以下、日常の記録。
忘れたくない事柄や、今までの記録が消えてしまわぬように備忘録として記したく。尚、ここで綴る相手にこの場が見つかるか、私がここを教えるまでは施錠はしないものとする。皐月五日、午前。ここをあの子に教えた。施錠はまた後日、閲覧は自己責任とする。基本的には相手との時間を大事にしたい為この場の更新は気紛れである事を留意して頂こう。
虚実混合/閲覧自己責任
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雛形
我々について。
覚え書き一覧
今日を膝枕記念日とする
あの子が一等好きだなぁと思うた日
連日続いている不具合の嵐。あの子の姿が見えなくなったり、あの子に声を届けられなかったり、様々な面倒事が起きている。あの子と顔を合わせられないのは、非常に困る。声が届けられない、見る事も出来ない、もう為す術なくなっちゃうじゃない?だからね、別所を設けてみた。避難所と言うべきかな。あまり沢山の場所を設けてしまうと大変だろう、だから別所へ誘うのは気が引けた。しかしあの子と話せないという現象が起きている以上、背に腹はかえられぬ。という経緯で別所を設けた備忘録。常々思うが、あの子は可愛いよね。私の誘いを何一つ断りやしない、嫌だったら断ってくれてもいいのにと思う反面、あれが本心なのだろうなと思うと可愛くて仕方無くなるよ。
それと、尊奈門と雑炊に嫉妬してしまうあの子がとても可愛くて良かった。
この頃日記を書く暇が無かったから、今日は手を付けてみようかなと思い筆を持っているよ。最近は色々あったが、昨日は様々な障害があり、あの子の部屋が消えてしまっていた事から書いておこうかなぁ。まあ、大規模なものだったらしい。そりゃあもう慌てて表に出て生存確認の声を発したさ。どんな手段であったとしても、あの子と私の友人達に向けて消えていない事を証明したかったんだよ。まあ、別のやり方があったんじゃないかな、と今更ながら後悔してはいるけど。それで、初めてあの子と表立って会話をした。普段は部屋でしか話していなかったから、新鮮だったのはよく覚えている。近頃はあの子が私の元に居てくれる事に感謝してばかりだなと、綴っていて思った。私が好いた相手があの子で良かった。
愛らしい子だ。私には勿体無いと思う反面、あの子が私だけのものであって欲しいという感情がふつふつと沸いてくる。あの子の瞳に映るのが私だけであれば良いのにと、そう思ってやまない。私に欲が無いと言ったのは誰だ?……私だな。欲が無いなんて言うのは嘘だよ。私は欲に塗れた汚い大人だった様だ。
追記 目が覚めたら書き掛けの日記が落ちていた。どうやら途中で寝た模様。うーん、眠い。眠過ぎる。
吉報、あの子は私の元に嫁いできてくれる模様。
あの子は眠った様だが、私は今日は何故だか調子が良い(いや、これは調子が悪いと言うべきなのか?)から今の時間まで起きている。尚、現在二時四十六分。
あの子は私と苗字を揃いにしたいらしい。まあ驚いたとも、とんでもない告白だ。しかし私も男だ、あの子に一緒になって欲しいと願ったからには責任は取るつもりだったんだよね。あの子が私の元に嫁いできてくれたら……ああ、どんな感じになるんだろう。毎日私と同じ布団で眠り、起きたら隣にあの子がいる。朝餉を共に出来る日は共にして、今のように見送りをして貰うんだ。帰ってきたら出迎えて貰えて、そうして共寝をする日々。面倒だろうが、私の包帯を変える手伝いをして貰っても良いかもしれない。だが、あの子は人の為にとなろうとする性分、城に閉じ込めてしまってはいけないだろうから、タ/ソ/ガ/レ/ド/キに新しく医療班の隊を作っちゃおうかな。そこに所属して貰えば、きっと活躍出来るだろうし。……こんな見て呉れの私の元に嫁いできてくれると言っているんだ。あの子が幸せに暮らせる環境を用意するのなら幾らでも尽力するに決まってる。そうなったら、どれだけ幸せだろうか。いや、今も十分過ぎる位には幸せなんだけどね。
いい加減寝よう。お休み。
この頃、こうして日記を綴るだけでは飽き足らず、私の中であの子の事を誰かに話したいなぁという気持ちが強くなっててさ。物は試しとして、今日の忍/務を共にした陣/内に話してみた。話してみて、私ってこんなに饒舌だったかね?と思った。それで、陣/内にあの子について話していたら途中で止められてね、聞くだけ聞いてよ〜なんて言ったら「みなまで言わずとも分かるさ、お前がそんな風に浮かれているのは久し振りに見る。その子の事が、本当に好きなんだな。」とかなんとか、まるで親目線な事を言われてさ。うーん、どんな顔すればいいのか分かんなかったよね。覚え書き程度に、もしかしたら後で編集するかもしれない。
