のことをまた一つ感じられて嬉しくなった。

うーむ、我ながら大好きが過ぎるな?
今日も愛しくて堪らないよ。


君の好きじゃない所なんてない。全部が俺の宝物で、その全てを愛している。どんな言葉でも語り尽くせない程に魅力的で、どんどん好きになる。君にして貰うことはどれも嬉しいし、気持ちがいい。触れたりして気持ちがいいのも勿論あるが、心が一番気持ちがいいんだ。蕩けてしまいそうだ、君の愛情に満たされているからこんなに心が気持ちがいいのだろうか?わかるか、この感覚。漠然と気持ちがいいんだ、幸福感が齎す心の快楽……ううむ、上手く表現が出来ない。人を愛し、愛される歓び?幸せ過ぎてえらいこっちゃだ。

宇_髄、宇_髄。
明日はまた、君をこの腕に抱いて眠りたい。

おやすみもして欲しい。


直ぐに君の存在に甘えてしまう、そんな自分も許せてしまえるなんてなあ……よもやよもやだ。俺は君に甘やかされてばかりなのだが、俺とて君を甘やかしたいのだぞ?

愛しい人、もっと傍へおいで。



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181 :煉_獄_杏_寿_郎
05/25(火) 02:25



よもや、思いの外ここに記していなかったようだ。この頃は慌ただしく、また目が疲れていてなかなか筆を持つ事もなかった。あとは、ここ二週間くらい周りで喉風邪?かわからないが咳き込む者が増えていて、大変そうだなあと思っていたら俺も遂に咳が出てしまってな。喉に違和感があった時に声をあまり出さぬようにしておけばよかったのに普段通り指示を出したりしていたら、昨日は最早声が出なくなってしまった。喉も強い方で声がかれたのも記憶にないくらい久しぶりだったが、胡_蝶の所にも大人しく顔を出しておいた。喉も見てもらったが腫れてもいないようだし、喉も痛くない。とりあえず声は囁くように出しておくと負担もないので、仕方がないが声が戻るまではこのままだな。咳止めの薬ももらえて一安心だ。

宇_髄からもらった手紙を、任務の合間にこっそり読み返すのが最近の習慣になりつつある。一緒に居る時は宇_髄自身に集中するのも当たり前ではあるが、ふとした時に読み返しては幸せの味を思い返している。心で覚えているような不思議な感覚なのだが、これもきっと君との特別のひとつなのかもしれないなあ。
毎日を大切に重ねているつもりではあるが、やはり毎日ありがとうでいっぱいになる。同じことをたくさん綴ってしまうが、俺なりに少しでもこの愛のかたちを君に伝えようと必死になって言葉を紡いでみているのだが、どうだろうか。感覚的な話ばかりで他の人には伝わらないだろう表現ばかりだが、君にだから伝わっているのも重々承知している。これは俺と君の、物事の受け止め方や感じ方が似ているからなのかもしれないな。全体的な話ではなくてな?恋人への態度というか、寛容さだとかの話だ。人との付き合い方にも色々あるが、俺は友ともあまりカッチリ嵌るような感覚はなかったんだ。自分と相手の感覚の違いがあって、それをお互い意識した付き合いというか。やはりどこか一定の距離があった。それもあって、君と過ごすようになってからは距離感が狂ってしまったように、いつもどんな瞬間も君が傍らに居て、自然と笑い合えた。最初は忍びの神秘か秘術なのかと思ったが、君が特別な人だったからなのだと毎日実感しているよ。最初はこんなに友を近くに感じたのは初めてだったので、はしゃぎまくり、何なら夢の親友が出来たのでは!?みたいなこともやっていたように思うが……まあ、あの頃の友愛も、別になくなったわけでもないしな。

こんなに誰かを身近に感じたことはなかった。物理的な距離もそうなのだが、精神的な意味合いが強い。無警戒なくらい不思議と許せたのも偏に、君の性格や穏やかさによるものだと思うのだ。棘なんて一切無くて、細やかな気遣いと常にあるあたたかな優しさ……うーむ、漠然と君の全てが、俺には心地好くて堪らないな。今も日増しに愛しさは募って、好きな気持ちで胸の中がえらいこっちゃだ。

たくさん愛してもらって、際限なく愛しても受け止めてもらえて、本当に嬉しい。毎日そんな感動と感謝の気持ちでいっぱいで、幸せとしか表現出来ないなあ。今日も幸せにしてくれて、ありがとう。

大好きだよ、君だけを愛している。
愛しい俺の宇_髄。


ずうっと、君は俺だけのものだ。



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