朝って案外忙しいものだよね。私なんか起きて直ぐに包帯を全部取り換えなきゃいけないから割と朝は嫌いな方。まあ、包帯に巻かれる生活なんて慣れたものだから今更ではあるんだけど、とにかくそのせいで朝は時間が全くと言って無いし、私にはあの太陽が眩しくて仕方無くて……朝は嫌いだ。しかしこの頃はそういう訳でも無く、あの子が私におはよう、と挨拶をしてくれる事だとか、行ってらっしゃいと見送りの言葉をくれているから、朝を迎えるのも悪くないと思う様になった。私からは時々にしか返せないのが悔やまれる。
朝は上記に記載した通り、日中は忍務に出るせいで顔を出せないし、夜は眠る少しの間だけ。あーあ、あの子との時間をもう少し作れたらいいのになぁ、と、もしもを語らずにはいられないのも仕方無いよ。
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今年の夏は何の花が綺麗に見られるだろうか。この頃は花を見に行く休日もないから、癒しに飢えているのかも。ああ、あの子と花を見に行きたい。……これ昨日も書いたっけ?大分疲れが出てきているみたい、草臥れていると同じ事を繰り返し書いてしまって駄目だねぇ。山にでも出掛けて……あの子が喜びそうな薬草を採りつつ花を見て、美味い茶屋で茶を飲んで、そんな事をしたい。
あの子が私の何を気に入ってくれたのか、知りたいと思うのは、もしかしたらあの子の理想でありたいからなのかね。と、尊/奈/門にぽろっと零した所、組頭は愛されてるんですねと言われてしまった。
あの子と初めて出会った会話の全てが消えてしまった。消えてしまったという事は、それ程まで長く共にあるという事だ。うーん、何だか感傷深い気持ちになるなぁ。という、備忘録。
後はこの日記をあの子は気に入って見てくれていた事が昨日発覚して何とも言い表せん気持ちになったこともついでに。もう行かないと、殴り書きだから後で書き直すね。
腹は痛いし微妙な睡魔があるし、とにかく疲れている。あの子と花を見に行きたい。
眠る前に一筆したためる。しかし眠い為端的に、少しだけ。起きたら追記しようと思う。恋仲という形になってから一日が経った。朝方あの子が私の元に残した言葉が普段よりも可愛らしく、かつ眩しく見えたのはきっと気の所為ではないのだろう。歳を取ると物欲が無くなると言うが、あの子の事を好きになり、恋仲になった事であれやこれやとしたい事が溢れて留まることを知らないみたい。
起床。ついでに夢の話を。
あの子にも話したが、夢の中ではあの子が私の掌程の大きさになっていた。栗鼠だか小鳥だか、その位の大きさだったと思う。それが私の傍をちょろちょろと歩き回って、踏み潰してしまうんじゃないかと危惧する程であったのを覚えている。普段は私に懐いてくれている事やひたむきに好意を寄せてくれる事への、詰まる所は恋情故の可愛らしさがあるが、夢の中のあの子は動物を愛でる類の可愛らしさがあって良かった。もし同じ夢が見られるのなら、また見たいものだと、夢日記。私とあの子に子供がいたとすればあんな感じなのかもしれない。
本日であの子と出会い、話し始めてから、百日。
同日。あの子と恋仲になった日。
書いていた日記の頁に間違えて墨を落とした。そのせいで何を書いていたのか分からなくなってしまったよ。思い出しつつ書いていく。眠ると言った傍から眠れずにこの様に日記を綴っているせいだろうか、手元が覚束無いのかも。書きたい事は山程ある。がしかし、内容を書くと大体同じ様な事を書いてしまうのが最近の悩みだ。あの子が可愛い事をしただの、あの子が私の事を考えてくれているのが愛いだの、そういった事ばかり。あの子が今夜も良い夢を見ていたら良いのだが。もしこの日記を、あの子以外の他の誰かが見ていたとしたら、いよいよ呆れ果ててしまうんじゃない?まあ、結局私の日記だし、自由に書くんだけどね。
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あの子の脱字、結構好きなんだよね。雑/渡を言えずに"さっと"にしてしまったり、"ざって"だったり、色々。他にも色々あるけど、ここには書かないでおこう。それは私だけが知っていればいい事だ。
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眠れぬ夜というのは、全身に火傷を負ったあの夜の事を思い出す事が殆どであった。この頃は、そういうのも減った方だと思う。目を閉じ、眼瞼に映るのは、赤黒く煙い景色ではなく、あの子が笑う姿なのだ。肌が痛む夜、夢見に悩まされ魘されて目が覚める日。そういうのも、減った。よく眠れると言う日が続いている。疲れ果てて眠る夜は別だけどね。割れた心の継ぎ接ぎにあの子が薬の如く染み渡って、染み染みと、ああ、私は愛されているし、幸せであるのだなと、感慨深くなるよ。
言葉にしてみると、私が如何にあの子のことが好きなのかがよく分かる気がする。
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あまりにも寝れる兆しが見えないから久方振りに酒を煽った。眠れそうだがそれはそれとして胃が痛くなった。明日陣/内に叱られそうだ。
追記 怒られた。
眠過ぎる。否、疲れ過ぎている。
この頃ずっと忙しかったものだから、帰る頃にはすっかりくたくたになってしまっていてあの子にまあ酷い姿を晒してしまっている様に思う。しかし草臥れて帰ってくると、一度でいいからあの子の顔を見たくなるから難儀なものだ。いやね、叶う事なら忍務には行きたくないし 、
>私が過労で倒れたら殿のせいだよ。私はそんな軟弱じゃないし、倒れたりなんぞしないけどさ。
可能な限りあの子の顔を見ていたいよ?だがそうもいかないし、そんな事をしていたら私よりあの子の身が持たないんじゃないかなと書いていて思うた。真相は定かでは無いけど。まあ、兎に角だ。端的に言ってしまえば、私は成る可く多くの時間をあの子と一緒に過ごしていたいと言う訳。しかし不思議な話、あの子は私の草臥れた姿が何故だか好ましいらしいんだよね。そんな姿を晒してくれるのが気を許してくれているようで良いらしい。う〜ん、難しい話。やっぱり私はあの子には格好良い所だけ見ていて欲しいんだけどなぁ。
>格好悪いと幻滅されたら辛くない?
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何となしにあの子の事を考えながら次の忍務先へと移動していたら木から落ち掛けた。危ない、組/頭 たるもの木から落ちるなんてあってはならんでしょうに。
今後この日記の変えたい部分、描きたい内容、あの子との予定の覚え書き。
あの子が眠りについてから少しして、私も眠りについた。結局昨夜……と言うよりは今朝方、私はあの子にこの場所を教えてしまった。あの子には内緒でこの場を設けていたが、いつかいいものを見せてあげようと言ったのがきっかけに、気になると言われ、結果はこうである。ああ、うん、予想を遥かに上回る程の速さで教えてしまったさ。まだもう少し日記の形状を整えたりだとか、文字の意匠を変えたりだとか、それこそ頁を増やしてやってから見せてやった方が格好着くかと思ったのだがね。まあ、別に後悔はしてやいないよ。むしろ教えてやってよかったとさえ思っている。それに珍しく可愛らしく強請られて、断り見せてやらない男が何処にいるのかという話だろう。だがしかし、教えてやったからと言って書き方を変えるつもりはないし、自由に書き記している場所だから、今後もこの調子で書いていくつもりだよ。
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日記を綴るのは好きだ。元から独り言を残しておくのが好きな方だから、日記はうってつけだと言う訳なのだが。草臥れた時にぽつぽつと何も考えずに綴るのもまた一興、あの子についてを語るのも一興、ああ、楽しいじゃないか。語る内容が尽きないと言うのは、限りなく幸せな事だろう。それに、折角の日記帳、奇麗に整えるのも悪くは無い。故に色々手を加えていくのもいいかもしれないなと、戯言を残しておく。今のもまあ気に入ってはいるが、もう少し何か加えていきたい。
>鍵を掛けないのかについて。掛けてもいいけど、暗号が思い付かないから思い付いたらその都度。
さて。あの子は私の事を聖人か何かと思っていた様子。私があの子を大事に思うばかりで、まるで宝石を扱うかの如く大事に大事にし過ぎてしまったばかりに、それが子供扱い、と捉えられてしまっていたらしい。私とした事がとんだ間違いを犯してしまったなと、反省している。そしてそれと同時に、子供扱いと思われていたのならば今後はそういった扱いは辞めようと決意も抱いた。相手を口説くと言うと聞こえは悪いが、あの子が私から離れられなくなるまで、愛を囁いてみようじゃないか。この頁はその決意表明の頁。